ロックの踊り子・南まゆさんについて、2019年6月結の大阪東洋ショー劇場の模様を、三周年作「おとひめ」を題材に、「ストリップの浦島太郎になれれば本望だ」という題名で語ります。
三周年作「おとひめ」は3月頭の川崎ロックで初披露された。
今回は、この三周年作「おとひめ」を詳しく紹介したい。
衣装、構成、選曲、振付、どれをとっても流石周年作だと思わせられる。どの先生が作ったのか興味が湧きました。「選曲は自分で、振付は二曲目のダンスまで雅麗華先生に付けてもらってます」。選曲も奥が深いので後ほど別途参考としてまとめて話させてもらいます。
まずは、ステージ内容です。次の通り。
冒頭「ひとつお願いがあります。この玉手箱は絶対に開けてはいけません。きっとですよ。」という台詞が流れる。この瞬間に浦島太郎の話だと分かる。
豪華絢爛な水色の衣装で海の化身・乙姫が現れる。
なにより頭の飾りが素晴らしい。二つの黒い丸を左右に置き、周りをサンゴ礁のような玉串を渦巻き状に飾り立てる。その上に、水色と黄緑の波状の葉がたくさん立てられる。こんな豪華な髪飾りを見たことがない。
水色の衣装は、長い振袖の付いた着物。襟元、長い袖部、帯、足の裾が青い。足元は銀のハイヒールを履く。
音楽に合わせて、乙姫はまさに鯛や平目の舞い踊り。
一曲目は、遊佐未森の「海」。独特の緩やかなビブラートと強弱のウェーブの歌声がいい。
歌詞も演目に合い味わい深い。♪「渚は珊瑚の砂浜寄せて返す 遥かな調べ誰もいない朝の海潮の香り 風に吹かれて いつでも ここにおいで私の腕の中へ 海から届いた言葉は胸に沁みて 涙がひとつ・・・」
ここで暗転、音楽が変わり、着替える。
次は上下セパレートの軽装になる。銀色のブラに、スカート部は茶色の鳥がプリントされた縦布を腰に巻き付けているので素足がちらちら見える。頭の飾りはそのまま。
羽扇子を二つ持って、音楽に合わせて軽快に踊る。
なんと二曲目は、ジャズの名曲中の名曲「It Don't Mean A Thing」を女性三人組The Pink Champagne Sistersが歌う。スイングジャズの特徴的な掛け声「Doo wah」を何度も繰り返すリズムである。最高に「のり」がいい。ここで、この曲を持ってくるのは選曲の妙だ!すごいよ!!!
また、暗転、音楽が変わり、着替える。
水色の花とたくさんの銀の葉の刺繍されてある豪華な白い襦袢姿になる。頭の飾りはそのまま。
ここで、赤い紐で結んである黒い玉手箱を取り出して、浦島太郎に渡す場面がある。いよいよ乙姫と浦島太郎の別れとなる。
三曲目は、CHARAの「タイムマシーン」。CHARAの切ない歌声が別れの辛さを歌い上げる。この歌詞が意味深。♪「なんてひどい夢だったのかしら 『変わらない愛だ』なんてさ うまいなぁ、ひどい、ひどい人だ今以上 人をキライにさせないで下さい 恋人はもうこない 時代はもどらないよね タイムマシーンは来ない・・・」
そのまま盆に移動。
近くに来たので、改めて衣装とアクセサリーを拝見。純金のイヤリングが長く垂れる。白い首輪。右手首にガラスのブレスレットが二本。右手中指に純金のリング。左手人差し指に純金のリング。手のマニキュアがピンクに煌く。とてもおしゃれだ。
そしてベッド曲は、元ちとせの「ワダツミの木」。これまた本演目にぴったりの選曲である。奄美大島出身の元ちとせさんの、島唄特有のこぶしや裏声をうまく使った「グイン」という歌唱方法が、南国の海を彷彿させる。そして歌詞の切ない想いが、元ちとせさんの歌声から伝わってくる。
ここで一旦歌が終わり、舞台に戻り、暗転する。
スポットライトが舞台の上の玉手箱を照らす。玉手箱には白い煙が立ち込める。そこで幕が下りる。おそらく、浦島太郎が乙姫との約束を破って玉手箱を開けてしまったのだろう。
以上のようなステージ内容である。
以下に、演目「おとひめ」を観た契機に、童話「浦島太郎」を自分なりに考察してみました。
まず、あの玉手箱には何が入っていたのか?
あの玉手箱には、浦島太郎の時間が入っていました。浦島太郎は地上にいるときに比べて遥かに多くの時間を竜宮で過ごします。童話では三日間とされていますが実際は300年経っていました。その時間はなくなったわけではなく玉手箱に貯まっていきました。その玉手箱を開けてしまうとそれまで貯まった時間が一辺に浦島太郎に戻ってしまいます。だからたちどころに白髪になって死んでしまうのです。
太郎としてはそんな厄介なものをもらいたくないですよね。しかし、その時間(玉手箱)は元々浦島太郎のものなので乙姫は浦島太郎に返さなければならなかったのです。
次に、玉手箱を渡す乙姫の気持ちを考えてみましょう。
乙姫はその三日間で浦島太郎に恋をしました。このままずっと一緒にいたいと思いました。そのことを太郎にも告げました。それなのに、太郎は残してきた母親のことを案じ、地上に帰ることを選択します。太郎は絶世の美女である乙姫の求愛を断ったわけです。故郷に帰ったら、太郎は他の女性と結婚することにもなるでしょう。自分との縁はそこで絶たれます。乙姫はそれが許せなかったのでしょう。
乙姫は三日の間に太郎の性格をつかみます。心の優しい人であることは分かりました。乙姫も太郎のそこに惚れました。しかし、楽しいことについつい心を許してしまう軟弱なところがあることも見抜いていました。
だから「絶対に開けてはいけません」と釘を刺しましたが、そう言われれば開けてしまう太郎の心理を知っていました。童話『鶴の恩返し』で「絶対に奥の部屋を覗いてはいけません」と言われても覗いてしまった男と同じですね。また、せっかく戻った故郷に母親はおらず、全く別の土地となり知人もいなくなった太郎は途方に暮れ、寂しくてたまらなくなるでしょう。思わず、玉手箱を開けてしまうのもいたしかたありませんね。
乙姫は事の結末を知っていました。太郎が玉手箱を開けて白髪になり死んでいくことで、永遠に太郎を自分だけのものにできたのです。浦島太郎は乙姫の乙女心を弄(もてあそ)んだ罰として死の裁きを受けたことになるのです。
あの玉手箱は、開けずにいたら、竜宮城に戻ることのできるタイムマシーンでした。でも、太郎はそれを自ら放棄してしまったのです。
「浦島太郎」は、楽しい時間と引き換えに大切なものを失いました。しかし、それが彼の業なのでしょう。運命として受け入れるしかありませんね。いや、のほほんと人生を過ごすより、三日間だけでも最高に楽しい時間を過ごせれば本望じゃないでしょうか。
私もストリップを観るために大切な何かを失うのだ(既に失っている)と思います。でも、それでいいんです。まゆさんの笑顔、まゆさんのキレイな裸体を見れれば、いつ死んでもいいと思ってます。大好きな踊り子さんとほんのひとときが過ごせれば命さえ惜しくない。ストリップの浦島太郎になりたい。そう思ってストリップを楽しんでいます。
最後に、いつもの癖で、ストリップ風(?)に「浦島太郎」をアレンジした童話を考えてみました。まゆさんにプレゼントさせて頂きます。笑って読んで下さい。
2019年6月 大阪東洋ショーにて
エロ童話『浦島太郎の玉手箱』
~南まゆさん(ロック所属)の三周年作「おとひめ」を記念して~
ご存知、浦島太郎のお話です。
浦島太郎は助けたカメに連れられて竜宮城に行きました。
竜宮城にはそれはそれは美しい乙姫様がいました。太郎は一目惚れ。こういう女性(ひと)を絶世の美女というんだろうなと心底思いました。
太郎は、亀を助けた御礼として酒宴を催してもらいました。たくさんの海の幸とお酒を振る舞われ、そしてタイやヒラメの舞い踊り。その酒宴は三日三晩も続きました。その間、乙姫様はいつも浦島太郎の側に寄り添ってお酌の相手をしてくれました。太郎にはまさしく夢のようなひとときでした。
三日後、太郎は乙姫様に言いました。「ついついご厚意に甘えて、たいへん長居をしてしまいました。家では年老いた母親が心配していると思います。そろそろ御暇乞(おいとまご)いさせて頂きます。」
乙姫様は太郎のことを気に入り、太郎の手をとり、太郎の目を見詰めながら「貴方さえ宜しければ、このままずっと竜宮城で暮らして頂きたいと思っていました。でも、貴方様のご事情もありますでしょうから致し方ありません。でも、また是非戻ってきてほしいです。私に会いたいと思いましたら、いつでもいらして下さいね。」と声をかけてくれました。
太郎はとても喜びました。
乙姫様は太郎の反応を見て大層喜びました。そして、「私のことを思い出しましたら、この玉手箱を開けて下さいね。」と言って、小さな箱をお土産に持たせてくれました。
太郎は、また助けた亀に連れられて元の漁村に戻っていきました。
元の生活は味気なく退屈なものでした。太郎はすぐに竜宮城の乙姫様のことを懐かしく思い出しました。そして、お土産に頂いた玉手箱を開けました。
すると、中には乙姫様の使用済みの下着が入っていました。太郎は驚きました。手にとって広げると微かに沁みの痕跡があります。思わず、その下着を鼻孔に押し当て匂いを嗅ぎました。強烈な匂いに頭がくらりとしました。これがあの大好きな乙姫様の匂いです。そう思うと太郎は卒倒しそうになりました。太郎は股間に手を伸ばし激しくオナニーを始めました。美しく優しい乙姫様の笑顔が目に浮かんできます。太郎は夢の中を彷徨いながら果てました。
この世にこれほどの快感があるだろうか。大好きな乙姫様の匂いに包まれてのオナニーは最高でした。
太郎は仕事もせず、飽きずにせっせせっせとオナニーに耽りました。
いつの間にか、太郎は痩せ細り、頭は白髪頭になり、まるで老人のようになりました。太郎は「あぁ~こんな姿になってしまったからには、もう乙姫様に合わせる顔がないなぁ」と悲観にくれました。
一方、亀の話をします。
助けた亀はそのご恩返しとして浦島太郎を竜宮城に連れていきましたね。
ところが、太郎が乙姫様といちゃいちゃしていた三日間、ずっとほったらかしの状態でした。さすがの亀も堪忍袋の緒が切れそうになりました。
そのため、村に帰るまでの面倒はみましたが、それ以降は太郎の前に現れませんでした。
太郎は、海に向かって「亀さんよー、戻ってきておくれよー」と何度も叫ぶのでした。
太郎は、乙姫様に会えない憂さを晴らすために、ますますオナニーに励みました。
あまりにも、匂いを嗅ぎ過ぎたのか、下着の匂いはどんどん薄れていきました。
薄れていく匂いの中で、太郎は静かに息を引き取りました。眠るように死んでいった太郎の顔には笑みが浮かんでいました。まさしく大往生。めでたしめでたし
おしまい
【付録】南まゆさんからのお返事
(ポラ) 「レポートありがとうございます。童話も面白かったです(笑) ストリップ劇場って少し竜宮城っぽいですよね。」










