Skillet『Victorious』安定感のあるクリスチャンバンド、記念すべき10作目。 | (旧)喜怒音楽 -きど"おと"らく-

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2020年に引っ越しをしました。引っ越し先は最新記事からどうぞ。

 
前回は冒頭にDayseeker を挙げましたが
 
 
 
↑昨年10月に発掘記事を書いたVure
 
初となるMVを発表!
 
やっぱり歌える黒人系ボーカリストは良いですね。
 
着々と曲も出来てきているようで、
 
ここでMVを上げたなら、年内にEPかアルバム出るかな?
 
発掘したからこそ期待もしてますが、
 
これからの活動にも要注目バンド。
 
どうも、トトです。
 
 
 
前回のBad Omens のレビューを終えてから
 
すぐさま次の新譜の試聴に移りました。
 
8/2リリース作品は、少なくとも3作はあったので
 
その中から、2つ目の新譜を取り上げます。
 
他の記事で取り上げたことはあっても、
 
このバンドを単独で取り上げるのは初ですね。
 
 
 
 
 
Skillet『Victorious』
03. Victorious
04. This is the Kingdom
06. Rise Up
07. Terrify the Dark
08. Never Going Back
09. Reach
10. Anchor
11. Finish Line
12. Back to Life
 
 
 
 
クリスチャンメタル/ロックバンドのSkillet
 
セルフプロデュース作となる新譜、
 
10枚目のアルバムVictorious をリリース。
 
20年以上のキャリアを誇りつつも、非常に活動的、
 
3~4年のスパンで、非常にコンスタントに
 
アルバムをリリースしています。
 
それがしっかりファンにも届き、
 
音楽性同様、非常に安定した人気と知名度を勝ち取っています。
 
日本じゃかなりの少数派でしょうけど。
 
国内盤もリリースされてるバンドなのになぁ。
 
 
今作のリリースに伴い、
 
↑BARKSにインタビューも載っています。
 
読んでると、クリスチャンってことを実感するし
 
これがなかなかに良インタビューでした。
 
来日(日本)に関することにも言及しているので、
 
是非ぜひ、試聴前にご一読。
 
 
今の音楽シーンにおいて、
 
しっかり地に足ついて活動をしている
 
そんなSkillet の10枚目ともなるアルバム、
 
早速聴いてみました。
 
 
 
 
Legendary
オープニングを飾る1曲目は、身体を揺らしたくなる
リズミカルなテンポで展開していきます。
サビに入ると縦ノリしやすいアップテンポな
陽性サウンドを繰り出し、それに加えて
おーおーシンガロングで盛り上がりに拍車をかける。
約2週間前にUPされたMVは190万再生を超え、
先駆けて約3ヶ月前にUPされたライブビデオのような
↑Lyric Videoはなんとビックリ!
965万再生を突破しています。
 
 
You Ain't Ready
同じくLyric VideoがUPされている2曲目は
イントロからヘヴィなサウンド光るSkillet "らしさ"のある曲に。
ここではVo/Ba.John のボーカルのみで展開し、
女性ボーカルのgt/Korey はお休み。
しかし、ここでもわかりやすいシンガロングパートがあり
ヘヴィサウンドながらキャッチーさはひとしお。
耳馴染みの良いメロディもSkillet ならではって感じ。
 
 
Victorious
3曲目は旋律的なストリングスで始まるタイトルトラック。
そのストリングスをバックに、女性歌うサビ前とこは○
サビは女性ボーカルがバッキングを務め、
John との掛け合い的なボーカル、
合いの手的なコーラスでグッドメロディを引き立てます。
曲を盛り上げるおーおーコーラスも完備で、
さすがタイトルトラック、隙のない1曲。
John のみでも大いに務まるバンドだけど、
KoreyJen の女性ボーカルがいるからこそのスタイルも
Skillet の強みなんだと思いますね。
 
インタビューを読むと、Linkin Park
Chester の死にも影響を受けてることが読み取れる。
会ったことがないってのはかなり意外だったけど、
ファンを共有してるのは知ってたんだね。
このインタビューで"Victorious" の見方、聴き方は
大いに変わるくらいの内容です。
 
 
This is the Kingdom
開始からタイトルを歌う4曲目。
シアトリカルっぽいSEを取り入れ、
ミドルテンポで展開していくロックナンバーは
近年のFOBっぽい印象を受ける。
しかし、前回レビューしたBad Omens 同様、
2作続けてタイトルや歌詞に"Kingdom" をよく聴くなぁ。笑
 
 
Save Me
約1ヶ月前にUPされたLVは300万再生間近に迫る5曲目。
シンガロング御用達のサビはキャッチーかつ、
グッドメロディなクールサウンド。
こういう捻りのないストレートな楽曲は良いですね。
耳馴染みも良く、すんなり入ってくる。
多くの人に受けることが想像できる良曲。
今作の中でも、個人的には上位にお気に入り。
 
 
Rise Up
ストレートな楽曲の次に控える6曲目。
リズミカルでダンサブルなサウンドは
ライブハウスをダンスフロアに変えてしまいそう。
そこにキャッチーさはあってもチャラさはなく、
ヘヴィロックの様相を崩さぬまま踊らせます。
その点で言うと、今作でも変わり種かもしれません。
 
 
Terrify the Dark
アゲアゲ曲のあとはしっとり…な7曲目。
聴かせる曲ながらも、どこか力強さを感じるロックバラード。
バッキングの女性ボーカルも素晴らしい。
LPもそうだったけど、Skillet も同様、
こういった聴かせる曲が強いのは良いですね。
日本ではcoldrainやPTPなど、ラウドなバンドの
聴かせる曲が強みになるバンドは良いですね。。
 
 
Never Going Back
変わって8曲目は、ノイジーなサウンドと
ヘヴィサウンドを叩きつける、らしさ溢れる曲に。
サビのラストのシンガロングは大いに盛り上がりそうですね。
 
 
Reach
9曲目は"Save Me" 同様、捻りなしの曲。
掻き鳴らすギターイントロが非常にクール。
そのイントロに裏付けされるように、
全体的にアップテンポな曲で、心踊りますね。
アッパーで快活なサウンド、メロディ共に
ストレートなロックナンバーは素直にカッコイイ。
 
 
Anchor
LVが100万再生を突破している10曲目は、
ピアノサウンド儚いスローなロックバラード。
今作イチの聴かせる曲です。
1コーラス目のサビからストリングスも取り入れ、
雰囲気も最高ですね。今作イチの至極のバラード。
ここではJohn が1人で歌い上げてるのも大きいか。
インタビューではこういったことも↓
 
ロマンティックでもあれば同時にドリーミーなサウンドでもある。そんなムードを醸し出すことができたのは良かったね。
 
 
Finish Line
11曲目はストリングスと
アンセミックなコーラスが光ります。
曲の雰囲気がここでも
近年のFOBやPATDをイメージしてしまいますね。
シンセパートがTwenty One Pilots あたりも。
こういうのはバンドシーンでのトレンドか、
壮大なコーラスを取り入れた曲で、
大いに躍進したバンドも多いような印象です。
どのバンドも結果論でしょうけど。
 
 
Back to Life
ラストの12曲目は、ヘヴィサウンドで幕を開ける
Skillet らしさのある、ミドルテンポながら、
頭を振り、拳を振り上げたくなる力強い曲。
Baaack tooo Liiiife!!!
っていうサビでは、シンガロング衝動に駆られます。
アウトロはインスト長めに魅せる演奏を。
gt/Seth のソロも唸るっすねぇ。
Ds/Jen も、アルバム通して女性とは思えないパワフルなドラミング。
そしてこのアウトロの終盤、
本編よりもテンポが上がるとこはアツいっすね。
 
 
 
 
以上、
 
Skillet『Victorious
 
でした。
 
リリースを重ねても良盤が生まれるという、
 
さすがの安定感ですね。
 
インタビューの中でも、自身の音楽性と
 
ファンのことを考えているような発言が印象的でした。
 
 
僕たちの音楽はエネルギッシュでありながら同時にメロディック。それに、たくさんのポジティブさが詰まっていると思うんだ。シンガロングもできるけれどアグレッシブでもある。ギターもドラムもロックだけど、一緒に歌うことができる。
 
“セイヴ・ミー” だね。この楽曲は僕が思うにオールドスクールなスキレット・ソングなんだ。まるで10年前のスキレットのようなね。その頃が好きなファン向けでもあるし、当時のスタイルは今も健在だよと伝えることができる。それから10年が経ってスタイルも変わったけれど、例えるならばまるでU2のような。100人のU2ファンにベストアルバムは?と聞いたらそれぞれバラバラのアルバムを選ぶような。いつ好きになったのかによってそれぞれ違う。なぜかっていうとレコードと人との相互作用のようなものだし、僕たちのファンは多様性があると思うんだ。“セイヴ・ミー” がクールだと僕が感じるのは、僕はメタルが好きだから。この曲にはよりメタルなギターのパートが多く入っていて、ギター・ソロも十分に容赦なくてオールドなスキレットのスタイルだ。それにこの曲の歌詞も好きなんだ!ダークで、少しゴシックでもある。こういったスタイルはしばらくやっていなかったから僕をハッピーにさせてくれたよ。
 
 
ファンの柔軟性も大事な要素だと思うけど、
 
こういったところも、このバンドが
 
長く支持されている所以のようにも思えます。
 
 
とはいえ、Skillet も遅咲き
 
…ってほど、最初から売れてなかったワケじゃないけど
 
目に見えるほどの結果が出るまでは
 
多少の期間を要しています。
 
6枚目のアルバムComatose』(2006)ゴールドディスク
 
続く7枚目Awake』(2009)プラチナディスクを獲得。
 
 
 
その『Awake』 に収録された代表曲は
 
現在までに再生回数が2億を超えています。
 
 
前作の曲も1,000万超え、 2,500万超え、1億超えがあり
 
今作でもタイトルトラックは、約2ヶ月で1,000万再生間近。
 
バンド不況の時代とはいえ、そんな現代で
 
世界的にはこれほど人気のあるバンドなんですよね。
 
 
John もインタビューで語るように、
 
Linkin Park が好きな人にはもってこい過ぎるバンド。
 
それだけでなく、聴けば多くの人が
 
拒否反応なく聴けるバンドだと思います。
 
Skillet『Victorious』
 
是非、ご一聴。
 
 
 
 
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