【CDについて】
作曲:カバレフスキー
曲名:組曲「コラ・ブルニョン」op24a(20:32)
組曲「道化師」op26(15:07)
組曲「ロメオとジュリエット」(33:13)
演奏:イェルヴァコフ指揮 モスクワ交響楽団
録音:1995年3月 モスクワ モス・フィルムスタジオ
CD:8.553411(レーベル:NAXOS)
カバレフスキーの管弦楽曲集を聴いてみました。
カバレフスキーの作品を意識してまとめて聴いたことはありませんでしたが、「コラ・ブルニョン序曲」、「道化師のギャロップ」や、いくつかの協奏曲など、著名な作品は耳にしていました。こうして1枚のCDとして、まとまって聴くのは、おそらく初めてです。
カバレフスキーは、多くの20世紀のソ連の作曲家に見られるような、迫害のエピソードがほぼ語られません。一般には、体制側としてソビエト連邦公認の芸術家として活躍した作曲家とされています。それは、社会主義リアリズムを実践したかのような、作風の親しみやすさからもうかがい知ることができます。一方で、カバレフスキーは青少年の音楽教育に特に注力した人物でもあります。
このCDには3曲が収録されています。
組曲「コラ・ブルニョン」、組曲「道化師」、そして組曲「ロメオとジュリエット」です。
「コラ・ブルニョン」は、歌劇から管弦楽組曲への編曲で、輝かしく華やかな性格の作品。管楽器がよく響き、吹奏楽でも親しまれています。「道化師」と「ロメオとジュリエット」は劇付随音楽からの編曲です。「道化師」は、「ギャロップ」が有名ですが、それ以外の曲は今回初めて聴いたかもしれません。全体としてコミカルで楽しく、運動会などで使われるのも納得の、親しみやすさがあります。
そして、3曲の中で最も印象に残ったのが、「ロメオとジュリエット」でした。
物語性がはっきりしており、登場人物の主題を追いながら聴けるのが魅力です。ジュリエットのテーマは、いわゆる愛の主題とも言えるもので、冒頭の導入部にも現れますが、「リリカル・ダンス」でより明確に提示され、物語の進行とともに展開していきます。哀愁を帯びた美しい旋律であり、終曲では非常に悲しみを帯びた表情を見せます。演奏者による表現の違いも楽しめそうです。
指揮者のイェルヴァコフという人物は、この1枚以外の録音を探すことができませんでした。ブックレットには初期はクラリネット奏者として活躍、その後指揮者として、多数の録音や演奏実績があると紹介されています。現代曲に定評があるとか…。この演奏自体は、特に強い個性を打ち出すタイプではなく、穏当でバランスの良いものだと感じました。作品の全体像はよく把握できます。
同じオーケストラを指揮したキタエンコによるオリンピア盤もあわせて聴いてみましたが、表現の濃さや切れの良さではキタエンコ盤の方が面白く聴けるかもしれません。
まずはNaxos盤のような標準的な演奏で作品の骨格をつかみ、そのうえでさまざまな演奏を聴き比べていく。これもまた、Naxosの楽しみ方なのかもしれませんね。
このCDの一番最後の部分。ロメオとジュリエットの終曲です。
ロメオとジュリエットのキタエンコ=モスクワ響による演奏
カバレフスキーといえばこれ、ギャロップです。
オーマンディ=フィラデルフィアの最高の演奏です🤣
購入:2026/03、鑑賞:2026/03/31
過去記事のリンクです。































