ルチ(カレー・バングラデシュ料理) | C.I.L.

ルチ(カレー・バングラデシュ料理)

今回紹介するルチといえば、以前は板橋警察・消防・区役所のすぐ裏手にあって、名人マイケルさんの我流すぎるバングラ式カレーが大人気だったお店である。

しかしその名人マイケルさんはバングラに帰国し、再度ビザを取得して日本に来ようとしていた矢先に、環境の変化からなのか心臓を悪くしてそのまま……。

故人となってしまったマイケルさんの後を継いだジャヒドさんは、代々料理人の家系でバングラに居た頃は料理学校の先生をやっていた人物なのだが、我流要素の強すぎたマイケル式カレーの味は引き継げず迷走。

その内お店も大山の新店舗に移り、ばたついてさらに迷走。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
しまいには新店舗の目の前の路地を塞がれるという不運にも見舞われておいおいどうなってんだよと。

※詳しくはこの記事を(現在係争中らしい)


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だがしかし!

どっこい板橋のバングラ人はしぶとかった!


色々と不運続きではあるけれども、今日も元気に営業中。それに近頃ジャヒドさんの迷走期が終わったのか、カレーの味が別物みたいに美味しくなってるの。

前に1回食べたけどイマイチだったって人は、あえて今もう一度食べてみて欲しい。それくらい味が違う。やっぱ店移転だなんだのドタバタは肉体的にも精神的にもキツかったんだろうなあ。


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さて、そんなルチの現在のメニューはこんな感じ。バングラ・インドの1品料理とカレーが主力商品で、中には焼きそばなんてメニューも。

……焼きそば?


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とりあえず何はさておきビールで乾杯!ビールとサワー類は300円台とお値打ち価格なので、遠慮なくカパカパ呑むといいよ。


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ピアジュうめえええ!!!

豆をすり潰してさつま揚げみたいに仕上げた料理で、素朴路線かつスパイシーな、ジワジワ後を引く旨さ。これはビールのアテにもってこいのスナックメニューだ。特に外側のカリカリ部分と餡のしっとりさのバランスがステキ。


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遂にジャヒドさんが覚醒したかと思ったほどヤバイ美味さだったバングラオムレツ。超シンプルなあっさり塩味なんだけど、極悪な青唐辛子さんが散りばめられており、かなり辛い。辛党のオレが 「辛いwww」 とテンションがおかしくなるくらいだから、苦手な人は食べられないと思う。

だがそれがいい!

この唐辛子の強烈な辛味と、卵のふんわりした優しい風味の絶妙なバランスこそバングラオムレツの醍醐味。これはマイケル時代のルチのオムレツよりずっとうめえ。ジャヒド先生すげえ!


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そしてジャヒドさんに 「……焼きそば?」 と聞いたところ、「エエ、ヤキソバ デス」 と返って来た焼きそば。頼んでみたら本当に日本の焼きそば。水分といい麺の固さといい焼きそばとして普通にクオリティの高い焼きそば。……うん、確かに焼きそば。

ただし、さすがバングラ人と言うべきなのか、ターメリックがズズ~ンと効いている点がオリジナル。「カレー焼きそば」 というより、ターメリック風味の焼きそばっていう感じだと思う。

そして先にも書いたけど、全然べしゃったりしてなくて、それでいて固すぎず、焼きそばとして完成されている。味の決め方もいいし、こいつはランチタイムにセットメニューで出してもウケると思う。それくらい美味い。


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これはルチのメニューには 「ポラタ」 と書いてあったけど、日本で広く通用する表記は 「パラタ」 だと思う。一見するとナンを平べったく焼いたように見えるけど、中は層になっていて、折り重ねて焼いたパンといった印象。食べ方はナンと同じでいいと思う。


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そして今回最も 「ジャヒドすげえ!」 と思ったのが、このスペシャルマトンカレー。香りも旨味も濃厚で、塩加減はキツくなく、羊の風味はあるけど臭みはなく柔らかで、とにかくすげえ。やっぱり生まれた時からスパイスの香りが染み付いている民族には勝てねえ。この味は家じゃ作れない気がする。

さすがはオレ様のスパイスの先生である。



■総評
味:☆☆☆(大化けしてる)
値段:☆☆(総じてお値打ち)
品揃え:☆☆
店の雰囲気:☆☆(落ち着いたバー風)
接客:☆☆
遠征:☆☆
デート:☆☆
DQN率:?

備考:一時あれだけ迷走してたのが嘘みたい。今じゃマイケル味からジャヒド味に完全に切り替わってて、迷いが無くなった感じがする。区役所前自体の後期や今の店の初期の頃にしか行ってないという人は、騙されたと思って今行って欲しい。そして出来ればカレーだけじゃなく1品料理も色々と試して欲しい。メニューを見てよくわからなかったら、ジャヒドさんに遠慮無く 「何かオススメの美味いもの作れ」 と言うといいんじゃないかと。迷走期との別物っぷりに本気で驚いた。


■ルチ
住所:東京都板橋区大山東町28-10
TEL:03-3579-8631
営業時間:11:30~15:00 17:00~22:00(週末は夜中3時くらいまでやってる事も)
定休日:無休


※おまけ
ジャヒドさんは料理学校の先生だっただけあって、日本にいるバングラ人からも腕を信用されているらしく、お祭りだパーティだと大量注文を請ける事が多々ある。(以前知人の結婚式だとかで、カレーとビリヤニを300食分作ってた)

今回訪れた時も店内に10人くらいバングラ人が集まってパーティ中だったんだが、彼らの会話の内容があまりに凄まじかった。

中に顔見知りのバングラ人もいたので色々と聞いてみたところ、全員日本に働きに来ているバングラ人らしいんだが、なぜか日本語で会話しているのだ。

バングラ人なんだから公用語はベンガル語だと思うんだけど、ルー大柴かのようにベンガル語と日本語の比率がグチャグチャになっていて、それでも意思の疎通が取れているというカオス。

途中で少し口論っぽくなった時など、「まあまあ、今はそういう話やめましょうよ」 だの 「みんな大変なんだからそんなこと言わないで」 だのとなだめる者までおり、新橋のガード下のおっさん集団そのものだったのである。

板橋のバングラ人おかしいだろ!

またこの集団の中に仲の良いロショナの男性店員がいたのだが、彼も彼で日本語が上手すぎる。あまりにベラベラと日本人より上手に日本語を喋るもんだから、一度冗談で 「バングラ人ってウソでしょ?鴻巣や越谷辺りの出身じゃないの?」 と言ってみたところ、即座に 「ああ埼玉県民に見えます?鴻巣って越谷より北の方ですよね。」 と信じられない返事が。

お前は絶対に日本人だ。お前はウソをついている。何でバングラ人が鴻巣と聞いて即座に 「ああ、埼玉ね」 と言えるんだ!百歩譲ったとしても埼玉県バングラデシュ市の生まれとかいうオチに違いない。

また彼はその日集まっていたバングラ人の謎の日本語力についてこう説明してくれた。

「ああ、この人達は酒呑むと国の言葉忘れるんですよ。いつも呑むとこうですよ。日本語が多くなってくると酒が回ってきた証拠だから。」

一体なんなんだキミ達はwwwww



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----- 過去ログ分 -----


旧サイトも入れたらすでに100軒以上の板橋グルメを紹介している事に気付いたオレ。だがしかし、カレー部なのにルチを紹介していなかった事にも気付いてしまったオレ。唯一ルチの話題に触れた記事がコレなオレ。

これはイカン、大失態だ。




というわけで、今日は画像用フォルダに貯まってたルチの写真を大量放出するわよ。

まずお店の外観はこんな感じ。すぐ裏が板橋警察と板橋消防署という防犯対策ばっちりな立地がステキね。ちなみに板橋区役所もすぐ近くにあるわ。

警察消防に行政と最高の立地をバングラデシュ人に提供してしまう板橋区の太っ腹さには惚れるわ。この辺の官民一体のユルさが 「板橋クオリティ」 なのね。




ルチはランチもオススメよ。食べ放題ではないけれど、極端にメタボでない限りお腹一杯になれる量が出てくるわ。ちなみに500円のお得なカレー弁当もあってよ。ワンコインって言葉を聞くと魂が震えるわ。




写真はダブルカレーセットにナンだけど、ルチはライスも美味しいの。長米が出てくるのでアジアンフード好きにはたまらないわね。





ここからはいつ撮ったのか覚えてない写真を並べてみるわ。チキンもフィッシュも大量のスパイスをまぶしてこんがりジューシーに焼いてくれるの。このゴロっとしたフォルムに乙女心をくすぐられるわ。




すぐお腹が一杯になってしまう飲兵衛にはエビ煎餅やパパドがオススメね。
【原材料=粉・油・スパイス 以上】
なんて男らしい一品なのかしら。






定番のサモサやバングラデシュのサラダ、それに昔駄菓子屋にあったポン菓子のようなスナックと、酒呑みのためのアイテムが色々と取り揃えられていてよ。

でもサモサは優しい味だけど、他の2つはとっても辛いわ。バングラデシュのお母さんは本当にこんなに辛いメニューばかり作ってるのかしら?ぜひバングラデシュの仕事帰りのお父さんの晩酌の肴が知りたいわ。





カレーはどれも美味しいんだけど、今回初めて頼んでみたレモンカレーにじゅんと来てしまったわ。これはきっと運命の出会いね。

鉄皿の上に焼きカレーのようにカレーが敷いてあって、その上にレモンの皮が乗っているんだけど、普通のカレーとは全く違う極端にジャンクな味付けよ。レモンの風味も程よく自己主張してて、スパイシーで油っこくて味が濃いのに意外とさっぱり食べられてしまうわ。




こんな写真を見たらきっとカレーの禁断症状が出るわね。香りの良い長米にレモンカレー…なんてご飯がススム君なのかしら…。

この相性の素晴らしさはぜひ実際に体験して欲しいの。ダメ男とわかっていながら離れられない迷える乙女の気持ちが良く理解できてよ。



■総評
と、板橋メタボ仲間のロザリーのように語ってみたんだが、我ながらキモイ。全くルチの宣伝になってないような気がしないでもない。

でまあこの店はこの記事の冒頭でリンクした 「日本に来たらヒンドゥーじゃない」 と言い張るバングラデシュ人のお店なんだけれども、その逸話が示しているようにゆるゆるである。

厨房を一人で回しているお店なので、混雑すると途端に回転が悪くなると言う難点があるのだが、まあゆるゆるなんだから仕方ない。のんびり酒でも呑んで出てくるのを待とう。店がゆるいんだから、客もゆるくならないとダメだ。むしろそれが板橋の礼儀だ。

肝心の味の方は、店に堂々と 「バングラデシュ料理」 と書いているように、いわゆる正統派インドカレーではなく、バングラデシュ人の出すカレーである。クセのない食べやすい味なので、カレー好きなら万人が好むんじゃなかろうか?個人的には長米がとにかく美味しい。きっとバディクロムフーズで買っているに違いない。

という訳で、お手頃価格でまった~りバングラデシュ料理が楽しめるお店という事で、100点満点で85点てとこかな?減点理由は店員さんが国に帰ってしまって人員の入れ替えでゴタついているため、いまいち味が安定しないことと、肝心のバングラデシュ料理がグランドメニューにあまり載ってないこと。慣れれば店の人に 「今日は何か面白いメニューある?」 とか聞けるんだけど、慣れない内は厳しいよなあ。

というわけで、ちょっと厳しく採点してみた。あんまり褒めちぎるとせっかくの隠れ家が混んじゃうしな。

ちなみに名物のビリヤニは土曜日限定なので、行くなら土曜日オススメ。ビリヤニにマトンカレーかけて、バングラデシュの辛い漬物みたいなのを混ぜて食べたりすると最高。


■ロザリーに私信
マナカマナ・ルチ・シナモンの板橋三大カレーの内、シナモンが営業を止めてしまったので、代わりに蓮根のシュルマを推薦する。騙されたと思って行ってみれ。安い・美味い・ゆるいと三拍子揃った板橋クオリティだから。


■ルチ
住所:板橋区板橋2-63-1
TEL:03-3963-8195
営業時間:11:30~15:00 17:00-22:00
定休日:無休(たま~に不定休)