Home in Indiana

スパークは両親が亡くなって叔父のサンダー・ボルトに引き取られた。サンダーはかっては繋駕競走馬の牧場主だったが、今は酒を飲んでブラブラしている。目が見えない雌馬レディだけを飼っている。
スパークはサンダーのライヴァルだったブールの牧場に雇われて繋駕を始めた。そしてブールの牧場の調教師の娘チャーと付き合い始めた。
スパークはブールの使用人のモーと一緒にブールの種馬チーフとレディを交配させた。モディーンが産まれた。
スパークはモディーンに乗って繋駕競走に出場する。スパークとチャーの間も進展する。


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製作年:1944、監督:Henry Hathaway、脚本:Winston Miller、原作:The Phantom Filly(by George Agnew Chamberlain) ■ はじめに

◆ 登場人物(キャスト)
 'サンダー'・ボルト(ウォルター・ブレナン)
 ペニー・ボルト(シャーロット・グリーンウッド) サンダーの妻
 'スパーク'・ソーントン(ロン・マカリスター) サンダーの甥
 タッピー(ジョージ・H・リード) ボルトの使用人
 レディ(?) 盲目の雌馬
 モディーン(?) チーフとレディの子供

 ゴダー・ブール(チャールズ・ディングル) 牧場主
 クリストッファー・ブール(ジューン・ヘイヴァー) クリクリ、娘
 ジェド・ブルース(ワード・ボンド) 調教師
 シャーロット・ブルース(ジーン・クレイン) チャー、娘
 モー(?)ブールの使用人
 チーフ(?) 種馬

 ゴードン(?)クリクリの恋人

◆ 補足・感想

二人の女性チャーとクリクリのキャラクタの描き分けがきちんとできている。クリクリは大人っぽい、チャーは初々しい。

またスパークとチャーの恋愛ストーリーが全体ストーリーにすっきり統合されており違和感がない。

本作は「繋駕競走」の話。馬に二輪の馬車を引かせて競争するレース。

本作では品評会/ステートフェアに出場するが、ジーンは「(1945)ステート・フェア/State Fair」にも出演している。
 


■ あらすじ

◆ 甥が来た

'サンダー'・ボルトはかって繋駕競走の馬主だったが、今では気力を失って酒を飲んで暮らしている。

今は雌馬の「レディ」のみを飼っている。レディは目が見えない。後は妻のペニーと調教師のタッピー。

サンダーの甥の'スパーク'・ソーントンが一緒に住むことになった。スパークの両親が死亡したからである。

スパークは部屋に案内されたが、すぐにこっそりと外に出て付近を見て回った。

近くにゴダー・ブールが経営するランウドハウス牧場があった。サンダーとブールはかつては張り合って勝負した仲である。

スパークは柵に上って中を見た。中にはレース場もあり、練習が行われていた。

家に戻って食事をした。その時に馬の話をしたが、馬の話になるとサンダーは雄弁になる。ただし昔の話ばかりで、またブールの話をすると怒る。

◆ ブールの牧場に雇われる

スパークはランウドハウス牧場の柵を乗り越えて中に入った。そこは馬屋だったので、中に入り馬のそばを通って行った。

作業員がいて、馬屋から通って出てきたことにびっくりした。取扱いに苦労している暴れ馬だったからである。

ちょうどブールの娘クリストッファー・ブール=クリクリがいた。「ここで雇ってくれ」と言うと、クリクリは父親の了解も得ずにオーケーした。

◆ 馬車に乗った

お願いしてさっそく馬車に乗った。練習場を回る。スパークは繋駕競走の馬車に乗るのは初めてだった。

それを調教師のブルースの娘シャーロット・ブルース=チャーが見ていた。チャーは馬に乗ってスパークと並走した。

「そんなやり方じゃダメ」と注意。二人は口論したが、しばらくするとスパークはチャーの指摘が正しいことを認めた。

走り終わってクリクリ、チャー、ブルースと話をした。ブルースには気に入られたようである。

スパークはまた馬屋を通って帰った。残ったクリクリとチャーはスパークのことを話した。

◆ チーフとレディを交配する

スパークはブールに正式に雇われた。練習をして次第に上手になって来た。

それとチャーと話す機会もあり、二人は次第に接近しているようである。ただこの二人なので急速接近とは行かない。ゆっくりである。

スパークはモーにレディを種馬のチーフと交配させるという話をした。モーは最初は驚くが賛成する。モーは証明書発行の手続きを担当している。

チーフと交配するには100ドルの料金がいる。モーは8ドルを持っている。スパークは6ドルである。つまり全然金が足りない。

◆ チャーの活躍

スパークとモーは「このことは絶対秘密だ」と話しているが、これを陰から聞いていた人物がいた。チャー。

チャーはブルースに「お父さん、誰にも秘密ってあるよね」と言う。ブルースは「そりゃそうさ」と答える。「20ドルを貸して」「何に使う?」「秘密よ」とうまく20ドルを借りた。

クリクリに「60ドル貸して」と交渉する。「何に使うの?」「秘密よ」「私たちに秘密はないはずでしよ」「私のことなら言うけど、これは仕事なの」と展開して、クリクリは60ドルを父親から借りてくれた。

チャーは自分の所持金をプラスして86ドルをスパークとモーに渡した。

二人は「なぜ知ってるんだ?」と不思議がった。

◆ 証明書を貰った

クリクリの恋人のゴードンが夏休みで戻って来た。クリクリ、ゴードン、チャー、スパークで森の中の池に泳ぎに行った。泳ぎ終わって草原に座って食事をした。

そんなことがあってしばらく時間が経過した。そしてモーが(チーフとレディの)証明書をブールのサインを貰って持って来た。スパークは大喜びで自宅に戻った。

するとサンダーが血相を変えている。「レディに何をした?」。スパークを殴った。

スパークはサンダーと奥の部屋に入って証明書を見せた。

サンダーの血相を見て妻のペニーはドアの外でライフルを持って待った。

出て来た二人は、ニコニコとしている。もうサンダーはいつ生まれるかと計算している。

歯車が動き出した。

◆ 仔馬が産まれた

さてさてレディが出産した。メス。夜中、モーとサンダーが世話をした。スパークとチャーが見守っている。

名前はモディーンに決まった。

クリスマスが過ぎた。小さかったモディーンは大きくなった。

さらに少し過ぎてスパークがモディーンに馬車を引かせた。サンダーがいろいろとアドヴァイスする。今までと違ってサンダーは笑顔である。

◆ スパークとチャー

スパークとチャーは泳ぎに行った。わりと仲が良い雰囲気で二人はじゃれ合う。

しかし二人で話していてスパークが「君が男だったら親友になれるのに」と言う。当然のことだがチャーはこの言葉にがっかりする。

ゴードンとクリクリが来た。スパークがクリクリを褒めた。するとチャーはその場をそっと離れた。

スパークはチャーがいないのに気がついて、急いで追いかけた。

◆ 最初のレース・一回目

モディーンが最初のレースに挑戦する。御者はもちろんスパーク。

みんな見物に来る。しばらくスパークと会っていなかったチャーも来た。二人は握手した。

サンダーは「相手は汚い手を使ってくる」とアドヴァイスした。

6頭が出場し、二回走る。賞金は600ドル。

しばらくコースを助走する。そして合図でスタート。

先頭を走るのはフリーという騎手。

モディーンはほとんど一番後ろ。サンダーは「まだだ我慢しろ」と叫ぶ。もちろんスパークには聞こえないが、スパークもその通りにしている。

サンダーが「今だ、行けっ」と叫ぶ。同時にスパークはスパートした。

モディーンが次々と追い抜いていく。そしてトップでゴール。負けたフリーは嫌味を言った。

◆ 最初のレース・二回目、転倒した

二回目の前にクリクリが来た。クリクリはニコニコしてスパークに「なぜ私に教えてくれなかったの?」と言う。

クリクリはスパークを好きになったようである。スカーフをプレゼントした。

チャーはスパークの首のスカーフに気がついた。サンダーは「同じレースは二度とない」と注意する。

二回目スタート。

フリーと並んで走る展開となった。フリーが寄せてくる。車輪がぶつかり合う。

そして馬車とモディーンが転倒してしまった。サンダーが駆け寄って状態を見た。

スパークはフリーに殴りかかった。チャーはハラハラして見ている。

モディーンはケガをしたが大丈夫である。ただし蹄が欠けたので蹄鉄を取り換えた。タッピーは「痛かったら遠慮なく言えよ」と言って作業した。しばらくは休養が必要。

◆ ステートフェア(品評会)

ステートフェアが開かれる。ブールは先に出かける。クリクリも一緒。

出発前にクリクリはスパークを訪問した。スパークにキスして「会うたびに男らしくなるわ」とチャーには言えないようなセリフを喋った。

チャーはその光景を見ていた。

スパーク、サンダー、チャーなども出発した。会場に到着する。昔のサンダーの写真が飾ってあった。入ってきたサンダーを見た人々は驚きの声をあげた。

夜になってダンスが開かれた。スパークは中をガラス戸の外から見た。クリクリが誰かと踊っている。ゴードンではない。

チャーも誰かと踊っている。スパークは割って入ってチャーを誘ったが、チャーは無視した。

◆ レース

レース前の準備の時にサンダーがモディーンの目が悪いことに気がついた。レディからの遺伝である。「スパークには言うな」。

チャーが来てスパークに謝った。スパークも謝った。「また友達に戻りたい」「もちろん大親友よ」と言いながら恋人みたいにキスをした。

レースは6頭、賞金一万ドル。チャーの父親ブルースもブールの馬ステラで出場する。例のフリーも出場する。

一回目はステラが優勝。モディーンは4着。

二回目。ステラが先頭、またしてもフリーがスパークに対して妨害。

車輪がぶつかるが振り切った。トップに躍り出て1着でゴール。

2回で決着がつかなかったので三回目が行われる。ステラとモディーンの一騎討ち。

ステラが先行しモディーンが追う展開となった。

サンダーは当然であるが、ブールに雇われているモーもブルースの娘のチャーもモディーンを応援した。

最後まで接戦だったがモディーンが優勝した。

しかしゴール後、モディーンは柵に衝突した。ここで初めてスパークはモディーンの目が悪いことに気がついた。

◆ ラスト

モディーンは別の場所で余生を過ごすことになった。

チャーが「泣きそうだわ」と言うとスパークは「モディーンは幸せに暮らせる」と応じた。

モディーンはトラックの荷台に乗せられた。スパークとチャーも荷台に乗って座り込んだ。

トラックは出発した。
 


■ 出演作

◆ ウォルター・ブレナン
(1936)激怒/Fury
(1940)西部の男/The Westerner
(1940)スワンプ・ウォーター/Swamp Water
(1941)群衆/Meet John Doe
(1944)姫君と海賊/The princess and the pirate
(1946)荒野の決闘/My Darling Clementine
(1948)赤い河/Red River
(1950)彼女は二挺拳銃/A Ticket to Tomahawk
(1950)峡谷の銃声/Singing Guns
(1952)ジャングルの逃亡者/Lure of the Wilderness
(1946)限りある命/Nobody Lives Forever
(1971)四人姉妹連続殺人/惨劇は浴室から始まった/彩られた殺意/Home for the Holidays

ジーン・クレイン
(1945)ステート・フェア/State Fair
(1945)哀愁の湖/Leave Her to Heaven
(1949)三人の妻への手紙/A Letter to Three Wives
(1952)人生模様-賢者の贈り物/The Gift of the Magi
(1953)ヴィッキー/モデル殺人事件/Vicki
(1954)ジャングルの決闘/Duel in the Jungle
(1953)危険な航海/Dangerous Crossing
(1949)ピンキー/Pinky
(1955)星のない男/Man Without a Star
(1948)ペギーのアパート/Apartment For Peggy
(1956)早撃ちガンマン:必殺の一弾/The Fastest Gun Alive