【夕顔384-3】古文単語「心憂し」
重要古語の記事では
源氏物語イラスト訳で出てきた古文の
単語を1つピックアップしています♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
古文単語は、
1.とにかく丸暗記して覚える語
2.漢字やイメージで覚える語
3.文脈判断で決める語
があります。
今回は「イメージ」で覚える古語です♪
【今回の源氏物語】
少将のなき折に見すれば、心憂しと思へど、かく思し出でたるも、さすがにて、
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今回出てきた古文単語
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■【少将(しょうしょう)】…蔵人少将。軒端荻の夫
■【の】…主格の格助詞
■【なき】…ク活用形容詞「なし」連体形
■【折(をり)】…時。折
■【に】…時を表す格助詞
■【見】…マ行上一段動詞「見る」未然形
■【すれ】…使役の助動詞「す」已然形
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【心憂し(こころうし)」…いやだ。ひどい。恨めしい
■【と】…引用の格助詞
■【思へ】…ハ行四段動詞「思ふ」已然形
■【ど】…逆接確定条件の接続助詞
■【かく】…このように
■【思し出で】…ダ行下二段動詞「思し出づ」連用形
※【思し出づ】…思い出しくださる
■【たる】…完了の助動詞「たり」連体形
■【も】…強意の係助詞
■【さすがに】…ナリ活用形容動詞「さすがなり」連用形
※【さすがなり】…そうはいってもやはり~だ
■【て】…単純接続の接続助詞
◇ 今回は「に」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「心憂し」 ☆
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少将のなき折に見すれば、心憂しと思へど、かく思し出でたるも、さすがにて、
問)傍線部の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。
1.ずっと音沙汰なかった光源氏から手紙が来たが、すでに夫のできた身の上になっているため、何を今さらと恨めしく思っている。
2.ずっと連絡を待ち続けていた光源氏から初めて手紙が来たものの、すでに今となっては愛情が薄れており、不快に思っている。
3.夫である蔵人少将の目を盗んで手紙を送りつけてきた光源氏の傲慢さにあきれ果て、ひどくわずらわしく思っている。
4.夫である蔵人少将のいない隙に、光源氏からの手紙をもらったため、光源氏と少将のどちらを選ぼうか悩ましく思っている。
5.自分を捨てておいて、やっと夫ができた今になって手紙を送りつけてくるなんて、と光源氏の身勝手さにあきれ果てている。
このブログの【重要古語】カテゴリでは
今回の源氏物語の中で出てきた古語を
ピックアップして載せています。
今回の重要古語はこれ☆
【こころうし(心憂し)】
【形容詞:ク活用】
①つらい。なげかわしい。残念だ
②恨めしい。ひどい
③いとわしい。いやだ。不愉快だ
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
「憂(う)し」という古語もよく出てきますが
「心憂し」という古語も、重要頻出古語です。
「つらい」という意味が基本ですが
何に対して嫌な気持ちを持っているのか
きっちりと古文目線で、文脈を読み取ることが大切な古語です。
1.ずっと音沙汰なかった光源氏から手紙が来たが、すでに夫のできた身の上になっているため、何を今さらと恨めしく思っている。
2.ずっと連絡を待ち続けていた光源氏から初めて手紙が来たものの、すでに今となっては愛情が薄れて(△ナシ)おり、不快に思っている。
3.夫である蔵人少将の目を盗んで手紙を送りつけてきた光源氏の傲慢さ(△スギ)にあきれ果て、ひどくわずらわしく思っている。
4.夫である蔵人少将のいない隙に、光源氏からの手紙をもらったため、光源氏と少将のどちらを選ぼうか悩ましく(△ズレ)思っている。
5.自分を捨てておいて、やっと夫ができた今になって手紙を送りつけてくるなんて、と光源氏の身勝手さにあきれ果てて(△語義ズレ)いる。
【答え】…1
少将のなき折に見すれば、心憂しと思へど、かく思し出でたるも、さすがにて、
● 過去記事リンク
■見す
■も
■さすがに
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