英語コーチ、英日翻訳者の門田直樹です。
アメブロではあまり話題になっていませんが、ツイッターの英語垢で話題になっている英語のハノンをやっています。
ハノンはピアノの教本の名前なんですね。
私もピアノをやっていましたが、バイエルでした。
この英語のハノンは英文法をスピーキングで使えるようにするためのドリル本です。
表表紙にも書いてありますが、この本はパターンプラクティスの本です。
ただ類書とはパターンプラクティスのやり方が違います。
①語句を入れ替える
②否定文にする
③疑問文にする
④短縮形にする
といったパターンプラクティスをアトランダムにトレーニングしていきます。
初級と書いてありますが、すごく簡単というわけではありません。
初級者の人がやるのはかなり大変でしょう。
ただ音声がslowとnaturalと2通りダウンロード出来るので、slowを使えば初中級者の方でも出来ると思います。
この本はオーディオリンガルメソッドという方法に基づいて編集されていて、最終的にはテキストを全く見ることなく、音声だけを聞いて英文を口に出せるようにします。
私がこの本を買ってやっているのはオーディオリンガルメソッドに興味があったからです。
理論は知っていましたが、実際にどんなメソッドなのか、スピーキングに効果があるのかは実践してみないと分からないのでこの本をやっています。
実際にやってみるとこれがなかなか難しいんです。
UNIT1は第一文型のトレーニングなんですが、最後の1,2文は文がやや長く、少しでも油断するとスムーズに口から出てきません。
この本では文と文の間のポーズがかなり短いので、考える時間はほとんどありませんので、なかなか高負荷のトレーニングです。
私は1つのユニットを何度も練習しています。
最初はnaturalの音声だけでやっていましたが、今はslowをやってからnaturalの音声で練習中。
手間はかかりますが、こちらのやり方の方が効果がありそうです。
発音の変化にも敏感になりますしね。
横山雅彦先生もおっしゃっていますが、英語のハノンは1ユニットを1日でやるタイプの本ではありませんね。
タイムラグなくスムーズに口から出るまで何度もトレーニングするタイプの本です。
後この本は例文暗唱するための本ではありません。
あくまで英文法をスピーキングに活かすための本です。
まだそこまでやり込んでいないので、何とも言えませんが、既存のスピーキングの本とは一線を画しています。
徹底的にやれば文法を意識しなくてもスピーキングが出来るようになりそうな気がします。
この本は易しすぎると言っている人もいますが、それはおそらく本を見ながらやっているからであって、閉本してこの本の内容をよどみなく口から言えるようにするのは上級者でもかなり大変だと私は思っています。(上級者の方も皆さんおっしゃっています)
英語のハノンには中級編、上級編があると聞いています。
初級編でも結構大変ですが、中級編、上級編がどんな内容なのか今からとても楽しみですね。
この本の英文はスピーキング本にありがちなこなれた英文ではありません。
硬すぎず柔らかすぎない絶妙な英文がこの本には並んでいます。
私は毎日車で移動中にトレーニングしていますが、この本の例文の精度にいつも感嘆しています。
600以上の例文を収録するのは、相当な労力がかかり大変な作業だったに違いありません。
お手軽なトレーニングを探している人にはお勧めできませんが、時間と労力をかけてでもスピーキング力を上げたいという方は是非やってみて下さい。
又トレーニングを続けてみて進捗状況をブログに書きます。
御意見、感想、大歓迎です。