戦前や戦中の日本は、戦争の影響で暗く苦しい時代だったというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。また、日本が発展したのは戦後からで、戦前は日本は後進国だったと思っている人も少なくないでしょう。

 

経済規模でみると、日本は戦前には既に大国になっており「日本は戦前には既に大国だった」参照)、昭和15年にはフランスを抜いて世界第五位の経済大国となっていました。大東亜戦争は昭和1612月に始まりましたが、戦況が悪化するまでは経済活動は停滞せず、一般市民の間にも悲壮感はありませんでした。

 


当時の映像や写真を見ると、予想以上に日本が近代的でモダンだったというのが分かります。まずは、戦前の昭和初期のカラー映像がありましたので、それを見てください。



街並みは勿論そうですが、人々の服装にも驚かされます。服装は和服の人が多いですが、洋服を着ている人も少なくなく、それほど古臭いという感じがしません。下の写真は、昭和158月に東京で撮られたものです。
昭和15年服装1
昭和15年服装2

この写真を見せられて、昭和30年代や昭和40年代前半のものだと言われても信じてしまいそうです。


 

同じ昭和15年の銀座の写真も見てください。

昭和15年銀座

自動車の数こそ少ないですが、街並みが整備されている様子が分かります。

 


次の写真は、昭和182月のマライ(現在のマレーシア)から来ている留学生の様子です。

昭和留学生


このときは、既に大東亜戦争が始まっています。留学生はインドネシアなどからも来ていたようで、将来母国の指導者になるために日本で勉強をしていました。

 

今年の9月までNHKで放送されていた朝ドラの「花子とアン」では、薄汚く貧相な格好をしていましたが、実際とはかなり様子が違っていたようです。

 

 

水間政憲氏の著作『ひと目でわかる「戦前日本」の真実』を是非見てください。戦前の様子が分かる写真を見ることができ、当時の雰囲気を感じ取ることができます。


ひと目でわかる「戦前日本」の真実 1936-1945/水間 政憲
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これら戦前の様子を映像や写真で見ると、もし戦争がなくアメリカによる無差別爆撃が行われず都市が焼け野原になっていなかったら、どのように発展したのだろうかと思ってしまいます。

 

全国の都市への無差別爆撃によって各都市のインフラが壊滅的な状態になったことで、1015年は発展するのが遅れたような気がします。

 

新幹線建設に多くのことが活かされた弾丸列車構想は戦前に計画され、純国産航空機が東京からロンドンまでの長距離飛行も成功させていましたし、世界一のサイクロトロン実験装置も開発していました。


 

日本は戦後に急速に発展したのは確かですが、その下地は戦前や戦中に既にあったのです。戦前や戦中の日本の実態について、もっと調べてみる必要があると思います。


(関連の記事)
○日本は戦前には既に大国だった

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