戦後70年の首相談話は、事前の情報では過去の談話のように東京裁判史観に基づく嘘の歴史認識の上に立った内容が出されると言われていました。そのため、不安を抱えながら談話を聞いていたのですが、安倍首相は良い意味で私の予想を裏切ってくれました。

 

今回の談話の内容についての解説は他のブログでされていますので省きます。私が最も評価したいのは、河野談話、村山談話、小泉談話のような嘘をつかなかったこと、当時の欧米諸国が悪かったことに言及したこと、今後は謝罪はしないと宣言したことです。中身としては、かなり突っ込んだことに言及しているにもかかわらず、オブラートに包むような言葉を使って、反発を受けにくいように表現していました。

 

 

それでは、ここから戦後70年談話に対する反応を見てみましょう。まずは嘘の歴史を日本に押し付け続けている、アジアの嫌われ者の中国と韓国の反応です。

 

韓国は、政府からは大きな反発はまだ出ていませんが、野党やマスコミからは評価しないという声が出ています。中国は村山談話から後退したと言っていますが、大きな反発はしていません。

 

韓国と中国は経済など国内に大きな問題を抱えており、日本に擦り寄らざるを得ない状況になっています。そういったことも、両政府から大きな反発が出なかったというか出せなかったことが推測されます。そのような時期と談話を出す時期が重なったのは、安倍首相の持っている運なのかもしれません。

 

米国、オーストラリア、インドネシアは、談話の内容を歓迎や評価して肯定的に捉えていました。欧米諸国のやったことについても一部言及していたのですが、米国政府から反発の声は挙がりませんでした。

 

集団的自衛権と違って、欧州の国はあまり興味がないと思いますので、各国政府が声明をわざわざ出すかどうかは分かりません。中国と朝鮮以外のアジアの国からは、集団的自衛権のときと同様に評価をする声が出ることが予想されます。

 

 

次に、主要新聞各社の社説について見てみます。

 

【読売新聞】

歴史の教訓胸に未来を拓こうhttp://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150815-OYT1T50003.html

・新たな日本の進路を明確に示した。

・侵略を明確に認めたのは重要。

・政治は歴史に謙虚でなければならず政治的・外交的意図によって歪めてはならないと語ったのは的を射た発言。

・謝罪を続けることに区切りを付け、中国と韓国にも理解と自制を求める。

・積極的平和主義を掲げる日本の姿勢は欧米や東南アジア諸国から幅広く支持されている。

 

安倍首相の談話を概ね評価しています。しかし、読売新聞内には歴史認識にまだ誤りがあるというのが垣間見えます。

 

歴史認識を巡る様々な考えは、今回の談話で国内的にはかなり整理して集約できたと書いていましたが、東京裁判史観に染まって洗脳されたままの日本人の頭の中は、残念ながら全く整理も集約も出来ていないような気がします。

 

 

【産経新聞】

世界貢献こそ日本の道だ 謝罪外交の連鎖断ち切れhttp://www.sankei.com/column/news/150815/clm1508150001-n1.html

・謝罪を強いられ続けるべきではないとの考えを示したのは妥当。

・未来志向に基調を置く内容は当然である。

・政治は歴史に対して謙虚であるべきだと述べたのは村山談話に対して向けるべき言葉ではないか。

・この談話を機会に謝罪外交を断ち切ることが重要。

・政府は歴史を曲解する主張に対抗するために反論と史実の発信を止めてはいけない。

 

産経新聞も読売新聞と同様に、談話を評価しています。しかし、読売新聞よりも前に踏み込んだ意見を出しており、今回の談話がゴールではなくスタートだというように捉えています。

 

 

【日本経済新聞」

70年談話を踏まえ何をするかだhttp://www.nikkei.com/article/DGXKZO90567690V10C15A8EA1000/

・村山談話を大きく書き改める談話になるとの見方もあったが、概ね常識的な内容に落ち着いた。

・「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「心からのお詫び」の4つのキーワードは全て盛り込まれ中国政府も国内で説明できるのではないか。

・村山談話と基本線は同じ。

・大事なのは談話を踏まえ、これから何をするかだ。

・韓国メディアは批判しているが韓国との首脳会談を実現し関係を改善すべき。

 

あの談話を聞いて、村山談話と基本線は同じと感じるとは、頭の中で相当な論理の飛躍があるようです。まあ、4つのキーワードが盛り込まれていれば、どのように使われていたのか気にしないのですから、木は見ても森は見ないというスタンスなのかもしれないですね。

 

そして、中国や韓国のことばかり気にしており、一体どこの国の新聞なのかと疑ってしまいます。まあ、出鱈目を言って、多くの企業を騙して中国に進出させたくらいですから、報道機関というよりも広報機関と呼んだ方がいいかもしれません。

 

 

【朝日新聞】

戦後70年の安倍談話-何のために出したのかhttp://www.asahi.com/paper/editorial.html#20150815

・戦後70年の歴史総括として極めて不十分な内容だった。

・日本が侵略し植民地支配をしたという主語がぼやかされた。

・この談話は出すべきではなかった。

・村山談話以前に後退。

・中国や韓国が謝罪を求め続けることにも訳がある。

・謝罪を続けたくなかったら安倍首相が潔く謝罪するべき。

・談話を私物化しようとして迷走していた。

・侵略の責任もお詫びの意思も曖昧な談話を出す体たらく。

 

「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「心からのお詫び」の4つのキーワードを使っただけでは納得しなかったので、日本経済新聞よりは日本語の読解力は高いようです。

 

中国や韓国が謝罪を求め続けるのは、靖国神社に首相が参拝することや閣僚などの発言など信頼を損ねる原因を日本が作ってきたからと、朝日新聞は断定しています。本当は外交カードに利用して、日本から金を巻き上げようとしていることには気付いていないか、グルになって巻き上げることに加担して何かしらのキックバックがあるのでしょう。

 

村山談話以前に後退ではなく、村山談話でマイナスになったのをゼロに戻したと説明するのが正解ではないでしょうか。ちなみに、村山元首相は談話を出すにあたって記者会見をしましたが、そこで「談話で日本が過去に国策を誤ったとして謝罪したが、具体的にどの政策をどのように誤ったと認識しているのか。」と問われると、絶句して何も答えられませんでした。

 

 

【毎日新聞】

歴史の修正から決別をhttp://mainichi.jp/opinion/news/20150815k0000m070127000c.html

・安倍首相の歴史認識や和解への意欲は十分とは言えない。

・侵略については日本の行為だと言う特定を避け、村山談話とは対照的。

・痛切な反省と心からのお詫びについては、歴代内閣の立場を継承。

・誰に向けて何を目指して談話を出したのか曖昧で、メッセージ力も乏しい。

・既に定着した歴史の解釈を変えるような歴史修正主義から決別すべき。

・日本は中国や韓国をはじめアジアとの和解への努力を続けないといけない。

 

中国と朝鮮半島の特定アジアと言われる国以外と大部分のアジアの国とは和解しています。特定アジアの国との和解は、彼らが主張する嘘をきっぱりと撥ね退け、日本を貶めることをしても日本は毅然とした態度で臨むということを示すことが、真の和解に繋がると思います。

 

毎日新聞の主張している「既に定着した歴史の解釈」が歴史の事実を修正していることですので、そこから決別するのは毎日新聞自身ではないでしょうか。

 

 

歴史上起きたことを知っている人にとっては、談話の意味するところを感じ取れたと思います。一方で、東京裁判史観から抜け出せていないような歴史を知らない人は、談話の内容を読み取れなかったと思います。

 

従って、読売新聞と産経新聞は日本派、日本経済新聞の社説を書いた人は単にWGIPによって洗脳されている反日派、朝日新聞と毎日新聞は本当の歴史を知っていながらも日本を貶めようとする確信犯の反日派であると言えるような気がします。

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