【帚木132-3】プラスイメージ単語「心ざし」
勉強お疲れさまあいです。
このブログは震災で辞書や参考書などのなくなった受験生でも、詳しく学習できるように書いています。
すき間学習の1つとしてご活用ください♪
↓今日の古文単語はコレ↓
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■【心】…気持ち
■【移ろふ】…心移りする
■【方】…方面、ここでは女の所のこと
■【~とも】…~ても(逆接の仮定条件)
■【見初む】…見初める、結婚当初
※【初む(そむ)】…~しはじめる
■【し】…過去の助動詞「き」の連体形
■【心ざし】…愛情
■【いとほし】…いじらしい、愛しい
■【未然形+ば】…~ならば(順接の仮定条件)
■【さる方】…それ相応の方面
※【さる(然る)】…しかるべき、相応の
※【方(かた)】…方面、ここでは妻のことをさす
■【よすが】…縁者、ここでは正妻のことをさす
■【ぬべき】…~に違いない(確述用法)
※【ぬ】…強意の助動詞「ぬ」の終止形
※【べき】…当然の助動詞「べし」の連体形
■【~に】…~のに(逆接の接続助詞)
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※上の意味は、今回の文脈での意味です。
助動詞の文法的説明は繰り返し唱えてみてね♪
今日の古語詳解は「心ざし」について☆
では行ってみよ~♪
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古文でよく出てくる「こころざし」という言葉☆
辞書には「志」という漢字で載っていますが、
古文の中では、今回のように「心ざし」と出てくることが多々あります。
【こころざし(志・心ざし)】
①意志、意向
②誠意、好意、愛情
③お礼の気持ち、お礼に贈る金品
④死者の冥福を祈る気持ち、追善供養
③の場合は、現代でも「お志を贈る」などと用いますし、
④の場合は、注釈が必ず出てきますので、
今回は、①②の場合に着目しましょう♪
(o^-')b
①意志、意向
これは、ある事をしようという心の動きであり、
心がある方向に向かっていくことを意味します。
現代用いている「志」は、まさにこの意味ですね♪
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②誠意、好意、愛情
相手に寄せる心の働きを意味し、
多くプラスイメージとして用います。
古文でよく用いられるのがこの意味です!
特に、愛情という訳出になることが多いので、
古今異義語として、単語帳などに挙げられている場合も多いですが、
今回の場合は…、
見そめし心ざしいとほしく思はば、
訳1)結婚当初の愛情を大切に思うならば、
訳2)付き合い始めた気持ちのまま愛しく思うならば、
このように、直前直後のつながりを考えて、
訳出も工夫していく必要がありそうです;;
ちなみに、
【いとほし(愛し)】
①愛しい、いじらしい
②かわいそうだ、気の毒だ
↑
こちらも文脈で意味の変わる重要古語ですが、
直前の「心ざし」がプラスイメージの単語なので、
直後の「いとほし」は、①のプラスの意となるんです!
こういう練習は、単語帳だけの勉強ではできませんよね^^;
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木132(原文)
「…心は移ろふ方ありとも、見そめし心ざしいとほしく思はば、さる方のよすがに思ひてもありぬべきに、…」
自力での現代語訳が難しい場合は、
下のリンクも復習してね♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
■心
■うつろふ
■そむ
■さるべき
■ぬべし
■確述用法
(※その他重要古語一覧はこちら )
あいでした