なぜ、甘いお豆腐は柔らかい?
東京都新宿区で「平成19年度こだわり大賞」を受賞したお豆腐屋さん「土佐屋豆腐」さん。
舳倉島の製塩所で、「わじまの海塩」を作った後の天然ニガリを使って、お豆腐を作って販売しています。
お豆腐作りというのは、材料の大豆の産地や収穫時期、そして、毎日の天気、湿度によって、ニガリの量、置く時間を調節しないといけないという職人技だそうです。
そこへもって、天然ニガリを使うと、ナトリウムとマグネシウムの量などが一定ではないのでさらに技術を要するということ。
天然ニガリで寄せ豆腐を作るのはまだ簡単なのだそうですが、木綿豆腐を口当たりよく、喉ごしよく、固まらせるのはとても難しいのだそうです。
今では、湯豆腐で有名な京都でも、天然にがりを使ってお豆腐を作っているところは減ってしまったそうです。
ちょっと値段が高いけれど、おいしいお豆腐は、少し柔らかめで甘みがありますね。
それは、ニガリのナトリウムとマグネシウムのバランスなのです。
ナトリウムが、大豆の炭水化物(糖質)を分解を促して、甘みを出し、
マグネシウムが、大豆のタンパク質を分解を促して、アミノ酸(うま味)を出すのです。
そして、豆乳を豆腐に固めるのは、にがり(マグネシウム)のもう一つの力。
マグネシウムが多ければ固まりやすいけれど、甘みが少なく、甘いお豆腐は、マグネシウムが少ない分だけ、柔らかい、というわけなんです。
ところで、この土佐屋豆腐さん、2009年11月8日(日)に開かれる「関東 豆腐まつり」に東京都代表のお豆腐屋さんとして出展されるそうです。舳倉島のニガリを使ったお豆腐も販売されるそうです。
イベントでは、手作り豆腐体験教室などもあるそうです。
「豆腐まつり」について:
関東 豆腐まつり
―もっと豆腐 もっと健康 おいしい豆腐が大集合―
日時:2009年11月8日(日)11:00~17:00
場所:新宿駅西口広場イベントコーナー(B1,B2)
「土佐屋豆腐店」のプロフィール:
住所:東京都新宿区西落合2丁目6-4
電話:03-3953-8225

輪島の仲間・漆芸家の古込和孝さんの作品展に行きました
「わじまの海塩」のふるさと、石川県の輪島といえば、輪島塗が有名です。
明治時代に、国内はもとより、海外にも輸出されていた芸術作品としての輪島塗。
今では貴重品になってしまった日本産の漆を使って、その高いレベルの輪島塗を再現しようと挑戦している漆作家の友人がいます。それは古込和孝さん。
2008年10月にドイツで開催された世界料理オリンピック大会で、全日本司厨士(しちゅうし)協会の三國清三シェフがコーチとして率いたジュニアチーム。そのジュニアチームの料理を見せるディスプレイとして、輪島塗を使う、それを輪島漆器青年会のメンバが協力して作る、というところのご縁から、古込さんとは知り合いました。
今日は、友人を連れて、日本橋三越本店の本館5階特選和食器サロンで開かれている、彼とお仲間の作品展「輪島 若手作家3人展」を見に行きました。
古込さんは、沈金、螺鈿、漆絵、蒔絵といった技術を、どれも自らの手でやってしまう作家さんです。
その中でも、沈金の「毛彫り」という技は、輪島でも一子相伝といわれる技術です。
つまり、同じく沈金家のお父様から教わった奥義。この毛彫りを彫っているところは、誰にも見せないそうです。
これは茶器の棗ですが、「猿」という作品。このふわふわした毛並み、質感、伝わりますでしょうか。
ノミで彫った上に、金の漆を塗った沈金です。この毛彫りを実現するために、ノミもお手製なのだそうです。
猿の目には、貝を貼っていて、光の加減で、瞳が動くようにみえるという、手の込んだ作品です。
こちらは、竹製のように見えますが、タコ糸を積み上げて器の形にし、その上に、漆をぬって、さらに、竹のフシを彫ったというものです。一般の輪島塗には見られない色です。
実は、舳倉島で撮影した「わじまの海塩」の写真。ここで使わせていただいた朱色の輪島塗のお皿は、古込さんから借りたもので、古込さんのお宅で代々伝わり、何年も普段使いしているというものなのです。
最初、お借りするときに、「海の水に濡れても大丈夫ですか?お塩を乗せても大丈夫ですか?」と確認してしまいました。そんなことは、輪島塗のお皿にとっては、まったく問題ないのだそうです。
古込さんの作品は、東京で開かれる作品展のたびに見に行っていますが、毎回、腕を上げているように感じます。
今回の作品展では、不景気、買い控えのあおりを受けているようですが、輪島塗を世界に発信しようとする活動を続けていってくださいと、仲間として切に思います。
「輪島 若手作家3人展」は今日まででしたが、古込和孝さんの作品は、引き続き、11月3日まで日本橋三越で見られます。
■「うるしはともだち・ギャラリーわいち展」
会場:日本橋三越本店・本館5階 J・スピリッツ
〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
会期:2009年10月28日(水) ~ 11月3日(火・祝)
10:00~19:00
出品者:四十沢宏治(木地屋)、小田原延子(漆芸家)、桐本泰一(木地屋)
古込和孝(漆芸家)、谷内直人(漆芸家)、山口浩美(漆芸家)
アイウエオ順
在店予定:桐本泰一/10月31日(土)14時~、11月1日(日)・2日(月)終日
古込和孝/10月29日(木)~11月3日(火・祝)

なぜ、ウイスキーや焼酎の飲みすぎは悪酔いするのに紹興酒は悪酔いしにくい?
東京慈恵会医科大学の横田邦信先生の著書「〝メタボリックシンドローム"対策の必須ミネラル マグネシウム健康読本」(現代書林・2006年)には、マグネシウムの効果が興味深く書かれています。
「なぜ、ウイスキーや焼酎の飲みすぎは悪酔いするのに紹興酒は悪酔いしにくい?」の節を以下に引用します。
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体内に吸収されたアルコールは、肝臓の肝細胞でアルデヒト類に分解されます。さらに酢酸になり、最終的に水と二酸化炭素にまで分解(代謝)され、排泄されます。
私たちには、アルコールを分解する2種類の酵素があります。ADH(アルコール脱水素酵素)とMEOS(ミクロゾームエタノール酸化系)がそれで、ADHはアルコールの70~80%を分解し、残りをMEOSが分解します。
銘酊はアルコールの血中濃度とも関係しますが、二日酔いの主な原因は、アルコールの中間代謝産物であるアセトアルデヒトの残留濃度によるところが大です。アセトアルデヒドから酢酸、さらに水や二酸化炭素への最終的な分解がスムーズにおこなわれないと、体内のアルデヒド濃度が高くなって二日酔いが起こるのです。
経験のある方はおわかりでしょうが、二日酔いは非常に辛いものです。しかし、マグネシウムは二日酔い防止の強い味方になります。
マグネシウムはアルコール分解にかかわる酵素の作用を助けるとともに、アルコール代謝全体の働きをスムーズにします。その結果、アルコールおよび分解産物(アセトアルデヒド、酢酸、乳酸など)が残りにくくなり、二日酔いになりにくくなると考えられます。
「ウイスキーや焼酎を飲みすぎると悪酔いするが、紹興酒は少し飲みすぎても悪酔いしない」
こんな方も、おられるはずです。実は、これもマグネシウムが関係しています。
ウイスキーやブランデーなどの蒸留酒には、マグネシウムは含まれません。日本酒は、上撰でも大吟醸でも100mlあたり1mgと非常に少量です。ビールには7mg(黒ビールは10mg)、ワインには7~9mgです。
紹興酒には、100mlあたり19mgものマグネシウムが含まれています。紹興酒はアルコールのなかでももっとも多くマグネシウムを含むので、比較的多く飲んでも意外に悪酔いしないですむといわれているのです。
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マグネシウムが、アルコール分解酵素を活性化して、アルコール代謝の働きをスムーズにします。
枝豆、ピーナッツは、酒のおつまみの代表ですが、これらにはマグネシウムが多く含まれているのです。
中国に、「塩は百肴の将、酒は百薬の長」という言葉があるそうです。
升酒に塩、というのも、一理あるということですね。
塩化ナトリウムだけの塩ではだめですよ。マグネシウムが重要です。

いろり焼き・助一では、「わじまの海塩」で作る自家製干物の全国発送を始めました
以前、このブログでご紹介した、元町の「いろり焼き・助一」さん。
築地から仕入れた新鮮な魚を使って「わじまの海塩」(+秘伝の付け汁)で作っているお手製の天日干しです。
タイ、ホウボウ、イサキ、カサゴ・・・。
どれがいいかと指をさして選ぶと、目の前のいろりの炭火でじっくりと焼いてくれます。
私が行ったのは木曜日の夜でしたが、ほとんど満席。どのお客様も、この天日干しを焼いてもらっていました。
まったくしょっぱさを感じなくて、芯まで、うま味が出ています。
お隣のお客さんは、骨までしゃぶっていました。
そして、この自家製干物の全国発送を始めたそうです!
ぜひ、お試しください。
そして、おまけですが、これは、北海道の毛ガニ。こちらも「わじまの海塩」で茹でたものです。
〒231-0868 神奈川県横浜市中区石川町1-15 SAZAビル2F
JR石川町駅 南口 徒歩2分
みなとみらい線元町中華街駅 徒歩3分
電話:045-651-4740
営業時間:ランチ 月・水~金 12:00~14:30
ディナー 16:30~23:00
土・日・祝 12:00~23:00
定休日: 火曜日
URL: http://r.gnavi.co.jp/g775300/

雑誌「クロワッサン」に良質な食材として「わじまの海塩」が紹介されました
雑誌「クロワッサン」(No.768 第33巻第21号 2009年10月24日発売 マガジンハウス発行)に「わじまの海塩」が掲載されました!
「使っていますか?良質な食材」という特集です。
フードインストラクターの伊藤和江さんが「私が毎日使う、基本の食材・調味料」のコーナーで紹介してくださいました。
伊藤和江さんは、赤坂の「テーブルスタジオ タキトー」でランチを出しています。記事には、このランチの内容と材料が掲載されました。
記事の内容を少し引用して、以下にご紹介します。
体が本当に求めている、おいしくて、やさしい料理をつくる人に選ばれた食材や調味料。それこそ、私たちに必要な「いい食材」に違いありません。
「特別なものは何も出していないんですよ。玄米ごはんにおみそ汁、おかずが3品。典型的な1汁三菜。これは内臓を休ませる食事なんです」と、献立を考える伊藤和江さんは言う。
玄米や有機野菜、調味料も厳選しているので、体にやさしい。ほっとする味、とだれもが言う。
写真には、しそ玄米ごはん、三つ葉のみそ汁、薬味やっこ、4種の豆の煮物、ほうれん草のごま和えが出ています。
この「しそ玄米ごはん」の材料として、「会津継承米 氏郷」「しその粉」「マニトバハーベスト ヘンプシードオイル」と並んで「わじまの海塩」を紹介していただきました。
「わじまの海塩」については、以下のようにコメントが出ています。
釜炊きしていない塩で、ミネラルバランスがよい。
「和食には日本の塩が合います。玄米にばらりとかけて食べるだけで、この塩のおいしさがわかります。」
美味しくて、体にやさしい、ということこそ、「わじまの海塩」の特長。
選んでいただけて、ありがたいです。
ありがとうございました。

ヨン様推薦・韓国オーガニック煎茶と「わじまの海塩」が茶飯でコラボ
一昨日は、横浜・石川町にある「Miki-Tea Works」の社長・久保田美紀さんを訪問しました。
「Miki-Tea Works」というのは、韓国の伝統食品名人である申珖秀(シン・カンス/シン・グァンス)さんが、自然農法&伝統製法で作る究極のオーガニック煎茶「申珖秀茶(シン・カンス茶/シン・グァンス茶)」を販売している会社です。
韓国でお茶?という印象がありますが、日本茶の元祖みたいな煎茶です。
このお茶は、農薬、肥料、化学燃料、機械を使わずに、野生のように天高く育っているというものです。
人の役割は、その成長を妨げないよう下草を刈る程度。水さえも与えない、ということです。
そして、生産者の申珖秀さんとこのお茶については、9月28日発売のヨン様本「韓国の美をたどる旅」(ぺ・ヨンジュン文・写真)のP194~195に、写真入りで紹介されています。
このお茶をいただいたとき、自然の甘さと力強さを感じました。
このお茶は、農薬がかかっていないので、安心して、お茶の葉がそのまま食べられます。
その利点を生かして、この「申珖秀茶」と「わじまの海塩」だけで作る茶飯を提案して、ご紹介くださっているのです。
茶飯というのは、醤油とお酒とだしで味付けして、茶色くなるから茶飯、と思っていたのですが、お茶の葉、しかも煎茶を入れて作る本物の茶飯です。
作り方は、とても簡単。
材料:
お米:二合
わじまの海塩:小さじ1半
茶葉(申珖秀茶):4グラム程度
作り方:
お米と分量の水に、茶葉、お塩を入れて炊くだけです。
昆布も醤油も入れてないのに、お茶の葉の甘みとうま味を「わじまの海塩」が引き立てて、さっぱりとして飽きずに食べられます。
久保田さんは、このお茶に魅せられて、販売の会社を作ったという方。
輪島の塩に魅せられた私と、共通点があり、初めてお会いしたのですが、創業の苦労を共感しあう話ができました。
オフィスには、お茶を淹れる講座などができるように、素敵なテーブルが用意されていました。
「Miki-Tea Works」・「名人シンカンス茶」についてはホームページ
をご覧ください。

「おもいっきりテレビ」で取り上げられた「マグネシウム」の話・その4
2006年9月に放映された、みのもんたさん司会の「おもいっきりテレビ」で「マグネシウム」の話がありました。東京慈恵会医科大学助教授の医学博士 横田邦信先生がコメンテーターとして出演され、マグネシウムの重要性についてのお話がありました。
この番組内容の要約版のご紹介の4回目です。
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骨粗鬆症を防ぐために
最新研究報告(2006 年)では、骨粗鬆症の予防及び骨密度の改善には、マグネシウムと亜鉛を一緒に摂ると効果的であることがわかった。(ニューヨ-ク大学)
骨はカルシウムとマグネシウムの構成成分で、マグネシウムが不足すると骨の緻密さが失われて骨が弱くなってしまう。
骨粗鬆症はマグネシウムの緻密度低下が原因であり、亜鉛がマグネシウムの骨への沈着を促進する作用があるので、亜鉛がとても大事である。
マグネシウムは骨の柔軟性を保つために必要であり。骨粗鬆症を防ぐためにはマグネシウムと亜鉛が豊富に含まれている貝類の摂取が良い。中でもオススメは カキ(牡蠣)。
◎ 貝類のマグネシウムと亜鉛の含有量の比較
食材 マグネシウム含有量 亜鉛含有量
カキ 68mg 31mg
ハマグリ 50mg 1.7mg
アサリ 38mg 1.3mg
シジミ 12mg 1.8mg
骨粗鬆症を防ぐために効果的なマグネシウム食材であるカキは、生(酢牡蠣など)で摂ると最大限に効果を生かすことができる。
カキは柑橘類の汁を加えて食べると、骨の増強効果がさらに高まる。
柑橘類があると、中のクエン酸がマグネシウムを包み込み(キレート効果)、マグネシウムの吸収が高まる。
[注意] 生カキは生食用のものを!
柑橘類の成分でポリフェノールの一種である“ヘスペリジン”は、マグネシウム不足の時に骨量を回復する効果がある。
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骨粗鬆症を防ぐためには、マグネシウムと亜鉛ということですね。
カキがよいとわかっても、毎日食べられるような食材ではありませんね。
健康のために減塩だけが注目されてしまったけれど、それは塩化ナトリウムだけの塩のこと。
マグネシウムなどのミネラルを含む塩が簡単に手に入るようになった現在。味にこだわるだけではなく、健康のために塩を選んでください。

「おもいっきりテレビ」で取り上げられた「マグネシウム」の話・その3
「おもいっきりテレビ」で取り上げられた「マグネシウム」の話・その3
2006年9月に放映された、みのもんたさん司会の「おもいっきりテレビ」で「マグネシウム」の話がありました。
「マグネシウム健康読本」の著者・東京慈恵会医科大学准教授の医学博士 横田邦信先生がコメンテーターとして出演され、マグネシウムの重要性についてのお話があったそうです。
この番組内容の要約版のご紹介の3回目です。
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糖尿病を防ぐために
最新研究報告:
① マグネシウムの摂取量が多いと、糖尿病の発症危険度が20%低くなる(米国)。
② さらに、マグネシウムを十分に補うことで、軽症糖尿病患者のインスリンの働きが改善された。
③ 糖尿病を防ぐためには、マグネシウムと食物繊維が豊富な野菜類の摂取が効果的である。野菜類の摂取量が多い人は糖尿病の危険度が約50%低くなる。
マグネシウム摂取量が同量(259mg)であっても、肥満女性は血中インスリン量が約55、非肥満女性は血中インスリン量が約38 。肥満者の方が、血中インスリン量が増加する。
マグネシウム摂取量を多くすると、血中インスリン濃度が下がる。マグネシウムが多いとインスリンの働きが良いことになる。
横田先生の臨床データで、天然の濃縮マグネシウムを患者に補ったところ、インスリンの効きがよくなり、中性脂肪も下がり、高血圧の人は血圧も下がるという成績が得られた。これは国際学会にも発表された。
要約すると、マグネシウムが不足するとインスリンの効きが悪くなる。効きが悪くなると糖が細胞の中に入らなくなる。すると糖をうまくエネルギーに代えられない。従ってマグネシウムがあるとインスリンの働きが良くなる。
糖尿病を防ぐためには、マグネシウムと食物繊維が豊富な野菜類の摂取が効果的である。野菜類の摂取量が多い人は、糖尿病発症の危険度が約50%と低くなる。
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糖尿病まで、マグネシウム不足が影響していたのです。
「わじまの海塩」についてご紹介すると、「自分は高血圧じゃないから塩分は気にしなくてもいいんだ。でも、糖尿なんだよね」とおっしゃる方が結構いらっしゃいます。
塩を塩分をとるものと思っていてはいけません。塩はミネラル。
たかが塩、されど塩・・・。食事のおかずに気をつけるだけでなく、毎日使う調味料にも気をつけてください。

「おもいっきりテレビ」で取り上げられた「マグネシウム」の話・その2
2006年9月に放映された、みのもんたさん司会の「おもいっきりテレビ」で「マグネシウム」の話がありました。
「マグネシウム健康読本」の著者・東京慈恵会医科大学准教授の医学博士 横田邦信先生がコメンテーターとして出演され、マグネシウムの重要性についてのお話がありました。
この番組内容の要約版のご紹介の2回目です。
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●世界が注目する最新研究報告:米ソ-スウェルス大学 (2006 年9 月29 日)
ミネラルとしてのマグネシウムの摂取が不足の人は、足りている人に比べて狭心症・心筋梗塞による死亡率が1.5 倍、突然死の危険度が3 倍に高まる。さらに、動脈硬化などのメタボリック症候群の発症危険度も増加する。
マグネシウムは、健康長寿のミネラルである。カルシウムとマグネシウムは密接な関係あるが、今までカルシウムの陰に隠れてしまい、マグネシウムの重要性について国すら何たるかを認識してない歴史がある。
マグネシウムは、金へんに美しいと書く。マクネシウムにはいろいろな作用があり、多くの酵素の活性を高めるという作用があるが、特にエネルギーを作るときの酵素に大事な働きをする。例えば、心臓が動いたり、筋肉が動いたりするのはエネルギーを使って動く。そのエネルギーの源になるのがブドウ糖であり、ブドウ糖が分解されてエネルギーに換えられる時に使われる酵素の活性化をマグネシウムが助ける。
従って、マグネシウムが不足すると心臓や筋肉の動きが正しく行われず、動脈硬化やメタボリックシンドロームの危険性が出てくることがはっきりしてきた。
もう一つのマグネシウムの大事な働きは、細胞の外と中のミネラルのバランスを整える役割があることである。細胞の膜に色々なポンプがあるが、このポンプが働くことにより細胞の外と中のミネラルのバランスがとれるわけで、このポンプにマグネシウムがいろいろ作用をする。
細胞の中にはカリウムとマグネシウムが多いが、細胞の中にカルシウムやナトリウムが過剰に溜まるのをマグネシウムが抑えてくれている。
1日当たりの日本人のマグネシウム所要摂取量は性別や年齢によっても違うが、おおむね成人で100mg 位不足していると言われている。不足すると心臓の血管が痙攣し、不整脈を起こす。(→突然死のリスク)
この痙攣が筋肉・骨格筋で起きると、いわゆるこむらがえりとなる。
●命に関わるマグネシウムの働き
エネルギ-源
ブドウ糖
↓
マグネシウムが酵素を活性化--->分解酵素<--マグネシウムが酵素を活性化
↓ ↓
細 胞
エネルギ-産生
↓ ↓ ↓
心臓 血管 筋肉
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マグネシウムが酵素を活性化することで、心臓や筋肉の動きにも大きな影響を与えているということですね。心筋梗塞や動脈硬化まで、マグネシウム不足が影響しているのです。
塩は、しょっぱい味をつけるもの、と軽視しないでください。塩はミネラル。マグネシウムをバランスよく含む塩を摂ってください。

「おもいっきりテレビ」で取り上げられた「マグネシウム」の話
日本テレビで、みのもんたさんが司会の長寿番組「おもいっきりテレビ」があります。(10月1日から「おもいっきりイイ!!テレビ」に番組名が変更)
この番組では、健康に関する情報について取り上げられていますが、医学的見地から合理性が高く私達の健康管理上非常に有益な情報であると判断された内容をビデオテープに録画して、要点をまとめてテキスト化された方がいらっしゃいます。そのPDF版が「健康耳より話」 としてネットに掲載されています。
その中に、2006年9月に放映された「マグネシウム」の話がありました。
「マグネシウム健康読本」の著者・東京慈恵会医科大学准教授の医学博士 横田邦信先生がコメンテーターとして出演され、マグネシウムの重要性についてのお話をされています。
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2006年9月「マグネシウム」
東京慈恵会医科大学助教授の医学博士 横田邦信先生のお話
●日本循環器学会での最近の研究発表:
・今の野菜に含まれるマグネシウムの量は、土地の改良等により昔の野菜の半分量しか含まれていない。
・約50 年前の粗塩(自然塩)では、マグネシウムが1 日の塩の摂取量の中に約10mg も含まれていたが、今の精製塩では-殆どゼロである。
・約50 年前の玄米・雑炊の1 日の摂取量に比べて、最近はご飯の量が減り、マグネシウム摂取量が約5 分の1 に減っている。
・現代日本人のマグネシウム摂取量の大幅な減少が、心臓病や糖尿病、骨粗鬆症などの急激な増加を引き起こしている。
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注目すべきは、塩について語られているところです。
専売公社の塩化ナトリウムだけの塩になったのが、昭和47年(1972年)。今から37年前です。それより前の自然塩には、1日の塩の摂取量の中に、マグネシウムが約10㎎も含まれていた、ということです。
塩は、醤油、味噌、パン、うどん、漬物など、ほとんどの食品に使われているもの。塩から摂るマグネシウムは重要ということですね。
