◆「過去に裏切られた。だから人を信じるのが怖い」ー不幸の原因となる『試し行為』を改善する方法

いつもご覧いただきありがとうございます。
スピリチュアルマリアージュスクールの斎藤芳乃です。

本日は、マリアージュコースの授業から抜粋して、恋愛がうまくいかない隠された原因である「試し行為」についてお伝えしていきたいと思います。

◆「過去に裏切られた。だから人を信じるのが怖い」ー不幸の原因となる試し行為を改善する方法

私たちは常に、自分がイメージする自分像というものを中心軸にして生きています。

これはどういうことかというと、

今の自分というのは、完全に、「今の自分が思い込んでいる自分」によって創られているんですね。

例えば、「私なんてどうせひらひらのスカートが似合わない女なんだわ」と思い込んでいたら、ひらひらのスカートをはかない女性としての自分を表現します。

あるいは、「私なんてどうせ男性には嫌われるから」と思い込んでいたら、男性に対して消極的に接して、男性を避けるような日常生活を送ります。

このように、今の自分というものは、「私が思い込んでいる自分」を基準にして物事を考えたり、発言をしたり、行動をしているんですね。

そして、この「思い込んでいる自分像」が悪いものであればある人ほど、実はこの強固な思い込みの影響で、自分から「思い込んでいる自分のままの現実」を再現しようとしているのです。

たとえば、「どうせ私なんて男性には好かれない」と思っている人は、もしも男性から好意的に接することがあっても、「でもどうせ好きじゃないわけでしょ」というふうに、自分から相手を疑ったり、自分から相手の好意を否定したりします。

あるいは、相手がさらに好意を示してきたとしたら、「でもでもどうせ好きなわけがない」と、何度も何度も相手に対して「どうせ好きじゃないんでしょ？」ということを確認するような、試し行為を繰り返すようになります。

この時点で、この女性は、「私＝男性には好かれない人間だ」と決めつけていますから、このような思考を元にして行動していたら、こういった会話や行動があったとしても、仕方のないことなんですね。

マリアージュコースでも、皆さんが、こうした「自己否定⇒自分から引きこもる」という状態になっていることが分かりました。

けれども、ここで大切なことは、「だったら試し行為なんてせずに、素直にその行為を受け取れば良いじゃない」というわけではないのです。

なぜならば、実はこの行為はある意味正当性があって、これはただのマイナスの行為ではなく、「自分自身を守るためのプラスの行為」だからなんですね。

つまり、彼女が試し行為をしてしまう影には、「自分が守られなかった、傷ついた」という過去が存在しています。

人は裏切られた経験がなければ、裏切られる恐れを感じる事はありません。

自分が辛く苦しく傷ついてしまった過去があるからこそ、試して本当に安全かを確認している…にも関わらず、ただここで「だったら素直になろう」というのは、非常に危険なのです。

なぜなら、もしかしたら、試すことは適切で、相手は真剣ではないかもしれないから、です。

多くの人が勘違いしてしまうのですが、「今までの自分の癖がだめ」と思っていると、それを全く否定して、なくそうとする人がとても多いのです。

今回のように、「人を試してしまう、自分から壊してしまう」という癖がある人は、その癖を

「ああ、ごめんなさい、私は人を試すなんてしてしました。だったらこれからは１００％人を受け容れるようにしよう。」と思うのですが、

でもそれが出来ない理由は、「でもやっぱり裏切られるのが怖い」から、なんですね。

人はすべて、自分の行動に対して、理由を持ってその行動をしています。

今回のように、試し行為のような一般的には悪だと言われるような行動ですら、あなたが自分を守るために、自分が傷つかないようにするためには必要なことだったのです。

にもかかわらず、傷ついた自分を無視して、１００％違う癖をしなさい、と言われるからこそ、苦しいし怖いし出来ない、ということになってしまうんですね。

そう、本当は、あなたはどんな癖を行っていてもいいのです。

自分が今まで持っていた癖には必ず理由があるのですから、まずはその理由を大切にしてあげてください。

そして、、

○私は裏切られた経験がある
↓
○だから人が怖くて試すような行為をしている
↓
○試し行為をしたり、それが高じて実際に関係が壊れる
↓
○それが嫌だ、変えたい、でも急には素直になれない

となっている自分をただ受け容れ、その上で、

○素直になれないのはなぜ？それは怖いから
↓
○じゃあ、その素直になれない怖さを何とかしてあげよう

というように、自分に寄り添ってあげることが大切なんですね。

人は、「物事を達成できない、行動できない、発言できない、実際に実行できない」というとき、必ずその下には恐怖が隠されています。

この恐怖を「じゃあ恐れを超えて」と無視してしまう必要はなく、大切なことはこの恐怖を何とかしてあげること、なんですね。

ある意味、今まで自分が出来ないことがあって、それを出来るようにするためのことは全員が分かっています。今まで出来ないことを「ただすればいい」だけなのですから…

けれども、大切なことは、「出来ないから出来るようにする」のではなく、「出来ない理由を探して、その理由を大切にしてあげる」ことなんです。

これが、「できないね、怖いね」という、ありのままの自分を認めることでありますし、自分の心に寄り添う、ということです。

そして、今回は試し行為のことなので、この改善策ですが、まずは試し行為をしてしまう「過去にあるマイナスの体験」をしてしまった自分を、受け容れることから始めましょう。

そうか…過去に人に裏切られてしまったんだね。苦しかったね。

そんなふうにずっと怯えていたんだね。怖かったね。

「できない、やれない、怖い。言っていることは分かるけれど、でも、出来ないんです。」

まずは、そのように悲痛な叫びを繰り返して、今出来ない自分を責めることをやめ、出来ない自分を大切に大切にあつかってあげてください。

そして、どれだけ自分が苦しかったのか。どれだけ自分が傷ついて来たのか。やろうと思っても、どんなに頑張っても無理をしても、どれほど絶対に出来なかったのか。

その苦しみや自分に対する怒り、自責の念、出来ないことへの恐怖、でもやりたくてもできない、その苦しみを否定せず、ありのまま感じてあげてください。

それが出来たら…次は、「どうしたら自分が怖くないように出来るかな？」と、まるで泣いている子供に寄り添うように、優しく優しく、未来のことを考えてあげましょう。

今回は試し行為の例が挙がっているので、試し行為で言えば、

「そうか、他人が怖いんだね、試さないと怖いんだね、じゃあ、自分自身が相手を見る目を持ってみるのはどうだろう？」

ということです。

人は裏切られた経験や辛かった過去があるとき、どうしてもそちらにひっぱられ、過剰反応します。

けれども、その経験を二度としないように、自分自身が初めから相手に身を委ねてしまうのではなく、ある程度、最初から距離を置いた状態で相手を見極めるようにすれば、無理せずに「相手がどんな人か、自分を傷つけない人か、それとも傷つける人か」を判断することができるんですね。

実は試し行為をしてしまう人というのは、その反面、とても人のことを信じたいと思っています。意欲があるのです。

もしも他者にそんなに興味がない人であれば、はじめから「相手が本当に信じられるかどうか」ということに関心を持たないからなんですね。

そうではなく、「どうしても信じたいと思っているし、人をまた愛したいと思っている。でもそういった気持ちがあるからこそ、再び傷つくのが怖くて行動できない」というふうに思っているので、

意欲をそのままにしながら、かつ、同時に存在している恐怖や過去のトラウマをそのままにしながら、

その上で「じゃあ自分が最初から１００％信じてしまうのではなく、相手が適切かどうかを見極めていこう」としてみることが大切です。

これが、シンデレラ本で書かせていただいた「シンデレラの目を持つ」ということなんですね。

ただの人間関係ではなく恋愛関係になると、女性は性的な関係で自分を傷つけたり、望まなくても傷ついてしまうこともあります。

だからこそ、１００％信じてしまう前に、「相手が本当に自分にふさわしい人なのかな」「相手が自分を傷つけない人なのかな」「相手は私をどんなふうに思っているのかな？」と観察しながら、分からないことは聞いてみること。

もしもその時点で、相手が真剣に向き合ってくれなかったり、あるいは聞いたことに対して違った答えが返ってくるのならば、それはあなたにとって「合わない」人だったのかも知れません。

かつ、自分の嫌なことをされたとしたら、その時点でさっと引くこと…

このように、自分を守りながら大切にしながらも、相手との距離をじょじょに近づけていくことが大切です。

つまり、相手が信じられずに怖いのならば、じっくり相手を観察し、そして関われる距離からはじめてみること…そして、関係性を深めていくことが重要なポイントです。

その時も、きちんと「自分が嫌だな」と思う基準をはっきりさせておきましょう。

「心を開く」とは、決してすぐに１００％自分を完全に明け渡す、ということではありません。

自分を守りながらも、少しずつ相手と交流できるところを深めていく、これもじゅうぶんに心を開いていることになります。

むしろ、誰にでも心を開いてしまえば、あなたを利用する人や邪険にする人に対しても防御せず、受け容れてしまうかも知れません。

大切なことは、自分を守りながら、かつ、相手との距離を近づけていく、相手をじょじょに知っていく、相手と少しずつ分かり合っていく、ということです。

○「私は私を守っていい」、
○「私は私の判断基準を持っていていいし、それを基準にして決めていい」かつ、
○「１００％最初から相手を受け容れなくても大丈夫」、
○「違うと思ったらすぐに関係性から引いていい」

ということが分かれば、

「相手はどんな人間か試してやる！」というような無意識的な試し行為を繰り返さずにすむようになります。

マリアージュコースをしていて、特にクライアント様と接していて感じるのですが、最初から１００か０かで考えていると、やはりとても傷つくことも多いんですね。

そして、恐怖や不安や疑問をほっておいて何とかしようと思っても、それは頑張ってもできることではありません。

けれども、無意識的にしてしまっている行動や発言を、顕在意識化＝自分の頭で理解し、自分の状態を把握できる状態にしてあげれば、

人は無意識に繰り返していたパターンをやめ、自分にも隠していた感情を受け容れ、今までの癖を客観的に把握し、変えていくことができます。

人の行動や発言には、必ずその奥にある理由が存在しています。

自分自身を適切に守りながら、自分を知りながら、人との距離を大切に近づけていってくださいね。

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