【帚木132-1】心は移ろふ方ありとも、…
【古文】
「…心は移ろふ方ありとも、見そめし心ざしいとほしく思はば、さる方のよすがに思ひてもありぬべきに、…」
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(左馬頭の話は続きます)
心は移ろふ方ありとも、
訳)気持ちの上では心移りする方面(女)があるとしても、
見そめし心ざしいとほしく思はば、
訳)結婚した当初の 愛情をいじらしく思うならば、
さる方のよすがに思ひてもありぬべきに、
訳)それ相応の縁ある妻と思ってもいるに違いないのに、
【古文】
「…心は移ろふ方ありとも、見そめし心ざしいとほしく思はば、さる方のよすがに思ひてもありぬべきに、…」
【訳】
「…気持ちの上では心移りする方面(女)があるとしても、結婚した当初の 愛情をいじらしく思うならば、それ相応の縁ある妻と思ってもいるに違いないのに、…」
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■【心】
■【移ろふ】
■【方(かた)】
■【~とも】
■【見初む(みそむ)】
※【初む(そむ)】
■【し(過去)】
■【心ざし(こころざし)】
■【いとほし】
■【未然形+ば(仮定)】
■【さる方】
※【さる(然る)】
※【方(かた)】
■【よすが】
■【ぬべき(確述用法)】
※【ぬ(強意)】
※【べき(当然)】
■【~に(逆接)】
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■今日の『源氏物語』は…☆
たとえ心はよそへ移っていたとしても、
結婚当初の愛情さえあれば…
なんか、男の身勝手な言い訳のようですが、
実は、当時の結婚形態からすると、あまり批判できないかもしれませんね。