【夕顔334-2】古文基本文法☆5選☆
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源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は物の怪に襲われ急死してしまいました。部下の惟光(これみつ)の助けを借りながら夕顔の葬儀を終え、光源氏は失意のまま病床に臥せっています。
【今回の源氏物語】
右近を召し出でて、のどやかなる夕暮に、物語などしたまひて、
「なほ、いとなむあやしき。などてその人と知られじとは、隠いたまへりしぞ。…」
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☆ 古文オリジナル問題~基本の文法事項~☆
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右近を召し出でて、のどやか①なる夕暮に、物語など②したまひて、
「なほ、いとなむあやしき。などてその人と知ら③れじとは、隠④いたまへり⑤しぞ。…」
問)傍線部①~⑤の説明として間違っているものを、次の中から1つ選べ。
1.形容動詞の連用形活用語尾
2.サ行変格活用動詞の連用形
3.可能の助動詞「る」の連用形
4.サ行四段活用動詞の連用形イ音便
5.過去の助動詞「き」の連体形
こういう問題、最近のセンター試験でもよく出てきますよね。
①は、「なり」の識別問題☆
特に、①のように、
「~かなり」「~げなり」「~がちなり」などの
様態を示す語尾があれば、要注意です。
また、
②や⑤の「し」の識別も
きちんとできるようにしておきましょう!
同じ「し」という形ですが、
活用や接続がぜんぜんちがいます。
物語など②したまひて、
「なほ、いとなむあやしき。などてその人と知ら③れじとは、隠④いたまへり⑤しぞ。…」
②は、明らかに自立語ですよね。
下に補助動詞「たまふ」がついてるので、
サ変動詞「す」の連用形ですよね~!
それに対し、
⑤は、この一文のはじめに「などて」という疑問副詞があります。
疑問詞がある場合、
係助詞「ぞ・なむ」「や・か」がなくても
文末は、連体形になるという法則。
ま、ここの文末は「ぞ」ですが、
係助詞は接続関係に絡まないので、
この場合の⑤「し」は、連体形なのです。
などてその人と知ら③れじとは、隠④いたまへり⑤しぞ。
③の「れ」の識別は、
まず直前の語をみて、
助動詞「る」か「り」かを判別します。
今回は、
受身・尊敬・可能・自発の「る」ですね。
ポイントは、
○ 受身・尊敬・可能・自発の意味識別
○ 「れ」は未然形なのか連用形なのか
この2つの判別が最重要ですよ!
ちなみに、その下の「じ」は、
打消推量・打消意志の助動詞です。
おっと!
未然形接続って書いてありますねー!
はいここで、正答が出ましたよ~!
ちなみに、今回の「知られじ」の「れ」は、
(光源氏に)「知られまい」という
受身の対象が想定されるので、
可能ではなく、受身の意味と考えられます。
あと、④の「隠い」は、
「知られじと」のつながりから考えて、
「隠す」の音便形でしょう。
【かくす(隠す)】
【動詞:サ行四段活用】
①物を人目につかないようにする
②事柄を人に知られないようにする
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
さあ、センター試験まで残り10日です。
ラストスパート!
ですが、基本事項の復習もきっちりやって、
取りこぼしのないようにしておきましょう♪
【解答】…3