前回のお話は、+第16話:おいでなさった後陣痛+
後陣痛に苦しむものの、出血はかなり少なかったようで、ようやく入院部屋まで移動できることとなった。
LDRを出る間際、怖い看護師さんに尿をとられた

「痛てててて!」
「力入れ過ぎ!!」

ふらふらの状態で車椅子に乗り、放心している姿は、「あしたのジョー」で、ジョーが「燃え尽きたぜ…。」と決め台詞をはく、あのシーンと重なるかのようだった。

LDRを出ると、6・7時間私を待ち続けていた母と会う。

「おつかれ!あんた大丈夫?」
「・・・・・・なんとかね、はは。」

「いやぁ、8時30分の段階で子宮口6㎝開いてるっていうから、昼には産まれるんじゃないかと思って12時頃から来たんだよ。16時30分過ぎるとはね。そんで回復するまで2時間は出てこないっていうからさ。」

「ずーっと待ってたから、おかげで病院で注目浴びてさ。名物おばさんになっちゃったよ。」
どうやら、見かねた看護師長さんも、母に声をかけてくれていたらしい。

「どうも御迷惑おかけしました・・・!」
どんだけ病院で存在感をはなっていたのだろうと思うと恐ろしいが、6・7時間待ち続けてくれたことに感謝である。

「新生児室に運ばれてきたはるちゃん見たよー。ずーっと泣いてたよ。」
◇
怖い看護師さんに連れられ、入院部屋に入る。

ホテルのような都会的雰囲気の個室部屋だ。

「じゃあ、今から3時間ほどはベッドの上で安静にしていてください。その後、問題なければ歩いてかまいませんから。」
助けられつつベッドに乗るが、会陰やら何やらが痛くて身動きができない。

ダブルサイズのベッドの隅っこで、かっぱえびせんのように謙虚になるしかない。

「やっだ~!あはは。ベッド広いんだから、大の字になって寝ていいのよ!」
怖い看護師さんが、急に大笑い。
・・・・・・・・・・・・・。
ツンデレ!?
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これまでのお話
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+第1話:ついに来たおしるし!+
+第2話:子宮口1cmの帰宅+
+第3話:陣痛襲来①+
+第4話:陣痛襲来②+
+第5話:子宮口6cm開大!+
+第6話:LDRで心の準備!+
第7話:ダーリン陣痛室へようこそ+
+第8話:破水させられました!+
+第9話:押せ肛門、押すな時間+
+第10話:陣痛ジェットコースター+
+第11話:道を作る+
+第12話:スーパー出産ロボ+
第13話:息子爆誕カウントダウン+
第14話:産声ギャー!のその後+
+第15話:出産後の処置…。+
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