【テレビ放映】オッフェンバック:喜歌劇「ラ・ペリコール」シャンゼリゼ劇場 (2022) | ~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

~Integration and Amplification~ クラシック音楽やその他のことなど

学生時代から断続的に聞いてきたクラシックCD。一言二言で印象を書き留めておきたい。その時の印象を大切に。
ということで始めました。
そして、好きな映画や読書なども時々付け加えて、新たな感動を求めていきたいと思います。

【演目内容】

  喜歌劇「ラ・ペリコール」(オッフェンバック作曲)

  演出・衣装:ロラン・ペリー
<出演>
  ペリコール:マリナ・ヴィオティ
  ピキーヨ:スタニスラス・ド・バルベラク
  ペルー副王:ロラン・ナウリ
  ミゲル・ド・パナテッラス伯爵:ロドルフ・ブリアン
  ドン・ペドロ・デ・イノヨサ(リマ総督):リオネル・ロト
  合唱:ボルドー国立歌劇場合唱団
  管弦楽:レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル
  指揮:マルク・ミンコフスキ
収録…2022年11月23・24日

   パリ シャンゼリゼ劇場

 

【感想】

BSでオッフェンバックのオペレッタをやってました。オペレッタと言えば軽い感じで、セリフも入って、楽しく気軽に見られます。原作は、メリメの「サン・サクラメントの馬車」。メリメといえば、「カルメン」が有名ですね。内容はまぁ、たわいもないお話と言えば身も蓋もないのですが、そこが面白くなるのが演出の見せどころというところです。

本場のオペレッタ、さすがに面白いです。酔っぱらいの演技とか、大変楽しくまた細かく表現されて最高でした。このあたり、演技力の最高の見せ場です。街の人の衣装は、現代風にTシャツや短パンというスタイルがほとんどですが、それがまた、南米リマという舞台設定の中で、それらしくて、明るく活き活きした雰囲気を出しています。あくまでも陽気な人々がコミカルに騒ぐのも、この作品の楽しさの一つでしょう。主役の二人はほぼ全編に出ずっぱりで、とても楽しく素晴らしい演技。これだけ、歌って踊って、演技してというのも、かなり大変だと思います。副王役のロラン・ナウリがこれまた、コミカルな演技で素晴らしいと思いました。あとは、社交界?の女たちの描き方や、衣装とセリフがなかなか面白かった。そして、この物語には当時の異国趣味なんかがふんだんに現れています。

演奏は、ミンコフスキとレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルによるもの。舞台は今風ではありますが、音楽の方は作曲された19世紀半ばという世界に合わせて、古楽器による演奏でした。なかなかいい音で、ノリのいい音楽になっています。シャンゼリゼ劇場の楽しい舞台を堪能できる放映でした。

 

2023/07/13:2023/07/09のNHKプレミアムシアター放映分よりの録画鑑賞