ひとりぼっちのウォークマン -35ページ目

エドワード・ロバート・ヒューズ「真夏の夜」 

この絵は、イギリスのラファエル前派の

画家、エドワード・ロバート・ヒューズによって

1908年頃に描かれたものである。


森に迷い込んだ少女が、

小さな妖精たちと出会う場面を描いたものだ。

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少女を囲むように、

灯りを手にした小さな妖精たちが、

みんなで出迎え、歓迎しているようだ。


歌っているのか、踊っているのか、

とても楽しそうだ。


少女の表情も、穏やかで優しそう。


こんな深い森に、迷い込んで、

かわいい妖精たちと、素敵な少女と、

一緒の時間をすごせたら、

どんなにか幸せだろう・・・


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

どこか深い森へ、妖精と少女に会いに・・・




ルノアール「ボン・ヌフ、パリ」

ルノアールの初期の風景画を取り上げた。

この絵はパリ最古の橋として知られる

ボン・ヌフ橋と、

そこを行き交う人々とを描いたものである。

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この橋は、1855年のパリ万博の都市改造で、

町並みと共に、近代的に生まれ変わった。


明るい日差しの中、馬車、子供連れ、

恋人など、いろいろな人が行き交い、

にぎやかで、活気にあふれている様子が

描かれている。


この絵は6階の建物から描いているらしいが、

人物の影の描き方も面白い。


そして、空の青と、ポカリ、ポカリと浮んでいる

白い雲、路面の黄色も印象的だ。


パリも、こんな時代があったのだ。


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、


あのボン・ヌフ橋のたもとで・・・



ピカソ「ゲルニカ」

今年も終戦記念日がやってくる。

8月6日は広島に、8月9日は長崎に、

原爆が投下された。

この日を忘れてはいけない。


この絵は、スペイン内戦中に、

空爆を受けた町ゲルニカを描いたものである。


日本への原爆投下より8年前の1937年4月、

ゲルニカが、将軍に加担したナチスにより、

民間人を標的にした無差別空爆をうけた。


その直後、ピカソは爆撃に対する抗議として

この「ゲルニカ」を描き始めた。

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画面を埋め尽くしているのは、

不安、絶望、痛み、恐怖・・・


死んだ子を抱き泣き叫ぶ母親、
天に救いを求める人、

剣を握り締めたまま体がバラバラで
倒れている男、

狂ったように鳴く馬など、

なんて、むごく悲しい絵なのだろう。


この絵は縦3.5m、横7.8というから、

かなり大きなもので、

すべてモノトーンで描かれている。


ピカソは、原色を使ったものが多いが、

この作品は、あえて、モノトーンなのだ。


「戦争により、人間の自由や希望など、

全てが失われてしまった」

ということか・・・


これと同じ図柄のタペストリーが、

ニューヨークにある国連本部の

国連安全保障理事会議場前に、

掲げられている。


今もなお、「ゲルニカ」は

反戦のシンボルであり続けている。


世界中が、平和でありますようにと、

願わずにはいられない。



今晩の「ひとりぼっちのウォークマンの旅は、

マドリード・プラド美術館へ・・・



ルノワール「桟敷席」

今回は

ルノワールの初期の代表作を取り上げた。


第一回印象派展に出品され、

当時、評論家から好評を得た作品である。



この絵は、

劇場の桟敷席での、男女を描いたものである。

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一番目引くのは、

女性が身に着けている豪華な衣装だ。


白と黒の大胆なストライプが

とても印象的である。



女性がこの柄の衣装を身に着け、

こんなにも美しくなるとは・・・

そして、

黒がこんなに美しい色だったなんて・・・。



また、何重にも巻かれた真珠の首飾り、

なんと豪華なことか、

そして、とても似合っている。



この二人がかもし出す雰囲気が、

この白と黒の衣装を、

こんなにも素敵にさせてしまうのか。



今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

パリ・オペラ座の桟敷席にでも・・・



ルノワール「雨傘」

展示されていた中で、ルノワールらしくない、

気になった一枚の絵があった。

それが、「雨傘」である。


この絵は、雨が降り出し、

紳士淑女が傘を開いた様子が描かれている。

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青を基調として描かれ、

画面から、青色だけが目に跳び込んでくる。


そして、よくみると、右側の紳士淑女達と、

左側の籠を持った女性の描き方が違うのだ。


なぜだろう。


少し調べてみると、


この作品は、

先ず右側の女性と二人の子供を描いたが、

イタリア旅行を経て、

4年後、左の女性を描いた。


右の印象派の描き方と

左の独自的な描き方が、

一緒になった過度期の作品らしいのだ。


なるほど、彼が、考え、悩み、

模索の時代に描かれた作品のようだ。



今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ロンドン・ナショナル・ギャラリーへ・・・・・


クリムト「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」

クリムトは昨年12月に

当ブログで「接吻」を取り上げたが、

本日、7月14日はクリムトの誕生日だという。


そこで、生誕150年を記念して、

彼の代表作のこの作品を取り上げた。


この絵は、裕福な銀行家の注文を受け、

その妻アデーレを描いたものである。

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作品には金箔や銀箔が使われ、

宝石が描かれ、

いかにもクリムトらしい豪華さである。


面白いのは彼女が身に着けたドレスには

たくさんの目が描かれ、

背後にはさまざまな円形模様、

座る椅子は唐草模様が描かれている。


なんとまあ、異国情緒たっぷりである。


モデルはとらえどころのない表情をしているが、

大人の女性の魅力を漂わせている。


いずれにしても、豪華で魅力的な作品である。


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ニューヨークのノイエ・ギャラリーへ・・・



ルノワール「ぶらんこ」

以前、ルノワール展を観に行ったとき、

この絵を前にして、

動けなくなるほどの感動を覚えた。


この絵は、ブランコのある大きな庭園で

語り合う男女を描いたものである。

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まばゆいまでに射し込む光が、

陰影の点をつくり出している。


光をここまで、表現できるなんて!!

こんなことが、できるんだ・・・


ブランコの淑女は白のドレスをまとい、

背を向けた紳士のスーツは濃紺、

帽子の黄色など、

色使いにも魅せられる。


この絵の前に立つと、

一緒に光を浴びているようだった。



今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

オルセー美術館へ・・・・・





フェルメール「デルフトの眺望」

今回の「真珠の耳飾りの少女」来日と共に、

もしかしたら日本上陸かと、

かすかな期待で待っていた。


それは、マウリッツハイス美術館の改修が、

大規模に行われるというから・・・

しかし、上陸しないことが分かって、残念だ。


この「デルフトの眺望」は、

彼の作品の中で数少ない風景画なので、

一度は、観てみたいと思っていた。


この絵は、フェルメールが生まれ育った町

デルフトを描いたもので、

運河に囲まれた町を、

対岸から眺めた朝の情景である。

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手前にいる人物はなにをしているのか、

気になるが、静かな朝のようだ。


しかし、積乱雲があるなんて・・・

ほとんどが停止しているような風景の中で、

灰色、黄土色、白色の雲だけが動いている。


フェルメールは空も描きたかったのだろうか、

この力強い雲が、

大きな広がりを感じさせる。


そして建物群の中の、

ひときわ明るいオレンジ色は、

雲のすき間から差し込まれた光に輝いて、

デルフトの明るい未来が見えるようだ。



今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

デルフトの町へ・・・・・



フェルメール「ディアナとニンフたち」


東京都美術館に

来日するフェルメールの作品で、

もう一枚の目玉は、

「ディアナとニンフたち」である。


この絵は、

初期の作品で、現存する作品のうち、

神話をテーマにした唯一のものだ。


ローマ神話に登場する女神ディアナが、

ニンフたちを引き連れ、一日の狩猟を終え、

休息している場面を描いたものである。


ニンフとは古代ギルシャで自然物に宿る若く

美しい精霊達をいう。

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中央で、頭に三日月の飾りをつけ

足を洗ってもらっているのが

月の神ディアナ(英語読みはダイアナ)。


薄暗い中に、

ニンフたちの着ている衣装の色が、

やわらかく温かい印象を与える。

表情も、穏やかで、どこか、なごやかな

雰囲気が漂っている。

そこには、清らかな空気が流れているようだ。


暗い中に、

ニンフ達の、明るい衣装が浮かび上がり、

いかにも、フェルメールらしい作品だと思う。



今夜の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

美術の宝石箱といわれる

マウリッツハイス美術館へ・・・



「真珠の耳飾りの少女」との再会、あと14日

6月30日(土)には、

リニューアルオープンした東京都美術館で、
会える。

いよいよその時がくる。


思えば、中学生のころ、

この絵をみた瞬間から、

もう、頭から離れない・・・といったら大袈裟か。

$ひとりぼっちのウォークマン

このブログでも、昨年の8月7日と、10月9日に

取り上げたが、


嬉しさのあまり、

また、この記事を書いてしまった。


真っ黒な背景から、浮かび上がる彼女の表情
は、

何かを語りかけようとしている。

そしてその眼差しも、何かを訴えているようだ、


何?、  どうしたの? と、

問いたくなる。


ええい!この息の詰まるような空気が、


私を・・・悩ませるのだ。


今度は、本人を前にして、語り合ってみたい。



今夜の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

もう、どこにもいけない・・・・・