「殺される役を一番多く演じている女優は誰か?」ということなのだが、ちゃんとしたデータはないだろう。 私が見た範囲ではマリー・ウィンザーがトップ。
- (1949)地獄の銃火/Hell Fire
- (1952)その女を殺せ/THE NARROW MARGIN
- (1952)狙撃者/止められない妄想/The Sniper
- (1953)眠らない町/City That Never Sleeps
- (1955)女性美術商殺人事件/No man's woman
- (1957)リゾート連続殺人事件/The Girl In Black Stockings
- (1963)火星からの侵略/The Day Mars Invaded Earth
そもそもマリー・ウィンザーがどのような女優かと言えば、1919年12月11日、ユタ州で産まれた。モルモン教徒で絵画や彫刻もするらしい。
出演作が80作以上もあって、女優としてはかなり多い。ちなみに子供の頃から映画出演しているエリザベス・テイラーが84作。マリーの映画はまだ見ていないものが多いので、これ以外にもあるかもしれない。
悪役ないし癖の強い役がほとんどである。身長が177CM(現在は175CMと表示される)もあるのでアクションをしてもサマになる。
「地獄の銃火」では列車強盗犯で登場冒頭で夫を射殺する。「アウトローの女」では酒場の経営者で、女強盗団のボス。「女囚大脱走」では脱獄して隠してあるダイアモンドを探しに行く。
だが「(1952)マンモスの逆襲/The Jungle」や「(1949)Outpost in Morocco」では、ちゃっかりと王女役もしていたりする。
■ (1949)地獄の銃火/Hell Fire
出演はウィリアム・エリオット、マリー・ウィンザー、フォーレスト・タッカーなど。
賭博師のゼブ(ウィリアム・エリオット)は自分の命を救ってくれた牧師の遺志を継いで、教会の建設資金の寄付を募り始めたが、なかなか集まらない。
列車強盗犯で5000ドルの懸賞金がでている女強盗ドール(マリー・ウィンザー)に出会い、建設資金にできないかと思案する。
ドールは行方不明になっている妹ジェーンを探している。二人は一緒に旅をしていく。二人が次第に惹かれていくのは想定内。
一方二人は極悪人ストーナー三兄弟と対立する。
実はジェーンは連邦保安官のバッキー・マクリーン(フォーレスト・タッカー)の妻になっている。しかし二人は、この関係を知らず、バッキーはドールを逮捕する。
ドールはスキを見て、バッキーを射殺する。バッキーのポケットにジェーンの写真。バッキーがジェーンの夫であることを知る。
ドールが呆然としているところに、ストーナー兄弟が乱入してくる。兄弟はドールを射殺する。
■ (1952)その女を殺せ/THE NARROW MARGIN
出演はチャールズ・マッグロー、ジャクリーン・ホワイト、マリー・ウィンザー。
刑事のウォルター・ブラウン(チャールズ・マッグロー)は、マフィア幹部の未亡人のニール夫人(マリー・ウィンザー)を列車でシカゴ⇒ロスと護送する。裁判での証人とするため。
ウォルターの顔はばれており、敵が襲撃の機会を狙っている。しかしニール夫人は、立場をわきまえず、自分勝手な行動ばかりをしてウォルターに迷惑をかける。
ウォルターは偶然アン・シンクレア(ジャクリーン・ホワイト)という女性と知り合いになり、話すようになる。
敵はアンをニール夫人と認識しているようである。アンも危険にさらされる。
ウォルターがアンを保護するためにアンの部屋に行った隙に、ニール夫人は敵に射殺された。
しかし実は真のニール夫人はアン・シンクレアである。偽ニール夫人はシカゴの警官であった。ウォルター自身も知らなかった。
さらに敵も真のニール夫人がアンであることを知って、アンのコンパートメントに侵入して拳銃を突き付ける。
ウォルターはコンパートメントの外からアンを救い出そうとする。
■ (1952)狙撃者/止められない妄想/The Sniper
クリーニング店で運転手をしているエドワード・ミラー(アーサー・フランツ)は妄想に苦しんでいる。女性を殺すという妄想に囚われている。
そんな自分に嫌気がさして、ホットプレートの上に手を置いてわざと火傷をした。その手当のために病院に行った。
警察にも「(自分が)犯罪を犯すのを止めてくれ」と手紙を書いて送った。ただし差出人不明なので無視される。
ナイトクラブの歌手のジーン・ダー(マリー・ウィンザー)に洗濯したガウンを届けたが、シミが残っていたのでもう一度洗濯するように言われた。
ジーンがクラブから出てきたところをアパートの屋上から狙撃した。
さらに他の女性も狙撃するが、火傷をした時に病院に行った情報から足がつく。
■ (1953)眠らない町/City That Never Sleeps
出演はギグ・ヤング、マラ・パワーズ、マリー・ウィンザーなど。
父親も警官のジョニー・ケリー(ギグ・ヤング)は、警官の仕事が嫌になり、ダンサーのサリー・コナーズ(マラ・パワーズ)と一緒に町を出ていこうと考えていた。
悪徳弁護士ペンロッド・ビデルからの依頼でヘイス・ステュアートも連れていこうとしたが、ステュアートが反発、ビデルを殺した。さらにビデルの妻リディア(マリー・ウィンザー)とジョニーの父親までも殺した。
ジョニーはステュアートを追跡して対決し彼を倒した。
この事件によって、ジョニーには警官としての自覚が戻り、町に残って職務を全うすることにした。
■ (1955)女性美術商殺人事件/No man's woman
出演はマリー・ウィンザー、ジョン・アーチャー、ナンシー・ゲイツ。
キャロリン(マリー・ウィンザー)は夫のハーロー(ジョン・アーチャー)と別居して美術商をしている。だが離婚するつもりはない。
ハーローはルイーズ(ナンシー・ゲイツ)と同居しているが、キャロリンが離婚に応じないので結婚できない。
そんな中でキャロリンが殺される事件が発生した。ハーローは動機が十分にあって一番怪しいのだが事件を調べ始めた。
■ (1957)リゾート連続殺人事件/The Girl In Black Stockings
出演はロン・ランデル、マリー・ウィンザー、アン・バンクロフト、レックス・バーカー。
弁護士のデイヴィッド(レックス・バーカー)はユタの高級リゾート施設にきた。
このリゾートのオーナーはエドムンド・パリー(ロン・ランデル)であるが、エドムンドは障碍者で車イス生活である。妹のジュリア(マリー・ウィンザー)など多数が働いている。
デイヴィッドは従業員のベス(アン・バンクロフト)と付き合い始めた。
しかし突然の殺人事件が発生する。事件を目撃したベスはショックを受けて気絶する。
犠牲者はプレイガールと評判の女性マーシャ。さらに新たに入ってきたフェルトンという男性が犠牲者になる。最後にはジュリアも殺された。
種明かししておくと、犯人はベスである。
■ (1963)火星からの侵略/The Day Mars Invaded Earth
出演はケント・テイラー、マリー・ウィンザー。
NASAの火星探査機は着陸して探査を始めたが突然爆発した。
NASAの科学者デイヴィッド・フィールデング博士(ケント・テイラー)は休暇を貰って家族がいるカリフォルニアへ行った。
屋敷ではデイヴィッドや家族の複製/デュプレットが発生し始めた。次第に頻繁に発生するようになった。
デイヴィッドは彼自身のデュプレットから火星への侵略を止めるように警告された。
さらにデュプレットの動きが激しくなっていく。
最後にデイヴィッド、妻のクレア(マリー・ウィンザー)、子供二人も殺された。
■ 出演作
◆ マリー・ウィンザー
(1948)悪の力/苦い報酬/Force of Evil
(1956)現金に体を張れ/The Killing
(1952)その女を殺せ/THE NARROW MARGIN
(1949)地獄の銃火/Hell Fire
(1953)月のキャットウーマン/Cat-Women of the Moonton
(1956)女囚大脱走/SWAMP WOMEN
(1952)マンモスの逆襲/The Jungle
(1952)アウトローの女・女強盗団の酒場/Outlaw Women
(1950)贋札造りのリル/Dakota Lil
(1963)火星からの侵略/The Day Mars Invaded Earth
(1955)女性美術商殺人事件/No man's woman
(1957)リゾート連続殺人事件/The Girl In Black Stockings
(1955)二挺拳銃の女/Two-Gun Lady
(1954)ハワイ犯罪地図/Hell's Half Acre
(1950)フレンチー:殺された父親の仇/FRENCHIE
(1950)石油採掘権と遺言書と殺人事件/Double Deal
(1949)バシュフル盆地のブロンド美人/The Beautiful Blonde from Bashful Bend
(1953)眠らない町/City That Never Sleeps
(1949)地獄の銃火/Hell Fire
(1952)その女を殺せ/THE NARROW MARGIN
(1955)女性美術商殺人事件/No man's woman
(1957)リゾート連続殺人事件/The Girl In Black Stockings
(1963)火星からの侵略/The Day Mars Invaded Earth