ひとりぼっちのウォークマン -36ページ目

フェルメール「真珠の首飾りの少女」

この絵を見たとき、先日、ここで取り上げた

「青衣の女」の構図に似ていると思った。

また、装飾品にからんで
「真珠の耳飾りの少女」も浮かんできた。

それぞれに共通点がある絵だ。


この絵は真珠の首飾りを身に着け、

鏡に映る自分を見つめる少女を描いたもの
である。

$ひとりぼっちのウォークマン

この少女は裕福な中流階級の娘のようで、

シルクの上着に毛皮のふちどりがついた、
とても高価な洋服をきている。


この洋服の色と、バックの白い壁が一体と

なって、溶け合っている。


初めてプレゼントされた真珠の首飾りだろうか、

少女の表情はうれしそうだ。


窓から差し込む光の中で幸せそうな少女は、

何を思って、

この首飾りを着けようとしているのか。



今夜の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

オランダのデルフトの町へ・・・・・



ダ・ヴィンチ作「洗礼者聖ヨハネ」

ダ・ヴィンチ晩年の作といわれている。

この絵は神の子イエスに洗礼を施した洗礼者
であり、

旧約聖書における最後の予言者でもある
洗礼者聖ヨハネを描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

洗礼者ヨハネは砂漠で修行生活を送っていた。

この人差し指を天に指すポーズは、
救世主イエスキリストの到来を予告し、

悔い改めることを説いて回っていた。


悔い改めの証として洗礼を施すが、
ユダヤの民を惑わしたとの罪で投獄され、

ヘロデ王により斬首されたとされている。


聖ヨハネの不思議な微笑みと、

端正な顔立ちは、
あの「モナリザ」を連想させる。


それまでに描かれてきたヨハネ像とは
全く異なっていて、

中世的な容姿と、

身体にまとった毛皮と髪の毛のうねり、

薄暗い背景にうっすらと 浮かび上がる

十字架が、
見るものを魅了する。


同性愛者だった
ともいわれているダ・ヴィンチは、

この絵のモデルを、溺愛していた弟子サライに
したとの説もある。


あの「モナリザ」と「聖アンナと聖母子」と共に、

生涯彼の手元に残していた作品の一つ
である。


この絵はダ・ヴィンチが死ぬまで手元から
離さず、

筆を入れ続けたと言われている。


そんな、ダ・ヴィンチの思いが伝わるのか、

一度見ると妙に、
忘れることのできない作品である。


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ルーブル美術館へ・・・・・



レオナルド・ダ・ヴィンチ「衣紋の習作」

ルネサンス期は、

衣裳をリアルに美しく描くことが

画家の力量とされていた。


ダ・ヴィンチの修業した

フィレンツェの工房でも、

衣のひだを素描する訓練が広く行われていた。



この絵は、修業中の20歳前後のダ・ヴィンチが

描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

この作品は、漆喰にひたした布を

人体模型に着せて描いたといわれている。


だが、あたかも、人間が衣裳を、

まとって動いているかのように見える。


流れるような衣裳の動き、シワ、ひだなど、

とてもリアルに描かれている。


天才、ダ・ヴィンチでさえ、

このような地味な修行を重ねていたのかと思うと、

ただ、ただ、感動するばかり。



今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

フィレンツェの工房へ・・・・・



レオナルド・ダ・ヴィンチ「ほつれ髪の女」

このブログで昨年10月1日に取り上げたが、

今週は、その「ほつれ髪の女」を、観るために、

Bunkamuraザ・ミュージアムへ。


ダ・ヴィンチの美の理想展に、また、

どうしても、
もう一度観たいと思ったから。

今回は、彼女だけを。

$ひとりぼっちのウォークマン

気がついたら「ほつれ髪の女」の前にいた。

彼女とは、これで何回の対面になるのか。


今回も、口元にかすかな笑みを浮かべ、
慎み深く目を伏せ、

少し恥ずかしそうな表情で迎えてくれた。

何度会ってもその魅力に、
スッ と引き込まれてしまう。

すべてが、魅力的な彼女だが、

ゆるくカールのかかった髪も、

私はとても好きだ。


じっと、見つめるうちに、目が合い
話かけてきそうな表情に・・・

まずい !?

何か話しかけられたら、

なんと答えたらいいんだろう。

もう、どうしようもない。



今夜の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

どこに行ったらいいんだろう。


まだ、決まらない・・・




ベラスケスの「鏡のヴィーナス」

先週に引き続き裸婦画を取り上げることになったが、

どうしても触れておきたいことがあるから・・・


それは、17世紀スペインでは、裸婦画は禁止された。

しかし、「裸のマハ」と、

この「鏡の中のヴィーナス」だけは、

のこっている貴重な2枚である。


この絵は、神話の女神ヴィーナスが裸体で

ベッドに横たわり、

愛の神キューピッドである息子が持つ

鏡に見入っている姿を描いたものだ。

$ひとりぼっちのウォークマン

先週のマハとは違い、しなやかな中にも、

躍動感のある強い女性の美しさを感じる。

褐色がかった黒髪はどこか、

日本の女性を思わせる?


モデルはベラスケスの愛人であったとの説もあり、

鏡の中の顔がはっきりしていないのも

わけがあろうと・・・言うものだ、


彼女が覗き込んでいるのは、自分の顔ではなくて、

ひょっとしたら・ワ・タ・シ・?? かも?


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

ロンドン・ナショナル・ギャラリーへ、・・・・・




ゴヤ作「裸のマハ」

今回もゴヤを取り上げた。

この絵は、長いすに、一糸まとわぬ姿で、

堂々と横たわる女性が描かれている。


当時の権力者だったゴドイの依頼により描かれたものである。

なんて豊満な肉体なのだ。

ポーズも表情も、「着衣のマハ」と全く同じで、

着衣を取った姿である。

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女性らしい、なめらかな曲線。

白くつややかな肌の色、

これぞ、女性の美しさなのかもしれない。


当時のスペインでは、神話や宗教画以外は、

女性の裸を描くことは、禁止だった。


依頼者のゴドイは、最初に「裸のマハ」を描かせ、

その後、「着衣のマハ」を描かせた。

他人に見せる時は「着衣」を、

自分一人で鑑賞するときは「裸」を、

・・・・・眺めては悦に入っていたのではないだろうか?

ほんとうのことは謎・・・・・・でもあり得る。


出来ることなら「裸のマハ」と「着衣のマハ」を手に入れて、

権力者ゴドイ気取りで、一人悦に浸りたい・・・なんて・・・

でも、家族に見つかったら大変!!


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

再び、プラド美術館のあの部屋へ・・・・・





ゴヤ「黒衣のアルバ女公爵」

この絵はゴヤの私的な作品と言われていて、

黒い喪服を身に着けたアルバ女公爵の

全身肖像画である。


1762年スペイン隋一の貴族アルバ公爵家に生まれ、

14歳のときにアルバ公爵位を継承した。

$ひとりぼっちのウォークマン

当時のスペイン社交界では、王妃がうらやむ

ほどの美貌と、優しさ、財産、家柄など、

全てに恵まれ魅力あふれた女性で、

人々の注目の的であった。


彼女の右手中指にはめられている黄金の

指輪にはAlba(アルバ)と刻印があり、

後で判明したが、人差し指の示す地面には

Solo Goya(ゴヤだけ)の文字が記され・・・

ゴヤとは特別な関係にあったとされている。


彼女のレースのドレスが豪華で、質感も良く表現され、

ゴヤにとって、大切な人であったことが伝わってくる。


その魅惑にあふれていた美しい彼女が、

なぜか、沈んで見える。

とても、気になる・・・


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

フラメンコの調べを・・・・・


ゴヤの「着衣のマハ」

今回はスペインの巨匠フランシスコ・デ・ゴヤを
とりあげた。

この絵は華やかな衣装を身にまとい
横たわる等身大の女性を描いたものである。


観るものの想像をかきたてるこのしぐさ、

長椅子に身を横たえ、トルコ風の衣服に身を包み、
両腕を後ろに回し、挑むような表情で、

身体の線もなまめかしく表現されている。

$ひとりぼっちのウォークマン

やや大ぶりな筆で、流れるように描き、
表情も生き生きとして艶っぽく見えるのは、
ゴヤならではの表現。

また、彼女の生の息使いさえも伝わってきて、
観ている自分が、反対に観られている???

なんと強い視線なのだろう。


この絵のモデルについては、21世紀の今日まで、
いろいろ論争はあるものの、これといった決め手もなく、

とってもミステリアス。


彼女の顔がぐっと前に押し出され、

その強いまなざしで見つめられると、
また、会いたくなってしまう一枚・・・


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

プラド美術館のあの部屋に・・・・・


モネ「陽を浴びるポプラ並木(ポプラ、三本の木、夏)」

印象派巨匠のモネを代表する連作群「ポプラ並木」
から、

連作の開始当初である1891年の初夏に、
書かれたといわれている。

この絵は、自宅に近いエプト川沿いに、

植えられたポプラ並木のうち、

3本のポプラの木を描いたものである。

$ひとりぼっちのウォークマン

この絵は中央から左側に掛けて、

この絵をつきぬけるように、
印象的に、3本のポプラが描かれている。

その3本のポプラの後には、

遠景でポプラ並木が続いている。

また、すがすがしい青い空、
浮かんだ雲、ポプラの若葉は青々と茂り、

そこに流れる風は涼しく気持ちよさそうで、
優しい色彩で描かれている。


この絵からは、さわやかさと、
おおらかな明るさが感じられる


今晩の「ひとりぼっちのウォークマンの」の旅は、

このエプト川沿いを散策・・・・・


モネの「アルジャントゥイユのレガッタ」

この絵は、セーヌ川右岸にある地方の町、

アルジャントゥイユで行われるレガッタ(ボートレース)の、

競技直前の情景を描いた作品である。

$ひとりぼっちのウォークマン

レガッタは当時ポピュラーなスポーツであった。

モネは、静かな空の青と、ゆれる川面の青を、
見事に描き分けている。

ヨットに揺れ動く水面を、太い筆を使って
表現し、


また、白い帆は、生き物のように、動いて見え、

丘にある家も、青の水面に映しだされている。


この誰にも壊されたくない静けさは、

これからはじまろうとするレガッタの喧騒に、
かき消されて、しまうのだろうか・・・


今晩の「ひとりぼっちのウォークマン」の旅は、

アルジャントゥイユへ・・・・・