※登場人物
・井口達也(バカ・北海道へ向けて配達中)
・大関(友人・トラック運ちゃん)
・咲(サービスエリアで出会った徘徊女)
・信永(友人・何でも屋)
・黒田(依頼物の受取人at北海道)
・依頼主(信永にブツの運びを依頼)
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---本編ここから---
車内ではしばらくの間、沈黙が続いた。
ついさっきまでのマシンガントークは何処に行ったのだろう。
聞いていないことまでべらべらと喋り続けた咲は、トラックが動き出すと急に大人しくなった。
車内にはシャネルズが流れている。
大関はそれに合わせて鼻歌を歌いだした。
すると、咲が大きくため息をついた。
「どうしたー。急に静かになったじゃん」俺が言った。
すると咲は少しだけ舌を出しておどけた。
「ホっとしたんだぁ…。サービスエリアで下ろされてさぁ…ほんとどうしようかなって困ってたんだぁ」
この状況で何をどうしてホッとするかは謎だが、話を聞いているうちに、咲はドがつくほどの天然女だということもわかってきた。
そうじゃないと見知らぬ男、しかも二人も乗っているトラックをヒッチハイクなどしない。
そしてどうやら、本気で北海道を目指すらしい。
旅の気分だそうだ。
なかなかぶっ飛んでいる。
「お金ならあるもんねー」
じゃあタクシーで行けよと大関が小さな声で言ったが、一度話し始めた咲の言葉はまたもや止まらなくなってしまった。
シャネルズがかき消されるほどに。
咲は俺や大関の事はあまり興味がないらしく、自分の事ばかり話す。
そして、もう一度ため息をつくと、「寝ていい?眠くなっちゃった~。ついたら起こしてちょ」と言った。
俺も大関も笑うしかなかった。
面倒な事になる前に、適当なところでおろすのが無難だと、大関は俺に眼で訴えかけてくる。
俺は当然シカトだ。
どうせなら少しは咲に手を出したい。
そんな下心がわいていた。
大関が気を利かせてシャネルズのボリュームを絞ると、咲はあっというまに寝息を立てた。
咲が寝たのを見計らって、大関が俺に話しかけてきた。
「なぁ達也。お前の今度の仕事、何運んでんの?」
「さぁな。信永は教えてくれなかったわ」
「へぇ。まぁ、金になるならいいべ」
「まぁな」
「札幌の黒田って奴に渡せば今回の仕事は終わりでさ。ススキノ満喫しようと思ってるわ」
「黒田?」
大関の顔が曇った。
井口達也
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