【夕顔154-3】古文単語「浅し」
古文、毎日触れてますかぁ?
センター演習できない日は、
このブログで逐語訳の練習のみしてね♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の主なパターン】
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…高校生がほぼ使わない死語?
【今回の源氏物語】
なかなかさまかへて思さるるも、御心ざし一つの浅からぬに、よろづの罪許さるるなめりかし。
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今回出てきた古文単語
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■【なかなか】…かえって
■【さまかへ】…ハ行下二段動詞「さまかふ」連用形
※【さま変(か)ふ】…様子がちがう
■【て】…単純接続の接続助詞
■【思さ】…サ行四段動詞「思す」未然形
※【思(おぼ)す)…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【るる】…自発の助動詞「る」連体形
■【も】…列挙の係助詞
■【御―】…尊敬の接頭語
■【心ざし】…愛情
■【一つ】…唯一。一途
■【の】…主格の格助詞
■【浅から】…ク活用形容詞「浅し」未然形
■【ぬ】…打消の助動詞「ず」連体形
■【に】…原因の格助詞
■【よろづ】…すべて。あらゆる
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【罪(つみ)】…欠点
■【許さ】…サ行四段動詞「許す」未然形
■【るる】…受身の助動詞「る」連体形
■【な】…断定の助動詞「なり」連体形撥音便無表記
■【めり】…推定の助動詞「めり」終止形
■【かし】…念押しの終助詞
◇ 今回は「な」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「浅し」 ☆
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なかなかさまかへて思さるるも、御心ざし一つの浅からぬに、よろづの罪許さるるなめりかし。
問)傍線部の意味として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。
1.光源氏の夕顔に対する愛情が深いゆえに
2.光源氏の夕顔に対する気持ちが浅薄なゆえに
3.光源氏の夕顔に対する思いが激しいゆえに
4.光源氏の夕顔に対する配慮がなかったゆえに
5.光源氏の夕顔に対する興味が薄くなったゆえに
「浅し」という形容詞は、
多少、現代語より意味が深いですが、
ニュアンスは、現代の「浅い」といっしょです。
ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ
【浅し(あさし)】
【形容詞:ク活用】
①浅い
②情が薄い。考えが浅い。いいかげんだ
③平凡だ。情趣が少ない
④(色や香りが)薄い
⑤(身分などが)低い
*Weblio古語辞典より
特に、王朝文学では、
愛情が「浅し」かどうかと和歌などにも使われ、
「浅からぬ(思い)」などといった、
打消の助動詞とともに用いられることが大変多いです。
今回の選択肢では、
浅くない⇒深い
という意訳で選ばせています。
1.光源氏の夕顔に対する愛情が深い(○)ゆえに
2.光源氏の夕顔に対する気持ちが浅薄な(×逆)ゆえに
3.光源氏の夕顔に対する思いが激しい(△スギ)ゆえに
4.光源氏の夕顔に対する配慮がなかった(△ズレ)ゆえに
5.光源氏の夕顔に対する興味が薄くなった(×逆)ゆえに
正解…1
なかなかさまかへて思さるるも、御心ざし一つの浅からぬに、よろづの罪許さるるなめりかし。
● 過去記事リンク
■なかなか
■も
■心ざし
■めり
■なめり
■かし
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