皆さま、おはようございます!
群馬県の渋川駅と大前駅を結ぶ吾妻線ですが、
線内一広い構内を持つはずのに、駅舎がない駅があるのですよ。
吾妻線・羽根尾(はねお)駅です!
ねっ、駅舎が無いでしょ!
駅前にあるのは、高架線ホームに繋がる通路の入り口だけなのですよ。
薄暗い通路を突き進むと階段が見え、
そもそもこの羽根尾駅、昭和46年に開通した、
吾妻線の延伸区間である
長野原草津口駅‐大前駅間のど真ん中にある駅でして、
同区間では唯一の貨物の取扱い駅であり
昭和50年に撮影された航空写真より。
開業当時は吾妻線延伸区間の貨物集積駅として、
大きな貨物ホームを備えた小ヤードがあったようですが、
昭和57年に吾妻線の貨物列車が廃止されると羽根尾駅のヤードも休止、
廃止されたヤードですが、
長大な編成の貨物列車でもホームに進入出来るよう
スイッチバック構造が取られていたようです。
なお、羽根尾駅について、
「開業時は貨物駅で旅客営業の設備は無かった」
旨の記載がネットで見られますけど、
開業年の航空写真に旅客ホームがしっかり写ってました。
ホームに繋がる通路には昭和46年竣工を示す銘鈑もあるし、
羽根尾駅は島式ホーム1面2線構造で、
ホーム中央に地上に続く階段と、その上には近代的な上屋が載ってます。
それにしても、何で羽根尾地区に
羽根尾地区は長野県上田市に延びる国道144号線、
沼田市に延びる国道145号線、
軽井沢町に延びる国道146号線の分岐点でして、
それぞれの国道はすべて、駅前の羽根尾交差点が起点なのですよ。
吾妻線が延伸した昭和40年代と言えば、
モータリゼーションが進展し鉄道貨物が衰退した時代。
羽根尾地区に一大鉄道貨物拠点をつくることで、
鉄道へのモーダルシフトを推し進めようとしたのではないかと。
極めて高規格な軌道で延伸した吾妻線ですが、
既存区間の渋川駅‐長野原草津口駅間の路盤が弱く、
当時の貨物用標準型電気機関車のEF15形が
軸重制限を受けて入線出来なかったことは、
鉄道ファンの間では有名な話でしたよね。
そのおかげで戦前製のEF12が生き延びたわけですけど…
貨物輸送が途絶えてなかったら、
今頃は盛況な駅だったに違いなかったと思うのですが。
訪問駅リスト(JR線)
吾妻線
↑(渋川駅方面)
金島駅(平成26年6月22日)
祖母島駅(平成26年6月22日)
小野上駅(平成26年6月22日)
小野上温泉駅(平成26年6月22日)
市城駅(平成26年6月22日)
中之条駅(平成26年6月22日)
群馬原町駅(平成26年6月22日)
郷原駅(平成26年6月22日)
矢倉駅(平成26年6月22日)
岩島駅(平成26年6月22日)
川原湯温泉駅(平成26年6月22日) ・新駅舎(平成27年4月29日)
長野原草津口駅(平成26年6月22日)
群馬大津駅(平成26年6月22日)
羽根尾駅(平成26年6月22日)
袋倉駅(平成26年6月22日)
万座・鹿沢口駅(平成26年6月22日)
大前駅(平成26年6月22日)