正しい板橋区の歩き方 区役所周辺編 その1 | C.I.L.

正しい板橋区の歩き方 区役所周辺編 その1

久しぶりに自宅に帰ってきたぜー!


同棲中の彼女さんはオレの入院中、ずっと実家に帰ってるつもりらしく、荒れ放題で凹んだぜー!


ただでさえバイオハザードの2面くらいに出てきそうな汚い部屋なのに、荒廃が進んで最終ステージの一個手前くらいな感じだぜ!



それはともかく、せっかくPCのある場所に戻ってきたので、おはら汁のメインコンテンツ(自称)である 『板橋グルメマップ』 を更新してみようと思う。


で、今回は大山編を2回お届けした 『正しい板橋区の歩き方』 の、『板橋区役所周辺編』 をお届けしたいと思う。


板橋区最大の歓楽街といっても差し支えない大山に比べると分が悪いんだけど、区役所周辺にもステキなお店が色々とあるのよね。






そんなこんなで、この日はオレ様の入院前日だったので、彼女さんが 「サダオちゃん!最後の晩餐しようね!」 と連れ出してくれたわけだが、『最後の晩餐』 って表現はやめてください。


オレ様は普通に入院するだけであって、別に死にに行くわけじゃないんですけれども。



とまあそれは置いておくとして、この日のスタート地点は板橋区役所の目の前。山手通りに面したちょっとした広場から道案内いたします。


ちなみにこの写真の左手奥の道を進むと都営三田線板橋区役所前のA3出口があり、さらに進むと中仙道に出ます。






上の写真の場所を背にして左に進むと、すぐ左手にこんな看板が見えてきます。このビルの2階が今回の最初の目的地である 『ちくら』 という和食屋さん。


1階にもメニューやなんかが出ているので、行けばすぐに場所はわかると思う。






本日の日替わりメニュー。基本的に旬の魚や野菜を使ったメニュー構成になっとります。価格的には 「これだけの物をこの値段で食べられるなら安い!」 という感じ。


どれか適当に食べてみれば分かると思うけど、この価格設定は本当に良心的だと思う。(大衆居酒屋系と比べるとやっぱ高いんだけどね)






で、ちくらに来てまず感動するのがお通しのクオリティの高さ。必ずそれなりに手の込んだ小鉢を2品出してくれるんだけど、これだけで焼酎のロックが1杯どこかに消えるくらい美味い。しかもお出汁の加減や食材の良さが充分に分かるような構成になってて心憎い。


いわばこの時点でお店のオヤジから "ガチンコ勝負" を仕掛けられているのである。


「兄さん、先に言うとくけどウチはやるで~」 という意思表示である。






この日はハモとか金目が美味そうだったので、まずは定番の刺身盛り。写真の通りツマ (というより薬味だね) がいっぱいで嬉しい。


ハモは片面を軽く炙ってあって、独特の食感と香ばしさがステキ。上に梅肉を乗せてほうばってみたりするとさらにステキ。で、金目も皮目に軽く焦げ目がつくくらい炙ってあって、これが身の食感や味わいと素晴らしいハーモニーを奏でていやがった。


だがこの刺し盛りの中で一番美味かったのは、手前にあるかんぱちだったりする。ほどよい脂と、これまたほどよいシコシコ感があって、なおかつとろける感じもあって最高。(オレは基本的に脂の乗りすぎた生肉は苦手)


一言で表現するなら 「オヤジさん焼酎おかわりちょうだい」 ってな感じである。






この店で牛みのなんて珍しいなと思って頼んでみた、牛みの焼きねぎダレかけ。あっさりとお上品な味に仕上げてあるんだけど、ねぎだれとみのの相性が良くて酒の肴としてかなり重宝した。


やっぱこの店は 「らしくないと思えるメニュー」 を頼んでもハズレないというかブレないというか。それだけオヤジの料理スキルがしっかりしてるってことかしら?






彼女さんがご所望の、海鮮・エリンギ・アスパラ・キャベツソテー(特製トマトドレッシングがけ)。


これまた飛び道具かと思いきや、素晴らしく美味い!


中華とかイタリアンっぽいイメージなんだけど、食べてみると上に乗った海苔の風味が効いてて凄く和風な味付けなのよ。それでいてエビだのタコだのといった海鮮具材と、野菜と、トマトのドレッシングが絶妙にマッチしてるの。


これにはかなり意表を突かれた。






で、ほんのり優しげなメニューが食べたかったので、新じゃがいも・アサリ・胡麻みそかけ。


これまた卑怯な味だったなあ。ほくほくのじゃが芋の上に甘めのお味噌がたっぷりかかっててね、その中にあさりがコロコロ入ってるの。で、食材のすべてが自己主張しつつ上手にまとまってるの。


さ、酒が進みすぎる…。






いい加減にお腹も膨れてきたので、あっさりさっぱりともずく酢を注文。お酢の加減がちょうどよくて、なおかつ食感が面白い。沖縄もずくみたいに太いタイプじゃなくて、細くてシャキシャキ(というよりポキポキ?) した食感が特徴的だった。


このポリポリとかポキポキと表現したくなるような食感のもずくは初めてで美味ちかった。






いい加減にコレステロールを考えろよと言いたくなるが、ラストオーダーと言われて脊髄反射で頼んでしまった旬天ぷら。内訳は、ちあゆ・はも・竹の子・こしあぶら・山うど。


どれもこれも当然のごとく風味豊かでサクサクで美味しかったんだけど、中でも気に入ったのはちあゆと右端にあるこしあぶらという山菜かな?


ちあゆはワタがたっぷりで、ほろ苦い大人味。ちなみに川魚の臭みは全然なくて、お上品な白身のお魚といった具合。思わず 「一度四万十川にちあゆを食いに行きたいな…。」 などと遠く四国の地を思い浮かべてしまった。






こちらは彼女さんがオヤジさんにワガママを言って作ってもらった (メニューにない) 海鮮丼。


ウチの彼女さんの 「ちくらのオヤジさんならきっと凄い海鮮丼を作ってくれると思ったんです!魚は何でもいいんでぜひ!」 という言葉に乗せられたのか、他の客がいなかったからなのか、物凄い手間隙かけてタレから作ってくださいました。


そのタレは梅肉と花ワサビを和えて味を調えてあって、ほんのりとした酸味と花ワサビの香りが素晴らしかった。で、お魚も刺身盛りで出てきた金目をしっかり炙ってから乗せてくれてたり、とにかく手間がかかってて横で見てるオレが申し訳なくなってしまった。


そんなオレ様を横目にしつつ 「うっめーー!」 と絶叫しながらむさぼり食う彼女さん。


貴女には 「突撃」 とか 「突貫」 とか 「一騎駆け」 っていう単語がよく似合う。


戦国時代で言うなら、一番槍ほしさに部隊から突出しすぎて弓鉄砲で撃たれて討ち死にするタイプだ。






こちらはオレ様が頼んだなめろう丼。ちなみにコレもメニューにはない。この店のなめろうはとにかく味付けがオレ様好みで、一度でいいから丼の上にぶちまけてがっつきたかったのよね。


オレもオレでメニューにない物をわがまま言って作ってもらったけどね、でもなめろう自体はメニューにあるし、彼女さんみたいな 「無から有を生み出す」 みたいなワガママじゃないもん!


ただ 「なめろうとご飯を別個に頼んで食べるの面倒だから、最初から丼の上に乗せて?」 ってお願いしただけだもん。


オレ様のこの言い訳がましい性格を戦国時代で例えるなら、同僚を見捨ててでも保身に走り、結局切腹させられるタイプである。(しかも切腹する時もジタバタ足掻いて、介錯人にむりやり首斬られるの)






丼物のお供につみれ汁。このつみれがこれまた美味しくてねえ。お出汁も 「うん!」 と唸るほど完璧なお味だし、言うことないわよね。


お吸い物一つで幸せになれて、なおかつ気軽に通えるお財布に優しいお店って中々ないよなあ。






で、丼で〆ようと思ったんだけど、汁カップルがヤケに大喰らいだからか、お店のオバサマが気を利かせてくれて、サービスでケーキをくれました。ほんのりオレンジピールの香りがする美味しいパンケーキだった。


「これコース料理のデザートで出すお菓子の残りなんだけど、もしよかったらどうぞ?」 だって。


明らかに欠食児童だと思われてる…。






そんなこんなでちくらで散々食い倒して呑んだくれたんだけれども、翌日から入院ということもあり、彼女さんが 「サダオちゃん、明日から病院食だよ?最後の晩餐だよ?ラーメンとか食べれなくなっちゃうよ?」 と悪魔の囁き。(だから最後という単語を使うなと…以下略)


「お前さっきちくらで腹一杯とか言ってたじゃねえか!」 と問い詰めたところ、「半玉くらいならラーメン食べれる!」 と言いやがったので、はちきれそうになったお腹をさすりながら近くのとんこつラーメン屋へ。


上の写真は、一番最初の区役所の地点から山手通りの方を向いたところ。周囲に何もないからか、昔から目の前のデニーズがやたらと目立っているのよね。






で、先ほどの写真の地点から山手通りを渡って、デニーズの前を左に曲がると、すぐ隣に笑丸というお店がある。ここが本日の2軒目。


どうでもいいけど店構えが明らかに明後日の方向に進んでいる気がしないでもない。とりあえず意味の分からない電飾はやめようよ。






入り口で食券を買ってお店の人に渡すなり、「私は半玉でいいです。あまりはコッチの人のに入れちゃってください。」 と伝える彼女さん。オレ様も腹一杯だというのに、1.5玉食すことが決定してしまった瞬間である。(2人で半玉ずつという選択肢もあったと思うんだがその点についてはどうなんだろう?)


まあコイツのこの性格は今に始まったことじゃないからそれはそれで別にいいんだけどさ…。



そんな暗い話はさておくとして、この店は無料のトッピング類がやたらと充実している。


コショウ・醤油・お酢・おろしにんにく辺りは当然として、他にも長ねぎ・豆板醤・辛子高菜(メチャクチャ辛い)・梅干…など、「これだけあれば自分好みの味になんだろ」的なヤケっぱちさを感じないでもない嬉しいサービスである。






肝心のラーメンの方はというと、いわゆる塩とんこつラーメンであり、とんこつの臭みはほとんどなく、あっさりとお上品な味わい。これを物足りないと感じるかちょうどいいと感じるかは人それぞれだけど、個人的にオレ様は好き。(味に飽きたら豊富なトッピング類をぶち込めばいいんだし)


で、特筆すべきは味玉かな?この店の味玉はとろ~り半熟で、味もしっかり染み込んでて凄く美味しい。それでいて押し付けがましくない自然な味だからか、過去に味玉を3個も入れてる人を見かけたことがある。この絶品味玉をちょっとスープに溶かしながら食べたりしてもよろしいんじゃないかと。


というわけで、「2人とも半玉ずつでいいです」 という気の効いた台詞を言ってくれなかった彼女さんのせいで、オレ様の満腹中枢はぶっ壊れ、半泣きになりながらお家に帰りました。




そして翌日、入院初日の検査で高血圧・高コレステロールだと診断されてしまったことを最後にご報告しておきます。





■今回訪れたお店


・ちくら

住所:東京都板橋区板橋2-65-5 大原ビル2F

TEL:03-5375-3777

営業時間:平日・土曜 17:00 - 23:00

定休日:日&祝日

URL=http://ameblo.jp/oharan/entry-10013945103.html

オフィシャルサイト=http://members.jcom.home.ne.jp/saizen.chikura/index.htm



・笑丸

住所:板橋区大山東町32-12

TEL:03-3964-1511

営業時間:11:00~14:00 18:00~4:00

定休日:月曜日

URL=http://www.ramendb.com/shop/6335