※北海道はでっかいどう⑧
※北海道はでっかいどう⑨
※北海道はでっかいどう13
※登場人物
・井口達也(バカ・北海道へ向けて配達中)
・大関(友人・トラック運ちゃん)
・咲(サービスエリアで出会った徘徊女)
・信永(友人・何でも屋)
・黒田(依頼物の受取人at北海道)
・依頼主(信永にブツの運びを依頼)
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ーーーーー16本編ここからーーーーー
静かに始まった喧嘩。
多勢に無勢。
数で劣る俺たちは状況的に不利だったが、先制攻撃は大関の一撃だった。
喧嘩は先手必勝。
勢いで押し切るのがセオリーだ。
人の集まる場所での喧嘩。
大関はこの喧嘩を早く終わらせる必要があった。
いい年をした俺たちが警察の厄介になるわけにはいかない。
大関もその辺のことは頭にあるはずだ。
早く終わらせようと動きが現役時代よりもキレている。
喧嘩の勘は鈍っているだろうが、体が完全にガテン系へと進化した大関は現役時代よりも迫力があった。
相手はなりふり構わず暴れる大関に目が行き、俺と咲には寄ってこない。
ラッキーだ。
俺は咲を守る格好をしているが、腹がいっぱいで、この緊迫した状況でも腹を蹴られたら吐いちゃうだろうな、なんてことを考える余裕があった。
その余裕は、大関がくれた。
強い。
複数の男たちに襲い掛かられても微動だにしない。
ハチの大群に襲われているような光景だが、大関は象。
尻尾の一振りで追い払われる。
しかし、百戦錬磨の大関にも欠点があった。
相手の若さに押し込まれ始めた。
そう、スタミナ切れだ。
安心して見ていられたのも最初の1分程度。
後ろから蹴られ、しがみつきにあい、振り払っているうちにあっという間に動きが鈍った。
しょうがない。
俺もやるしかない。
大関に群がる男たちを、後ろから一撃。
卑怯な男だ。
俺ってやつは。
しかし拳に伝わる衝撃が俺にアドレナリンを分泌させた。
もっと、やりたい。
危険な感情にあっというまに支配された俺は、次から次へと背後からゴツン、ゴツン。
喧嘩はあっという間にカタがついたのだった。
~つづく~
井口達也
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