根抵当権で不動産担保ローンができない
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8月20日
今日は最近何度かあった話です。
以前からよくあることですが、最近は銀行が中小企業に対して積極的ではないから特に多いのかもしれません。
銀行からの融資が不調になった時、特に時間がないときに、一番頼りになるのは、何と言っても不動産担保ローンです。
ここで言う不動産担保ローンは、銀行やオリックスのように与信をとやかく言う金融機関のローンではなく、新生プロパティファイナンスなどの様に、不動産担保評価を審査の中心にしているノンバンクのローンです。
最近は、この種のノンバンクも、以前からすれば金利も5%台から7%台と比較的低利になりましたし、条件さえ合えば、20年と言った長期のローンも可能です。
何よりも、今みたいな不景気で会社の業績が上がらない時、債務者区分が落ちたとか、差し押さえが入っているからなど、与信を見られたら受けにくい融資も受けることができるから、中小企業にとっては貴重な存在です。
最近3件ほど立て続けにあったのですが、3件とも、担保になる不動産に、銀行が第一順位の抵当権を付けている案件で、本来なら、銀行が第一順位であれば、評価さえあれば二番抵当でも、不動産担保ローンのノンバンクは融資を行います。
ところが、3件とも、ついている第一順位の抵当権が根抵当であったことから、融資を受けることができなかったのです。
具体的に説明します。
あるコンサル会社から打診があって、返済も進んでいるから、担保力に余剰が多分あると思われるとのことで、不動産謄本をもらったのですが、残念ながら、第一順位の三井住友銀行の抵当権が根抵当になっているのです。
10年程度前に実行された融資ですから、確かに返済は結構減っていて、物件も渋谷の区分のマンションで、担保力に余剰はあるのですが、根抵当だから、完済するまでは、謄本に記載されている抵当権の極度額が生きてくるのです。
となれば、三井住友銀行の残債をすべて借換えなければなりません。
借換え+追加の真水の融資も、ノンバンクの不動産担保ローンの場合、担保余力さえあれば可能です。
とは言え、ノンバンクの金利は、いくら低利になったとはいえ、三井住友銀行のようには金利は安くないから、ノンバンクで借換えからすべて融資を受けると、金利負担が非常に高くなってしまい、その時の資金調達はできても、今後の返済を考えると厳しくなってしまうので、結局、希望する資金調達ができなかったのです。
そして、この案件の顧客は、三井住友銀行に根抵当から普通の抵当権に変更してもらうように交渉しましたが、これは通常難しく、今回も銀行から断られました。
銀行など金融機関から不動産担保を入れて融資を受ける場合、いつでも余剰ができたら融資が繰り返しスムーズにできる根抵当にするか、それとも普通抵当にしますかと言うことを聞かれることが多いと思います。
こんな時、注意してほしいのは、融資を受ける金融機関と、ずっと友好関係でいられることが予想されるのであれば、根抵当であっても問題はないと思います。
しかしながら、現在のように、不景気が続き、多くの企業の業績や財務内容が悪くなっていく状況にあると、いつ融資を受けることができなくなるか分かりません。
そして、受けられなくなった時、ついている抵当権が根抵当だと困るのです。
つまりいくら返済が進んでいても、先ほども述べたように、極度額の金額が一番抵当としての効力を発揮するため、担保余力がなくなり、多くの場合、不動産担保ローンを受けることができなくなるのです。
と言って、金融機関は多くの場合、一旦つけた根抵当を 普通抵当には変えてくれることは少ないから、結局のところ、せっかく担保余力があるはずの不動産を所有していても、いざと言う時に資産の有効活用ができなくなるのです。
だから、これから、金融機関から融資を受ける時、もし、普通抵当と根抵当を選択できる余地があるときは、今後の融資を受ける時にスムーズだからと言って、根抵当を選択するのは慎重にして欲しいと思います。
なお、根抵当権と普通抵当権の違いについて次のサイトなどでご確認ください。
・http://www.gifu-shihoushoshi.or.jp/archives/9
・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B9%E6%8A%B5%E5%BD%93%E6%A8%A9
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