何でもない日。
朝起きて、窓開けて、空気入れ替えたら、ストーブ付ける。パジャマを脱いで、着替えたら、顔を洗って、エプロン付ける。味噌汁作って、卵焼いて、ご飯温めて、納豆混ぜる。オット起こして、新聞取って、テレビを付けて、ご飯を食べる。洗濯機回して、モップをかけて、ゴミをまとめて、出してくる。オットに行ってらっしゃいって言う。気をつけてね、と、言う。車に気をつけるんだからね、と、念を押す。珈琲入れて、時計見上げて3月11日だなって、思う。ちょっと、動きが止まる。で、珈琲飲む。絵本読んで、書き物して、また、珈琲飲んで、お菓子も食べる。買い物に行く。プチトマト買う。歯ブラシも買う。家に戻って、バタートースト食べる。仕事に行く。いっぱい働く。甘えて来る子の頭を撫でる。いたずらっ子を諌める。笑う子ども。でんぐり返しする子ども。私の手を握る。私により掛かる。あたたかな、子どものからだ。生きている。笑ってる。泣いてる。怒ってる。ケンカしてる。仲直りした。生きている。笑ってる。笑ってる。笑ってたその子はどこに行ったのか。帰ってこない。帰る家も見つからない。なんて考えてまた、止まる。止まらないで働く。いっぱい働く。家に帰る。お米とぐ。菜っ葉洗う。茹でて刻む。おかず炒める。高野豆腐炊く。座って音楽聞く。お風呂にお湯ためる。お米炊く。お風呂に入る。御飯食べる。そして、オットの帰りを待っている。何でもない日。繰り返しの日。ありふれた、一日。この世界の何処かでこんな、何でもない日を懐かしみ、取り戻せず、胸絞られて泣いているそういうひとが いる事を眠る前に考えています。私の あなたの 誰かの明日が何でもない日でありますように。