シック
グランドピアノのリーフレット。私はピアノを見るとついついこのコは男の子かな女の子かな妙齢の美女かもしれないいやいや舞踏会で堂々と美しいパートナーを隙なくリードする絶世の二枚目かと陳腐極まりない想像をして楽しむ。つい三年前までピアノと言えば幼馴染のみさちゃん宅や学校の体育館の舞台の上のアップライトピアノだった。だからなのか間近で直にグランドピアノを見ると多分地位や資産を持つ有能なそれなりのお年のハンサムな男性だとしか思えない。となると弾き手との相性が俄然気になる。しかしグランドピアノ君はプロの手に依って形になったプロフェッショナルなのだ。性別は勿論技術も問わないだろう。ただ名手に弾いてもらうのは心地いいだろうなと思う。浜松駅の新幹線コンコースにある駅ピアノはKAWAIとYAMAHAが隔年で置かれる。今年はYAMAHAの年だ。どんなハンサム ピアノが鎮座しているのだろう。次に新幹線に乗るのは大阪のコンサートのある秋色の頃ちょっと途中下車してみようかな。このリーフレットの漆黒がとてもシックで綺麗だった。絶世の美女の髪は烏の濡羽色と言ったけどピアノの漆黒はなんと表現するのだろう。弾けないけどピアノ大好き。