はじめに
前回の投稿では、英語落語家の大島希巳江さんの文章から、英会話にはユーモアがあるといいといったことを書きました。
というのも、ユーモアがあると会話が弾むだけでなく、このブログのテーマであるtranslanguagingを自分で使いこなすことができるのではないかと思うのです。
そこで今回の投稿では、translanguagingをテーマにした指導を考えてみたいと思います。
いつか生徒と一緒にこのような活動をしていきたいので、そのための土台になるといいなと思います。
では早速考えていきましょう!
translanguagingをテーマにした指導
人気海外ドラマを使って
この投稿では、Netflixの人気ドラマ "Emily in Paris" で見られたtranslanguagingを紹介しました(ちなみに、この前行った旅行では、Emily in Parisに出てきたレストランに行きましたのですが、たくさんの若者がそこを訪れて写真を撮っていました。世界中で人気なようです笑)。
今まで生徒に海外ドラマを見せたりしたことがありますが、やはり食いつきが良かったです。
Emily in Paris 以外にも、人気ドラマであれば学習者は楽しめると思うので、ドラマを見る時は注意深く会話を聞き、translanguagingが出てきたらスクリプトに書いておくといいかもしれませんね。
ちなみにこのEmily in Parisの例では、会話の中に埋め込まれているタイプのtranslanguagingを紹介しました。
ですので難易度は少し高いかもしれませんね。
translanguagingが出てきている例として紹介し、「どこにtranslanguagingがあるか」「なぜそのtranslanguagingはされているのか」などを考えさせる活動がいいでしょうか。
小笠原諸島の例を使って
以前の投稿で書いたのですが、小笠原諸島はlanguage contact(言語接触)が昔からよくあったということで、独特の言葉を発達させていきました。
たとえば、me-raという言葉で「私たち」を表すようです。「me」が「私」、「〜ら」が「複数」を表しているとのことで、まさにtranslanguagingだと思います!
他の例をあげると、mata miruyoという言葉を別れ際に使うそうです。これは、英語のSee you again.を日本語に直訳したもので、これもまたtranslanguagingの例といえるでしょう。
しかし、このような言葉を恥ずかしがって使おうとしない小笠原諸島の方々もいるそうです。おそらく、「普通の」日本語と違うからということでしょう。
ですが、このような「ユニーク」な言語使用は、恥ずべきことではなく誇るべき「個性」、identityといえるでしょう。
この二つやもっと多くの例を示して、意味を考えさせたり、小笠原諸島の人々の気持ちを考えさせたり。そして、自分たちでこのようなtranslanguagingをしてみるのも面白いと思います!
ユーモアのあるの例を使って
最後はこの投稿から。Turnbull (2020)によると、日本で以下のようなtranslanguagingの例を発見したそうです。
- Happy New Year「今年もよろしくね」の日本語と英語両方が書かれた標識
- New Arrival 「新作続々入荷中♡」「50%OFF」と書いてある広告
- ALOHAISAI、OKINAWAという文字とアロハポーズの手のイラストが描かれた沖縄にある標識
- abenomics 「アベノミクス」
- Tokyo Alert 「東京アラート」
おわりに
いかがだったでしょうか。
今までの投稿のまとめのようになってしまいましたが、translanguagingをテーマにした活動を考えられてよかったです。普段の授業ではなかなか難しいので、放課後の特別授業のようなときに試してみたいなと思います。
皆さんも身近なtranslanguagingを探してみてください!そして何かがあれば、コメント欄などで共有していただけると幸いです。