正しい板橋区の歩き方 ぶらり東武東上線の旅 その1 | C.I.L.

正しい板橋区の歩き方 ぶらり東武東上線の旅 その1

"自称カリスマ板橋区民" として、久しぶりに板橋区内デートを楽しんでみたぜ!

というわけで、これまた久々に "正しい板橋区の歩き方" をお届けしてみようかと。皆さまの幸せな板橋ライフのお役に立てればこれ幸い。

で、いつもは 【区役所~大山~JR板橋駅近辺】 の話題ばかりなので、今回は東武東上線にガタゴト揺られて板橋北部~西部のステキスポットを紹介してみようかと。



今回はここ下赤塚駅からスタート。

この下赤塚駅周辺がいかにカオスかは何度もお伝えしているので省くが、駅の上が団地で大仏がいてメインスポットが "のとや" な街だとだけ言っておく。

まずは下赤塚駅の北口側から出よう。池袋方面から来る場合は南口側のホームに着くんだが、地下の連絡通路を通る手間を惜しむと開かずの踏み切りに泣かされるので注意。

あと下赤塚駅の北口は色々な意味でおかしいので、何がどうおかしいのか各自自分の目で確認すべし。



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北口を出てメインの通りを真っ直ぐ進むと、すぐ右手に "のとや" という激安衣料品店がある。ここは日によって 服を上下セットで買ってもロッテのガムより安い という凄まじい価格設定なので、家計のやりくりに悩む主婦の人なんかはとりあえずチラ見してみると吉。ぶっちゃけセンスは無いが、子供服や消耗する衣料品なんかを買うなら本気でオススメ。

で、こののとやの通りをさらに真っ直ぐ進むと、程なくして某人気グルメブログの管理人に 「混むから絶対に名前出すな!」 と念を押された最高の焼き鳥屋がある。



こちらがその焼き鳥屋さんのメニュー。板橋らしく1本130円~180円程度というお財布に優しい価格設定である。ただしビールのジョッキなんかは500円と至って普通の値段。むしろ板橋的に中生1杯500円は高いかもしれん。



とりあえず生ビールとお通しの野菜の煮物を楽しみながらメニューとにらめっこ。

"酒のアテにメニュー"

これ汁カップルの常識な。(むしろこうやって悩んでる時間が一番楽しい)



ではここからは飛ばして行きますよ。

まずはこの店自慢のつくねさんから。まさに鶏肉のハンバーグといった逸品。



続いてとりわさ。軽く湯通しした柔らかいささみをわさび醤油に絡めてGO!



手羽先は脂が乗ってて塩加減も丁度よく素晴らしい。



脂の強い物ばかりでは飽きが来てしまうので、ささみ焼きで一呼吸おいてみる。これまた塩気が程よくてわさびのアクセントも効いててうめー。




鴨だき。早い話がねぎ間の鴨肉版なんだが、どうですかこの大ぶりな鴨様は!これが意外と柔らかくてジューシーでねぎとの相性抜群。ファミリージョッキーの "カモノネギ" が頭に浮かぶオレはきっとオヤジ。



お次はレバーの半焼き。いわゆるミディアムレアくらいの焼き加減で出されるレバーの焼き鳥である。今回はサービスなのか、先っぽにハツと思われる肉片が刺さっていた。これがまた大人味で本当に美味くてなあ。





そして背皮・せせり・かしわの "四角い三連星" の登場。どいつもこいつもデカくて四角い。そしてどれもこれも冗談みたいに美味い。これだけ肉が大きいとあっという間に飽きそうなもんなんだけど、ガチで美味いから次々と平らげてしまう悪魔のような焼き鳥である。



さすがに鶏肉以外のさっぱりした物が食べたかったのでお漬物をもらってみた。そしたらこれもふざけてんのかというくらいたっぷりサイズだった。

で、ミョウガもキュウリも実に食べやすい漬かり具合で、塩気も丸くて、さらにほんのり甘味を感じる素晴らしい完成度。アジシオみたいでうめー!(貧乏舌炸裂)



ここの焼き鳥は普通の店の1.5倍くらい大きいというのに、気付いたら串の数がおかしな事になっていた。思わず素に戻ってしまう一瞬である。



さすがに食い過ぎたんで焼きおにぎりで〆るぜ!辛目のお味噌を塗って炭火でカリカリに焼いてくれててうめーぜ!



そんな焼きおにぎりのお供に鶏スープ。塩とコショウで味を調えたちょっと酒呑仕様の味付け。



迷わず合身GO!肩まで浸かれ。100数えるまで出てくるな。



そして 「2人で行ったんだから当然〆も2つだよな!」 と自分に言い聞かせつつ頼んだ焼き鳥丼。この店の焼き鳥丼は焼き鳥メニューの中から自由に3本選んでご飯の上に乗せてもらえるという素晴らしいシステム。

今回は焼き鳥をすべて塩で食べ、この焼き鳥丼で初めてタレ焼きで食べるという変化をつけたわけですな!(ですなじゃねえよメタボ)


今日もまたアホな子モードが暴発してお茶も飲めないくらい腹が一杯になってしまったため、荒井名人ここで投了。

2人でこれだけたらふく食べて、さらに3杯ずつくらい酒を呑んで、お会計は謎の6,900円也。

さすがは板橋。

いや、さすがは赤塚と言うべきか。



こうして絶品焼き鳥で産卵期の鮭のように腹をパンパンに膨らませた汁カップルは、ひぃひぃ言いながら下赤塚駅まで戻って東上線に乗る。

本当はこのまま家に帰る予定だったのだが、車内でふと 「そういや中台にゆるくていい温泉があったよなあ」 と思い付く。

というわけで上板橋駅で途中下車。北口から出てとりあえずまっすぐ進み、通りにぶつかったら右に曲がる。



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このイトーヨーカドーの脇の道に入ってさらに直進。



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角にセブンイレブンが見えたら右に曲がる。しばらく直進すると、角に滝野川信用金庫がある交差点に出るので、そこを今度は左に曲がって真っ直ぐ進む。



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するとこのような少し変則的な形の交差点に出るので、ここをさらに直進。



少し進むと信号のある交差点があるので、それを右に曲がる。よ~く見ると "ゆ" と書かれた看板があるので、それに従って住宅街の中に入っていく。



めげずに住宅とマンションが建ち並ぶ中を進んで行くと、またしても "ゆ" の文字が。恐る恐る矢印が指し示す方向に進んで行くと……。



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無事に 「ときわ健康温泉」 に到着。



なんともアカぬけない、スーパー銭湯と呼ぶのもためらわれるような外観だが、ここはれっきとした "温泉" なのである。

このときわ健康温泉は、元々は普通のどこにでもある街の銭湯として営業していたんだが、ある時お店のご主人が使っている地下水の成分を調べてもらったところ 「メタ珪酸が温泉基準クリアしてますよ?」 と言われ、「え?そうなの?マジで?メタ珪酸てなに?」 と、折角だから温泉を名乗り出したという素晴らしく板橋らしい逸話がある。

この店のご主人は 「ここ温泉なんだってねー」 と言ってくる客に対して 「よくわかんないけど温泉らしいよ。」 と答えるステキすぎるキャラで、看板は銭湯から温泉に代わったものの、入浴料は400円程度と普通の銭湯価格のまま。(サウナを使う場合は別途300円くらい)

いっそ番台と呼んじゃっていいんじゃないかと思える素朴すぎる受付でタオルだ石鹸だ歯ブラシだと各30円くらいで買って中に入るわけだが、驚くことにここは浴槽はもとより、洗い場から冷水機まですべて源泉を使っている。

それだけでも随分と思い切ってるなあと思えるんだが、地元の常連客は水筒持参でやって来て、ここの水を汲んで持って帰って家でお茶を入れたり酒を割ったりしているそうな。しかも店主のオヤジもそれを止めるどころかむしろ薦めてるってんだから板橋ってステキ。

自然の恵みはみんなで分けて当然という、地べたで生きる人間としてこれ以上ないほど正しい姿勢である。


で、肝心の泉質なんだが、メタ珪酸がたまたま基準値をギリギリ超えてたというだけなので、さすがに驚くべき効能なんてのは期待できない。しかしジェットバス、電気風呂、薬湯と、スーパー銭湯らしい設備が地味に色々と揃っていて意外と楽しいし、おまけにささやかな露天風呂まである。(住宅街のど真ん中だから露天と言っても屋根がないってだけなんだがな!)

なので 「温泉だから!」 と構えて行くのではなく、「行きつけの銭湯がたまたま温泉だったらしい」 という程度の気持ちでまったり楽しめば最高なんじゃないかと。(消毒臭が強い風呂もあるし、いわゆる温泉を期待すると外す可能性が高い)

でね、これまたさすが板橋というか、何から何まで適当というか、電気風呂とジェットバスが思い切り過ぎてて面白いのよ。


まず電気風呂は痺れすぎ。

ジェットバスは圧が強すぎ。



「弱者に合わせるんじゃなく、強者のレベルにまで引き上げるんだ!」 という無駄なスパルタ仕様がたまらなく板橋的。小さいとか短いとか弱いとかいう方に合わせるのではなく、限界一杯まで強烈にしてしまって好きなヤツだけ使えという投げっぱなしっぷりが最高。

どれくらい凄いかというとね、電気風呂に腰掛けた瞬間にバチン!と目の前が真っ暗になった。(実話)

我ながら 「そりゃ感電だよ!」 と思うんだが、実話なんだからしょうがない。でも一瞬目の前が暗くなって 「ああヤバイ!」 と思ったんだけど、すぐに慣れてコツがわかってきて、整形外科にある低周波治療機の強力なヤツみたいな感じで楽しめるようになったんで、致死量って程ではないな。(当たり前だ)

今回はとりあえず腰にあててみたんだけど、腰だけじゃなく全身がビリビリして、気を抜くと一瞬で足の筋肉がおかしくなってつるから注意な。

で、ピカチュウ放し飼いしてない?と思えるほど強烈な電気風呂の次にジェットバスコーナーに入ったんだけど、これもこれでやたらと強烈でさ。体重85kgくらいあるオレがしっかり踏ん張ってないと身体が持ってかれるのよ。

それに生薬の入った薬湯もたまたまなのか知らないけどえらい濃いし、なんかもう全てがMAXパワー。ぶっちゃけこの温泉はオレ的に最高だ。色々な意味であまりに完璧すぎる。

板橋本にも書いたけど、オレの中で板橋の温泉NO.1はここ。このユルさと自由さは中々真似できるもんじゃない。


■ときわ健康温泉
住所:東京都板橋区中台1-25-5
TEL:03-3933-1487
営業時間:平日13:00~24:00 日曜日7:00~24:00 祝祭日12:00~24:00
定休日:毎週月曜日
設備:水風呂、ジェットバス、打たせ湯、寝湯、歩行湯、露天風呂、薬湯、サウナ
施設:飲食、休憩スペース、カラオケ
料金:大人400円程度で、サウナを使う場合は別途300円くらい。価格設定が細かいんでよくわからん!





というわけで、激しく地味な板橋区ではありますが、意外と区内の至る所に面白いデートコースが隠れているんだよと。カオスな街が好きなヤツは板橋に引っ越して来いと。