「片頭痛は、”病気”なのか??」その5 「薬物乱用頭痛」と慢性頭痛
市販の鎮痛薬の弊害
私達は、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、多くの方々は安易に「市販の鎮痛薬」を服用しています。
このような日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、毎日のようにテレビのコマーシャルで鎮痛薬の宣伝が繰り返されるため、こうした市販の鎮痛薬を安易に服用します。
しかし、市販の鎮痛薬を服用を繰り返せばどのようになるのでしょうか。
こうした市販の鎮痛薬すべては、人体にとっては害(有害なもの)になるのです。
これらを解毒する際に、活性酸素が発生し、このためにミトコンドリアの働きを悪くさせることによって、頭痛を増強させます。すなわち、市販の鎮痛薬が原因となって「後天性ミトコンドリア病」を作ってくることになります。
また、これら薬剤はいずれも”化学的ストレス”となって、脳内セロトニンを低下させ、”痛みの閾値”を下げるため痛みを感じやすくさせるために、さらに、頭痛を引き起こしやすくなります。
このようにミトコンドリアと脳内セロトニンの2つのが関与して、市販の鎮痛薬によって、「薬物乱用頭痛」を引き起こし、かえって頭痛を酷くさせる原因になってきますので注意が必要です。
ところが、頭痛の専門医はこうした市販の鎮痛薬の服用に関して、痛みの番人がサボッテ本来の仕事をしなくなって、鎮痛薬が効かなくなってくるとされます。このような説明では私達には、何のことなのか理解に苦しむことになります。
こういったことから、頭痛治療は、”薬剤乱用頭痛との戦い”といっても過言ではありません。このような”頭痛薬によって頭痛が引き起こされてくる”というジレンマがあることを知っておく必要があります。
このため、「日常的に感じる極く軽度の頭痛」に対して、日常的にテレビで宣伝される通りに、市販の鎮痛薬を服用し、慢性頭痛の発症要因を念頭に置くことなく、お茶を濁しておれば、必然的に、頭痛は着実に増悪の”みちすじ”を辿ることになります。
ここに、ご家族に片頭痛持ちの方がいらっしゃれば、着実・確実に「片頭痛」へと移行していくことになってしまいます。
要は、ミトコンドリアの働きが生まれつき悪いという遺伝素因を持っておれば、益々、ミトコンドリアの働きを悪くさせ、同時に、セロトニン神経系の機能低下を来たし、脳内セロトニンの低下に拍車を掛けることになり、ひたすら薬剤乱用頭痛を悪化させると同時に、片頭痛へと、ひたすら進展していくことになります。
皆さんのなかにも、思い当たる方がきっといらっしゃることと思います。
また、「睡眠時頭痛」もこのような市販の鎮痛薬を頻繁に服用することによって引き起こされてきます。「睡眠時頭痛」は群発頭痛に近い、近縁のものと思われます。
専門医ってこんなことするの???・・群発頭痛について
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12094242479.html
トリプタンによる薬剤乱用頭痛
1980年代はじめに、片頭痛の治療領域にトリプタン製剤が開発され、1990年に実際に販売されて間もなくの1990年代の半ばには、既に、頻回の服用によりトリプタンによる薬剤乱用頭痛に陥りやすく、その状態は頭痛の程度が一層強いこと、そして従来の予防薬では効果が得られないことが分かり、欧米では大問題となっていました。
このような事実は、2000年に、日本にトリプタン製剤が導入される以前から、欧米では既に明らかにされていました。
その理由は、トリプタン製剤は、大半は有効時間が短いため、片頭痛発作の持続時間が長いと、1回の服用で頭痛を抑制できずに、服用回数が増えざるを得ないという宿命にある薬剤だからで、市販の鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、エルゴタミン製剤より以上に ”薬剤乱用頭痛を引き起こしやすい薬剤”とされています。
さらに、前回述べたように、多くの片頭痛では、緊張型頭痛に重なった形にあるため、トリプタン製剤では、上層にある片頭痛は改善されても、下層にある緊張型頭痛の軽い頭痛までは完全に無くすことはできません。このため、ひたすら”完全に”痛みをとろうと考えることから、服用回数が増えてくることになります。このため薬剤乱用頭痛を作ることになりました。
このように鎮痛薬によって、緊張型頭痛から片頭痛、さらに「睡眠時頭痛・・群発頭痛???」へと、さらに「慢性片頭痛」へと進展していくのが理解されたはずです。
ということは、すべて一連のものであるということです。
ところが、頭痛の専門家の金科玉条のものとされる「国際頭痛分類 第3版β版」では、このようには記載されず「二次性頭痛 その他」に分類されています。
二次性頭痛(その他)
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12577930949.html
10 エルゴタミン製剤
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11981317845.html
11 コカイン誘発頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11981715064.html
12 カルシトニン遺伝子関連ペプチド
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982128399.html
13 オピオイド
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982137347.html
14 市販の鎮痛薬
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982150368.html
16 エストロゲン離脱頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982170302.html
18 トリプタン乱用頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982186323.html
19 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)乱用頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982198003.html
20 アセチルサリチル酸乱用頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982200783.html
24 アセトアミノフェン乱用頭痛
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11982257572.html
「薬物乱用頭痛」に関連して、以下のような問題点が提起されていることを忘れてはなりません。
薬物乱用頭痛は医療過誤によるのか? 薬害なのか???
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12307638253.html
トリプタン製剤による「薬剤乱用頭痛」がなぜ増加したのでしょうか
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12264045857.html
トリプタン製剤は”抗うつ薬”なのか???
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12309815196.html
詐欺まがいの誇大広告
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12337738170.html
このような事実がありながら、勝手放題の言いたい放題に野放しにされた専門家が何ら問われないのが、現在の学会である、というのを皆さんはどのように思われるでしょうか?