~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

しばらく、更新していませんでした。全く聴いていなかった訳でもなく、むしろ生活は音楽と共にあったのですが、集中するような聴き方はせず、流して聴いていた感じです。今日はいつも楽しみにしている、新日本フィルハーモニー交響楽団の室内楽シリーズを聴きに行きましたので、更新しています。

今回は、膜ということで、パーカッションの腰野真那さんプロデュースによるコンサート。すべて膜鳴楽器のみ。すべて現代曲というプログラムでした。全く馴染みはありませんが、今日が4分33秒が「聴ける」というのが一つのポイントですね(笑)。

 

◆プログラム

前半
①ジョン・アルフィエーリ:タンバリンのためのファンファーレ

②アレクセイ・ゲラシメス:アスヴェンチュラス

③アンドレ&ジャック・フィリドール:二組のティンパニのための行進曲

④クセナキス:オコ

⑤アンソニー・J・シローン:4人のための4/4

後半

⑥マーク・フォード:ヘッド・トーク

⑦濵口大弥:Eight in the BLACK

⑧ジョン・ケージ:4分33秒

⑨小橋稔:阿呍

 

プロデュース:腰野真那

演奏:腰野真那(新日フィルパーカッション奏者)①②④⑤⑥⑦⑧⑨

   川瀬達也(新日フィル首席ティンパニ奏者)①③⑤⑥⑨、

   山内創一朗(新日フィル副首席ティンパニ奏者)①③⑤⑥⑨、

   柴原誠(新日フィルパーカッション奏者)①⑤⑥⑦⑨、

   金井麻里(神奈川フィルパーカッション奏者)①④⑥⑦、

   村居勲(シエナ・ウインド・オーケストラ打楽器奏者)①④⑦⑨

2025年5月19日 すみだトリフォニーホール

 

プレトークでは腰野真那さんによる説明、というより若干の説明と協賛の日本音響エンジニアリングさんと竹徳さんのPRがありました。打楽器の音を柔らかくするためということで、日本音響さんのAcoustic Grove Systemの設備を使用しているとのことです。

編成は、打楽器6人で楽器はいずれも膜鳴楽器を使用する曲とのこと。打楽器アンサンブルのための現代曲プログラムなので、私はどの曲がどうのとは書くことはとてもできませんが、会場はきっとコアなファンが多く、しかも満席になっていました。この室内楽シリーズ、毎回聴いていると、プログラム内容により観客層がガラッとかわるのも面白いのです。

 

ということで、演奏された曲の音源を2つほどリンクしておきます。

 

クセナキスのオコ。ジャンベという楽器のために作曲された曲。今ではいろんな打楽器で演奏されていて、たくさんの動画を見ることができるようです。

 

最後に演奏された、小橋稔作曲の「阿呍」。最後は盛り上がりました。ティンパニ5台による演奏です。


さて、お目当てのジョン・ケージの4分33秒です。ご存じの方も多いと思いますが、楽譜が全て休符になっていて、演奏者が舞台に登壇して楽譜を広げ演奏開始。そしてすべて休符なので、音は無し。4分33秒経過すると、退場するという「曲」ですね。楽譜も見たことはあるのですが、CDは見たことがなく、今回初めて「聴き」ました。

そういうことですので、その場の演出や雰囲気も大きいと思いますが、今回は暗闇の中に観客の方を向いた譜面台が照らし出され、そこに腰野さんが登場して楽譜を置き、暗闇の中で4分33秒が過ぎるというもの。誰かがたまに立てる音や咳以外は静寂の世界。静寂の音を聴くことになります。座禅しつつ自分と対話しているような感じだと思いました。希少な体験でした。

4分33秒のあと、メインの「阿呍」が演奏されました。「阿呍」は、ティンパニ5人という構成で、冒頭一斉にロールを始めるのですが、実は4人はエアで、一人だけ静かにロールの音がしているという形にみえました。このあたり、間に楽器の配置換えの時間があるとはいえ、音を出す出さないという視点での、4分33秒からの接続の妙に、ちょっと感心しました。

そして、「阿呍」は華々しく終わる曲でもあり、演奏後この室内楽シリーズには珍しいくらいの、拍手喝采を受けておりました。こういった曲は、その場の雰囲気やパフォーマンスも大きいなと思いました。

 

次回は、6/30。オーボエの神農さんプロデュースで、木管五重奏が楽しみです。

いつも楽しみにしている、新日本フィルハーモニー交響楽団の室内楽シリーズを聴きに行きました。今回は、The Sectionと題して、オーボエ奏者の浅間信慶さんプロデュースによるコンサート。メンバーは、新日フィルのオーボエ奏者4人ということで、題名通り、ザ・セクションなのでした。

 

◆プログラム

オープニング(プログラムに無し)

①チャイコフスキー:白鳥の湖より、四羽の白鳥の踊り

前半
②モーツァルト:5つのディヴェルティメントK439b 第5番(オーボエ三重奏版)

③アラン・スティーヴンソン:ミニ・トリオ (2007)

後半

④J.S.バッハ:ゴルドベルク変奏曲より抜粋(浅間佳世子編)

アンコール

⑤J.S.バッハ:主よ、人の望みの歓びよ

⑥ジョプリン:ザ・エンターテイナー

 

プロデュース:浅間信慶

演奏:神農広樹(ob③④,E.Hrn①)、岡北斗(ob①②④)、浅間信慶(ob①②③,E.hrn④)、森明子(obd'm④,E.hrn①②③)

⑤と⑥は編成を忘れてしまいました…。

2025年1月20日 すみだトリフォニーホール

 

プレトークでは浅間信慶さんによる説明。この公演の成立よもやま話。なのですが、今回はプレトーク以外にも、曲の合間など、いろいろとユーモアに満ちたメンバー紹介や曲紹介が、4人それぞれ登場して語られました。和気あいあいとして、とても楽しいコンサートでした。

 

編成は、オーボエ、オーボエ・ダモーレ、イングリッシュ・ホルンと、オーボエ族の楽器による、トリオとカルテット。この3つの楽器は、3度毎音程が違うのですね。ゴルドベルクは、浅間さんの奥さんの佳世子さんによる編曲ということで、客席でご挨拶されていました。

 

オープニングの白鳥の湖は、四羽の白鳥ということで、セクションの4人を掛けたもの。楽し気に始まります。

 

モーツァルトの5つのディヴェルティメント(K439b)は、初めて聴きました。あまりCDが無いですね…。原曲は3台のバセットホルンによるもので、ウラッハ他による全曲の録音があるようです。気軽に聴く感じの曲でした。

 

こんな曲です。椅子のトラブルで、1分過ぎから開始されます(笑)

 

アラン・スティーヴンソン(1949-2021)は、初めて聴く作曲家ですが、イギリス生まれで南アフリカで活躍された作曲家ということです。2007年の曲ですが、現代曲の作曲家というよりは、伝統のイギリスのクラシック音楽を現代の風味で作曲しているというところのようです。

とても聴きやすく、演奏会でも映える曲だと思いました。楽しかったです。オーボエ2,イングリッシュ・ホルン1というのは、原曲通りの編成です。

 

 

後半は、バッハのゴルドベルクから選曲して20分ほどにまとめられています。さすがに聴きごたえがあります。凝った編曲で重厚に響きます。ただ、オーボエの音の特徴かもしれませんが、個々の曲間の振幅があまり大きく感じられなくて、こうして聴いてみると、全体的にまったり聴こえるかな?と思いました。

 

アンコールは2曲でした。

まず、バッハの「主よ、人の望みの歓びよ」こうしてオーボエの四重奏で聴くと、あたかもオルガンで演奏しているような重厚感があって、とても迫力がありました。とても良かったです。そして、最後は「エンターテイナー」で楽しく締められました。

 

とても素晴らしい選曲と、サービス精神あふれる演出で、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。

 

次回は、2/17で、ヴィオラの桂田さん。いつもこのシリーズは、楽しみです。

 

【LPについて】

作曲:モーツアルト

曲名:セレナード第13番 ト長調 アイネ・クライネ・ナハトムジーク K525 (17:54) 
   ディヴェルティメント 変ロ長調 K137 (12:21)
   ディヴェルティメント ニ長調 K136 (13:51)
   ディヴェルティメント ヘ長調 K138 (13:25)

演奏:レーデル指揮、ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団

録音:1950年代中頃

CD:E-1027(レーベル:ERATO、発売:RVC)

 

またまた、エラートの1000円LPです😅。あと少しあるので、この際全部聴いてみようと…。今回はアイネ・クライネ・ナハトムジーク。これは、高校時代でも素直に聴けました(笑)。

学生時代に買ったレコードを聴いてみる…⑧

 

【演奏者と演奏について】

クルト・レーデルは以前このブログのお題として一度聴きましたが、最近あまりなじみがないので、ごくごく簡単に略歴など…

 

クルト・レーデルは、1918年にブレスラウ(現ポーランド領)に生まれ、1941年にバイエルン国立管弦楽団の首席フルート奏者に就任。その後も教授職等も歴任します。1952年にミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団を創設し、音楽監督を務めました。また、20年間にわたり、自ら創設したルルド音楽祭を率いると同時に、ヨーロッパの重要なオーケストラとも共演しました。

 

こういった経歴は、例えばバウムガルトナーとか、リステンパルトとか、戦前生まれで戦後室内管弦楽団を創設して活躍した指揮者と重なるものがありますね。天寿を全うし、1913年に94歳で亡くなりました。


さて、久しぶりに聴いてみます。このLPは昔よく聴いたものですので、だいたい私のアイネ・クライネ・ナハトムジークのイメージは、たぶんこれで出来上がっています。LPには記述が無いのですが、調べてみるとどうも1950年代の録音のようで、プロ・アルテが創設されてからあまり時間が経っていない時期のようです。

 

印象としては、ニュアンス付けを控えた、端正で颯爽とした雰囲気。録音のせいもあるかもしれませんが、音は厚くはなく少々高音寄りのところがあります。それでも、とても美しく整った音で、インテンポの中で音楽の美しさが湧き出るように表現されている…といった感じでしょうか。大オーケストラの雄弁な演奏とは違った、小編成の明るくすっきりした屈託のない演奏だと思います。K525もさることながら、ザルツブルク・シンフォニーの3曲が素晴らしいと思いました。K138とか、ふだんあまり聴かないだけに、新たにこの曲の面白さを発見できました。

 

このLPの音源です。代表曲のアイネ・クライネ・ナハトムジークを貼り付けておきます。

 

 

 

 

購入:1980年頃、鑑賞:2025/1/3

 

関連過去記事のリンクです。

 

 

 

 
 

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

 

【LPについて】

作曲:ブラームス
曲名:クラリネット・ソナタ第1番へ短調 op120-1 (22:58)
   クラリネット・ソナタ第2番変ホ長調 op120-2 (22.14)
演奏:ペイエ(cl)、バレンボイム(p)
録音:1967年9月23-24日
LP:C069-00365(レーベル:EMI、販売:仏 PATHE)

 

このLPは昨年秋に、ディスクユニオンで買って来たものです。そのままにしておくうちに、2024年の新春はブラームスのクラリネット五重奏曲を聴いたので、2025年はクラリネット・ソナタにしようと思いたって、今日まで聴かずにおいたのでした。

ということで、2025年の元日に大好きなブラームスのクラリネット・ソナタを聴いてみます。

 

【曲や演奏などについての感想】

ブラームスの晩年の名作のクラリネット・ソナタ。五重奏曲と共に、クラリネットの名曲の一つとして演奏され続けています。YouTubeを見ていると、ある動画の中で、人生の最後に演奏するとしたら、第1番、第2番のどちらを選びますか?という質問がありました。哀愁と美しさが同居した第1番、ほのかな明るさと穏やかさを持った第2番。晩年の境地という意味で、究極の選択かもしれません。

 

あえて、晩年を意識して聴かなくてもいいのかも知れませんが、この曲を聴いているとどうしてもそういった感じになってしまいます。ブラームスが61歳の時の作品で、こちらも似たような年(もうすぐ追い越してしまう…)なんですね。歳に応じていろいろな聴き方ができて、面白いものだと思います。

 

演奏はペイエとバレンボイム。ペイエの演奏は柔らかな音色ですが、芯があって強い音にも感じました。少しだけゆったりめの演奏かなと思います。バレンボイムのピアノはダイナミックな感じだと思いますが、わたくし的には、この曲だとちょっと違うかな…?という感じがしました。とはいっても、新年にとっておいたLPを何度も繰り返して聴いて大満足で、今年もまた新たな音楽との出会いがあることを楽しみにしていきます。

 

この音源から、第1番の1~4楽章です。

 

 

 

 

 

購入:2024秋、鑑賞:2025/1/1

 

過去記事のリンクです。

 

 

 

 

今年もいよいよあと4日を残すのみとなりました。今日は、お知り合いの方のコンサートを聴きに行きました。これで今年のコンサート鑑賞も最後になります。よい一年でした。

 

◆プログラム

ー前半ー
フィンジ:5つのパガテル op23

モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調 K581

ー後半-

ポーランド民謡:クラリネット・ポルカ

ルロイ・アンダーソン:クラリネット・キャンディー

モンティ:チャルダッシュ

ドビュッシー:月の光

バルトーク:ルーマニア民族舞曲

ーアンコールー

ブラームス:ワルツ

 

演奏:山道裕子(cl)、藤野真恵子(p)、梅原孝輔(vn)、佐藤直樹(vn)、小関麻里江(va)、中野陽一郎(vc)

2024年12月28日 柏市民文化会館

 

今日は、知人のコンサート鑑賞という事で、リラックスして聴いています。そういえば、フィンジの曲は、曲は違いますが先月の中館さんのコンサートでも最初に取り上げられましたので、2ヶ月続けてフィンジの曲を聴きました。原曲はCL+Pのデュオ編成ですが、ここでは五重奏で演奏されています。いい曲ですね。クラリネットの貴重なレパートリー?

 

そして、モーツァルトの五重奏です。この2ヶ月で、ウェーバー、ブラームス、モーツァルトと、五重奏を名曲を連続して聴くことになりました。この前半の2曲が、クラリネット五重奏の編成でした。

 

後半は、山道さんがマイクを持ってコメントしつつのクラリネットとピアノのデュオで、月の光は藤野さんのソロでした。楽しい曲や美しい曲ばかりで楽しめました。ルーマニア民族舞曲は、この編成の編曲は初めて聴きました。コンサートでも、なかなか映えます(笑)。

 

いろいろな編成で演奏されるルーマニア民族舞曲ですが、クラリネットとピアノデュオの演奏があったので、貼り付けておきます。

 

アンコールのブラームスのワルツは、有名な15番を中心にした編曲で、今日のメンバー全員(クラリネット+ピアノ+弦楽四重奏)での演奏でした。いろいろな編成で演奏される名曲の、ブラームスのワルツ。これも久しく聴いていませんでした。ひところ大好きだったなぁ…。

 

いただいたパンフレットには、山道さんの手書きのコメントが印刷されていて、最初で最後かもしれないソロコンサート、などと書かれていましたが、毎年やってください(笑)。年初の企画から、今日のコンサートまでご苦労様でした。最後に楽しいコンサートが聴けたので、良い年越しができそうです。

ガブリエル・フォーレ没後100年④

フォーレ没後100年のアニバーサリーに聴く音楽の4つめです…。年始にそういうことをやっていましたが、失速していました。でも、年末にあたりこの曲は聴いておかないと、という訳で聴いてみました。

 

【LPについて】

作曲:フォーレ

曲名:レクイエムニ長調 op48 (34:24)

   ラシーヌ雅歌 op11 (4:41)

演奏:フレモー指揮、モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団、フィリップ・カイヤール合唱団

   カロル(org)、クルイセン(br)、ティリエ(Boy-s)

録音:1962年8月 モナコ Cathedral of Monaco

CD:E-1030(レーベル:Erato、発売:RVC)

 

これも、エラートの1000円シリーズのLP。このシリーズけっこう買ってました。ただ、この曲に関しては、何の音楽的あるいは宗教的背景も持たない、高校生のクラシック初心者が聴くにはちょっと敷居が高かったです。ということで、

学生時代に買ったレコードを聴いてみる…⑦

 

【演奏などについての感想】

フォーレのレクイエムを没後100年のアニバーサリーの最後に聴いてみました。美しい音楽に包まれる安息のひと時を得ることができます。若い頃は全く手が付かなかったのですが、最近よく聴くようになりました。そういう音楽っていろいろありますね。今まさに好んで聴いている音楽がそうなんですが…。

 

この曲の録音と言えば、クリュイタンス盤が名盤として名高いですし、エラートという意味ではコルボ盤が有名です。エラートの中でも、そのコルボ盤に隠れた感じのこのフレモーの録音ですが、そこそこ劇的美的要素もあるのですが、それほど強調されることもなく、素朴な美しさが出ている感じがします。ピエ・イエスはボーイ・ソプラノが歌っているのも、そういった雰囲気をさらに感じさせます。

 

直近で、デュトワの録音を聴いていたのですが、そちらの方は澄み切った雰囲気がでていて、それと比べれば、味付けは濃いかな…という感じでした。でも、家にあるフォーレのレクイエムでは、一番癖の無い録音かもしれません。長く聴き継ぐことができる録音ですね。

 

この音源の全曲版がありましたので、貼り付けておきます。こころ静かな年末年始を…。

 

購入:1980年頃、鑑賞:2024/12/26

 

過去記事のリンクです。

 

 

 

 

 

 

【LPについて】

作曲:J.S.バッハ

曲名:管弦楽組曲第2番ロ短調 BMV1067 (19:13)

   管弦楽組曲第3番ニ長調 BMV1068 (20:32)

演奏:バウムガルトナー指揮、ルツェルン音楽祭弦楽合奏団

   ニコレ(fl)第2番、ギィ・トゥヴロン・トランペット隊(tp)第3番

録音:1977年11月 スイス Reformierte Kirche Seon

CD:K15C-9003(レーベル:Eurodisc、発売:キング・レコード)

 

小編成のオーケストラ演奏ということで、引き続きバウムガルトナーとルツェルン音楽祭弦楽合奏団の演奏で、バッハの管弦楽組曲を聴いてみました。

学生時代に買ったレコードを聴いてみる…⑥

 

【演奏などについての感想】

バウムガルトナーといえば、ブランデンブルグ協奏曲のLPが評価されていました。そちらも、廉価版になっていたので、1枚買った記憶もあります。バウムガルトナーはバロックからモーツァルトくらいまでの時代の音楽の録音が主だったでしょうか。バロック音楽名曲集的なCDも確か持っていたような…。これといった印象はないのですが、当時のスタイルのバロックの標準的な演奏ではないかと思います。バロックは他の演奏をあまり聴いていなかったので、意外と自分的にはバロックの合奏の演奏の標準になっているかも…。

 

バウムガルトナーは、シュナイダーハンに師事し、ヴァイオリニストとして、ソロや室内楽で活躍、その後シュナイダーハンとともにルツェルン音楽祭弦楽合奏団を立上げて指揮者に就任、さらにルツェルン音楽祭の音楽監督を長く務めました。このあたりは名プロデューサーということでしょうか?

 

さて、この録音の印象としては、残響が目立ち低音が広がって少々重い感じがしました。明るいけど重い感じというと変ですが…。雰囲気はあるのですが、クリアな音を聴き慣れた今となっては、少し古く感じます。演奏も、少し前の時代のスタイルのバロック音楽を聴いている感じで、それは懐かしく聴けるのですが、今やこの時代の音楽の演奏は百花繚乱で、バロックの演奏に対する印象も、随分変わったように思います。聴きどころとしては、第2番のバディネリのニコレのフルートでしょうか。第3番のアリアは流石に美しい演奏でした。

 

第3番の序曲。荘重な演奏ではありますが、冒頭の音型がリヒターなど、よく聴く演奏とは扱い方がかなり違う印象です。

 

第2番の最後のバディネリです。ニコレの妙技が聴かれます。

 

せっかくなので、第3番のアリアを貼り付けてみました。

 

購入:1980年代前半、鑑賞:2024/12/17

 

過去記事のリンクです。

 

 

 

 

 

【LPについて】

作曲:モーツアルト

曲名:セレナード第7番ニ長調 K250「ハフナー」 (51:05)

演奏:リステンパルト指揮、ザール放送室内管弦楽団

   ゲオルク=フリードリヒ・ヘンデル (vn)

録音:1965年3月6,7日 パリ Eglise Notre-Dame du Liban

CD:E-1043(レーベル:ERATO、発売:RVC)

 

リステンパルト指揮のハフナー・セレナード。CDを含めても、この曲はこれ1枚しか持っていないようです。このLPをずっと田舎に置いていたということは、30年以上はこの曲を聴いていないことになります。ということで、超久々に聴いてみます。

学生時代に買ったレコードを聴いてみる…⑤

 

【リステンパルトについて】

このLPのライナーノーツには、演奏者のことは全く紹介されていないので、Wikiで詳しくみてみました。あまり頻繁に登場してこない指揮者なので、ちょっとまとめてみます。

 

カール・リステンパルト(1900/1/26-1967/12/24)は、ドイツのキール生まれ。ベルリン・ウィーンで学び、3つのオーケストラの設立にかかわった。最も有名なのはザール放送室内管弦楽団になる。リステンパルトはバロックから初期古典派の解釈で大きな名声を得たが、実際はザール室内管弦楽団と共に、ザール放送向けに多くの20世紀の作曲家の作品も録音している。影響を与えた人物としては、ヘルマン・シェルヘンがあげられ、彼はリステンパルトの母親と懇意であった。
初期は、ベルリンで小さなアンサンブルを編成し、将来有望な若手指揮者として活躍していたが、ナチスに非協力的ということで、活動は制限された。戦後、リステンパルトはベルリンに戻り、最初の公開演奏会にマーラーの作品を選んだ。リステンパルトはその後RIASの指揮者に任命され、RIAS室内管弦楽団を編成。JSバッハのチクルスによって、国際的な名声を得た。しかし、混乱期ゆえの財政上の問題等が発生、リステンパルトはザール放送局のために新しい室内オーケストラを創設するという申し出を受け入れ、そのオーケストラとともにフランスのレーベルに多くの録音を残すことになった。これは、当時ザール地方の自治地域が、未だフランスの統治下にあったことによっている。
リステンパルトは1953年より、ザール放送室内管弦楽団の指揮者となり、コンサートマスターとして、ベルリンから行動を共にしたゲオルク=フリードリヒ・ヘンデルが活躍した。その後、ランパルなど、フランスのトップクラスのソリストとコラボを行った。リステンパルトとザール室内管弦楽団のLPレコードは約170枚にのぼる。
1967年12月、リステンパルトは心臓発作によりリスボンで亡くなった。ザール放送室内管弦楽団は、ヤニグロに引き継がれたが、中心メンバーであるヘンデル夫妻が自動車事故で亡くなり、1973年にザールブリュッケン放送交響楽団と合併することとなった。

 

ということになります。20世紀のクラシック演奏史のある一頁でした。リステンパルトのCDは今ではあまり見かけませんが、この「ハフナー」は日本でもCD化されています。

 

【ハフナーとこのLPの感想について】

このLPを買ったのは高校の頃ですが、当時エラートでは1000円LPシリーズが出ていました。値段につられていくつか購入し、その影響もあって今でもエラートの60年代の録音のファン

です。そんな中で買った1枚がこのハフナー・セレナードですが、当時は惑星とか、展覧会の絵とか聴いて楽しんでいた時代なので、50分以上を同じ雰囲気で流れていくこのLPは、あまり好きになれなかったのでした。

 

ハフナーは結婚式のために書かれた機会音楽であり、モーツァルトのいろいろな音楽の趣向が織り込まれていますが、ほぼ長調主体で、短調は第三楽章といくつかの変奏や展開部、トリオの部分の一部という形。感傷的なメリハリのようなものは大きくはなく、楽しい雰囲気を盛り上げる曲という印象です。そんな感じで50分以上続くので、高校生の私は耐えられなかったということと思います。

 

再びこのLPを聴いてみて、とても美しい音で、颯爽としてキビキビした音楽が流れていきます。輪郭がはっきりした、とても素晴らしいと演奏です。きっとこの雰囲気がリステンパルトの雰囲気ですね。欲を言えば、この曲の機会音楽的な楽し気な性格が少し抑えられている感じもしました。平たく言えば、ちょっと生真面目タイプ?

まぁこれは、こういうスタイルの演奏だと思いますし、モーツァルトのセレナードの美しさ、素晴らしさはまさにこの通りだと思います。何十年ぶりかに聴いて、やっとハフナー・セレナードがどんな音楽がを認識しました。とても良い体験でした。他の演奏者でもじっくり聴いてみたくなりました。

 

このLPの音源リンクです。板起し音源ですね。颯爽としたいい演奏だと思います。

 

購入:1980年頃、鑑賞:2024/12/15

 

過去記事のリンクです。モーツァルトのセレナードから

 

 

 

 

 

 

今年も押し詰まりましたが、久しぶりの来日アーティストの鑑賞に行きました。来日オーケストラとなると、なかなかのお値段だったり、それにもかかわらずチケットがとりづらかったりで、しばらく行けていませんでしたが、このくらいの規模だとお手頃で…。ということで、是非一度聞いてみたかったので、楽しみに出かけました。

 

◆プログラム

ー前半ー
モーツァルト:ディベルティメントニ長調 K136

ハイドン:交響曲第52番ハ短調

ー後半-

ペルト:主よ、平和を与えたまえ

シャイト:4声の悲しみのパヴァーヌ イ短調 「音楽の戯れ」より SSWV42

ハイドン:交響曲第44番ホ短調「悲しみ」

ーアンコールー

グルック:バレエ音楽「ドン・ジュアン」第14場、第15場

モーツァルト:セレナード第13番ト長調 K525 より第二楽章

 

演奏:アントニーニ指揮、イル・ジャルディーノ・アルモニコ

2024年12月13日 トッパン・ホール

 

最初はまずは弦楽合奏のK136からの導入です。アントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコということで、何か面白いことも期待していましたが、それは見事に裏切られ、極めて真っ当な演奏。とにかく響きの美しい素晴らしい演奏でした。面白いといえば、アントニーニの大胆なアクション🤣🤣ということでしょうか。

 

次のハイドンは現在進行中のプロジェクトの一環ということでしょう。第52番は馴染みがなくてなんとも…ですが、アントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコの音ですけど、どこかをことさら目立たせるとかはなく、素直な演奏と思いました。

 

後半は、ペルト・シャイト・ハイドンの3曲ですが、なんとこの3曲は続けて演奏されました。ペルトからいつの間にかシャイトに移っていて、この2曲は知らない曲だったので、ハイドンの第44番が始まって、あぁもう2曲終わったんだと気づきます🤣。21世紀の音楽から17世紀の音楽に移ってなんの違和感も無かったというところが不思議でした。

 

第44番は特徴的な曲で、私でも知っているハイドンです😆。これはもうアントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコの雰囲気がどんどん入ってくる感じで素晴らしかったと思いました。

 

アンコールは、グルックとモーツァルトで、グルックは知らない曲でしたが、CPEバッハと同時代とは思えないような近代的な音楽に聴こえました。モーツァルトは最初のK136同様の美しさが再現されました。このアンコールはとても良かったです。

 

全体としての感想は、アントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコの音楽がとても素直に作り上げられているということ。部分的な誇張とかではなく、とても自然な流れの美しい音楽だと思いました。そして、シャイト、グルック、ハイドン、モーツアルト、ペルトというかなり長いレンジの時代の音楽を再現してスムーズに繋がってしまうスタイルを聴きつつ、音楽はどんな時代の様式であっても、どんな楽器や奏法であっても、一貫した表現スタイルの中で自然と息づいいくということを感じた次第です。なかなか面白かったです😊。

 

アントニーニとチェコ・フィルによるグルックのドン・ジュアン

 

アントニーニとイル・ジャルディーノ・アルモニコによるハイドンの第45番。まだ、52番とか44番の動画が無いみたいなんで、これで代替します(笑)

 

アントニーニがリコーダーを演奏する音楽を聴いてみたい!

 

 

【LPについて】

作曲:ショパン

曲名:スケルツォ第1番ロ短調 op20 (9:43)

   スケルツォ第2番変ロ短調 op31 (9:29)

   スケルツォ第3番嬰ハ短調 op39 (6:46)

   スケルツォ第4番ホ長調 op54 (9:59)

演奏:ラーンキ(p)

録音:1976年5月14-18日 ブダペスト Hugaroton Studio

CD:K18C-9352(レーベル:Hungaroton、発売:キング・レコード)

 

そういえば、ラーンキってCDではあまり見かけないかな…と思いつつ取り出してみました。高校時代(70年代)に、エアチェックのために毎週買っていた、FM誌でよく見かけていました。まだまだご健在だと思います。ということで、

学生時代に買ったレコードを聴いてみる…④

 

【LPと感想について】

Wikiラーンキのページを見てみると、「1970年代は、特に日本の音楽大学の女学生からの人気は凄まじいものがあり、アイドル並の人気があった。」とあります。そうですよね、うちの相方も、ラーンキという名前に反応していたことは覚えています。ホロヴィッツとか目もくれないのに…。といっても、70年代には中高生だったんでしょうけど。確かに、昔の写真を見ると、ハリウッドスターみたいな雰囲気を漂わせています。

 

ラーンキは録音はほとんどHungarotonなので、今一つ表に出てこない部分もありますが、演奏自体もかなり真摯かつ紳士的なタイプで、押しの強い演奏に隠れがちかもしれません。60年代から70年代は、ポリーニやアルゲリッチが席巻していた頃ですが、楽譜に忠実かつテクニック最高という演奏が主流だったような気がします。フランソワとか敬しても、若干キワモノ的な扱いで…みたいなところがあったような。その後ポゴレリッチとかが流れを変えていく感じですかね。

 

ラーンキはそんな正統的なスタイルと確かなテクニックを持って、シフ・コチシュとともに、ハンガリーの三羽烏とも言われたようです。継続的に来日されているようですが、ネットで見ると、2022年はコロナで中止になったみたいで、次はいつかなと思ったりします。ディスコグラフィーを見ていると、日本で録音したシューベルトのD960とかあるみたいなので、これは聴いてみたいかな…。

 

で、何十年ぶりかに聴いてみるラーンキの演奏。まずは切込も鋭くて、音が輝くように美しい演奏でした。強弱の差もかなり大きいと思います。一方であからさまな誇張や表情付けは控えめで、とても聴きやすい演奏だと思いました。そんなスタイルだけに、何にもまして目立つよ、という演奏にはならないのですが、いつも美しく聴けるショパンの音楽だと思いました。

 

このLPの音源です。激情控えめで美しさの目立つ第4番を貼り付けてみました。

 

購入:1980年代前半、鑑賞:2024/12/12

 

過去記事のリンクです。