【CDについて】
作曲:ラインベルガー
曲名:ヴァイオリンとオルガンのための6つの小品 op150(35:50)
ヴァイオリンとオルガンのための組曲 op166(22:16)
演奏:デニソヴァ(vn)、ストルツェプ(org)
録音:1997年8月13-15日、ハンブルク
CD:74321 58965 2(レーベル:ARTE NOVA、発売:BMG)
【曲について】
ヨーゼフ・ラインベルガーは、1839年リヒテンシュタイン生まれで、ミュンヘンで活躍した作曲家。年代的にはブラームスの少し年下ですがほぼ同世代、チャイコフスキーやグリーグに近く、ドイツではロマン派が成熟し、各国にロマン派が広がっていった時代に活躍しました。バイエルン王室に仕え、宮廷音楽家・作曲家として活動し、教会オルガニストもつとめ、音楽院の作曲教授をつとめ、ということでバイエルンにしっかり根を下ろした人。名声は世界に聴こえ、弟子は世界から集まってきたようです。
そもそもオルガン奏者がキャリアのスタートであったこともあり、オルガン曲に大きな成果を残していますが、一方で音楽院では作曲家の教授も務め、あらゆる分野に作品を残しています。当時は人気を博したようですが、死後作品は急速に忘れられ、その後もオルガン曲に関しては重要なレパートリーとして弾き続けられていましたが、1980年代以降録音も増え、広く再評価が進みました。
ラインベルガーは、教会のオルガン奏者からスタートしているだけに、宗教音楽分野の造詣が深く、またバッハを研究したことでも知られています。そのようなラインベルガーの作品、ヴァイオリンとオルガンという組み合わせ。初めて聴きますが、どんな音楽なのでしょう。
【演奏についての感想】
この音楽、率直に言ってとても聴きやすい音楽でした。クラシックを聴いている堅苦しさがない。伝統的な書法で書かれたクラシック音楽でありながら、感触としては、映画音楽を聴いているような親しみやすさを感じます。ラインベルガーが研究したバッハ的な伝統書法と、ロマン派の抒情とが結びついた音楽という感じでしょうか。
そして、ヴァイオリンとオルガンという取り合わせが絶妙です。オルガンはヴァイオリンが奏でる空間となり、その中でヴァイオリンが歌い続ける。連綿と続く歌なのですね。形式とか構造を感じさせず、まさにその空間を音で満たすような音楽でした。
演奏している、デニソヴァがとてもいいです。彼女のヴァイオリンの奏でる歌は、オペラ風の巨匠的歌ではなく、その場で舞っているような、明るく奔放な歌。重くもなく艶やか過ぎず、明るく軽妙な歌なのでした。これはとても合っていると思いました。 ラインベルガーは、どうも構えずにすらっと聴けてしまう作曲家のようなので、もう少しいろいろと聞いてみたいと思いました。
6つの小品 op150の冒頭に置かれている、とても叙情的で美しい「主題と変奏」。
ポール・バリット(vn)他による演奏です。
購入:不明、鑑賞:2026/02/07



























