これまでのお話
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+第1話:ついに来たおしるし!+
 
+第2話:子宮口1cmの帰宅+
 
+第3話:陣痛襲来①+
 
+第4話:陣痛襲来②+
 
+第5話:子宮口6cm開大!+
 
+第6話:LDRで心の準備!+
 
第7話:ダーリン陣痛室へようこそ+
 
+第8話:破水させられました!+
 
+第9話:押せ肛門、押すな時間+
 
+第10話:陣痛ジェットコースター+
 
+第11話:道を作る+
 
+第12話:スーパー出産ロボ+
 
+第14話:産声ギャー!のその後+
 
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ドクターモスキートによりお腹をグニグニ押され、胎盤以外の残った血液やら何やらを出された後、会陰縫合が始まった。
産んだ直後だというのに、結構強めに押される
 
 「痛てててて!」
どうやら麻酔をしてくれているようで、チクチクと縫われている感覚はあるものの、縫合ではほとんど痛みはなかった。
しかしそれは、裁縫としか思えない動きをしており、糸により引っ張られているのが分かる。
 
 私はほつれたぬいぐるみか。
 
 15分ほどで縫い終わると、ドクターモスキートは、再び聞こえない声で何かを言い、去って行った。
◇
ぐったりしているところに、助産師さんに呼ばれ、ダーリンがやって来た。
 
 我が息子も、測定や処置が終わったようで、1時間ほどの家族水入らずタイムが設けられる。
出産後、2・3時間ほどLDRで母体の出血具合、その他の様子を見なければならないため、そのうちの待機1時間を家族タイムとしているのだろう。
 
 息子は私に腕枕されるような形で置かれた。
「そうね。」
「髪の毛いっぱい生えてる…私もダーリンも毛深いから遺伝だね。」
 
 「うむ。」
「ガッツ石松似だね。」
「最初は皆そうよ。」
せっかくだから、写真を撮ろうということになり、何枚か激写。
私は今、どんな顔をしているのだろうと気になり、見てみると…
 
 かなり血色の良い、「終わったぜ、イエ~~イ♪」と言わんばかりの、爽快な表情を浮かべていた。
そんな母のお調子者っぷりに嫌気がさしたのか、「ふえ~ん。ふえ~ん。」と息子が泣きだした。
 
 
「ママだよ―。ママだよ―。大丈夫よー。」
と、なだめると…
泣きやんだ。
可愛いじゃないか、こんちきしょう!
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