※登場人物
・井口達也(バカ・北海道へ向けて配達中)
・大関(友人・トラック運ちゃん)
・信永(友人・何でも屋)
・黒田(依頼物の受取人at北海道)
・依頼主(信永にブツの運びを依頼)
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---本編ここから---
「なぁ大関、このトラック改造にいくら使った?」
大関のトラックはいわゆる『デコトラ』だ。
荷台の後方は不動明王、左右には牧瀬里穂の絵がドーン!
そしてトラック全体にはきらびやかな装飾が施してある。
とにかく、まぶしい。
おそらく一千万はかかっていると思われる。
「あー…」
大関は指を折って数え始めた。
運転中なのに前を見ていない。
「やっぱいいや。とりあえず前見て運転しろよ」
大関も俺クラスのバカだ。
足し算が不得意な男。
そして、森口博子よりもダントツで牧瀬里穂が好きな男。
顔は、シブガキ隊のモックンにそっくり。
頭はリーゼント。
真冬なのにトラックの中ではランニング一丁。
男らしいのかアイドルオタクなのか微妙なラインをさまよっている男だ。
喧嘩の腕はピカイチ。
暴走族時代に一度だけやりあった事がある。
「あ、そういえばさ井口、俺、秋田までしか行かないんだけど、そこまででいいだろ?」
「ん?ダメでしょ。俺は北海道に行きたいんだから」
「無理だっつーの」
「秋田から北海道はちけーのかよ」
「そこそこ遠いな」
「じゃあ、ダメだろ。北海道まで乗せてけよ」
「秋田から電車で青森向かって青函トンネルで北海道に渡れるぜ?」
「ちょっと待った。ややこしくて分からねーよ」
「どこがややこしいんだよ」
「どうすんだよ」
「知らねーよ。秋田からは自分で行けよ」
「牧瀬里穂の電話番号教えっからさ」
「フカシこいてんじゃねーっつーの」
今はまだ駄々をこねるタイミングではないらしい。
とりあえず秋田に着くまで作戦を練ろうと思った。
トラックはどんどん進み、時計の針は気がつけば零時を回り、水曜日になっていた。
「大関、飯。腹減った」
「おめーよぉ、何様だっつーの。サービスエリアでコーヒーでも飲むか」
「ああ」
トラックは大きなサービスエリアに入った。
深夜だが、結構な台の車が止まっている。
トラックが多い。
「うう、しょんべんしょんべん」
大関がそう言ってトイレに行っている間、俺はコーヒーを買いに行った。
車の外に出る時には依頼物は勿論肌身離さずに持ち歩く。
以前信永からの運びの仕事で大失敗した経験からだ。
寒空だったが、外の空気が気持ち良く、俺はベンチにこし掛けてタバコに火をつけた。
ぼんやりと空を眺めながらタバコを吹かしていると、足音が近付いてきた。
大関だと思って顔を向けると、ミニスカートにヒールという、季節に似合わない格好の女だった。
井口達也
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・大関(友人・トラック運ちゃん)
・信永(友人・何でも屋)
・黒田(依頼物の受取人)
・依頼主(信永にブツの運びを依頼)
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