MINAMIさん(まさご座所属)の、H31(2019)年5月中の渋谷道劇における公演模様を、演目「ハイカラさん」を題材に語りたい。

 

 

 

おっ! 新作を出したな。MINAMIファンの私としても嬉しくなる。大正時代を舞台とした人気漫画「はいからさんが通る」みたいに袴姿で登場。まさしくタイトルは「ハイカラさん」だった。

和物ではあるが、これをアメリカンポップをバックにして演じているのが乙。

 

 

さっそく、演目「ハイカラさん」のステージ内容をおさらいする。 

最初に、漫画のハイカラさんの恰好で登場。

上半身は、白地にピンクの花柄の、振袖付きの着物。下半身は海老茶色の袴。帯は赤と黒の縞模様(しまもよう)。足元は白いブーツ。

髪は後ろにひとつ結び。ピンクの花飾りを付ける。

白い和傘を持って、音楽に合わせ踊る。

一曲目は、カナダのキュートすぎる歌姫Carly Rae Jepsen(カーリー・レイ・ジェプセン) の「Tiny Little Bows(タイニー・リトル・ボウズ)」。世界が恋する新世代ガーリーポップ!

ここで一旦暗転して、音楽が変わり、着替える。

ラフな格好で現れる。髪は花飾りを取る。上半身は肩出し、白い衣装を首の後ろで結ぶ。下半身は銀色の半ズボン。足元は先ほどと同じく白いブーツ。左手頸に銀のブレスレット。

二曲目も、続いてCarly Rae Jepsen(カーリー・レイ・ジェプセン) の曲「This Kiss」。

音楽が変わって、着替える。

まずは、黒い椅子に座って、白いブーツから白いハイヒールに履き替える。

衣装を脱いで、白いパンティだけになり、それも脱いじゃう。

そして、白い襦袢を羽織る。透け透けの白い生地に花柄がプリント。襟元が白と黒にキラキラしている。黒い帯を締める。

三曲目は、Katy Perry(ケイティ ペリー)の「Roar(ローア)」。

そのままベッドショーへ。

ベッド曲は、Taylor Swift(テイラー・スウィフト)が歌う「Wildest Dreams(ワイルデスト・ドリームス)」。

ここまでビッグな女性アーティストが続いたが極めつけは最後のBeyoncé(ビヨンセ)。

立ち上がり曲は、Beyoncé(ビヨンセ)の人気曲「Best Thing I Never Had」。

 

さて、話を変えて、女性の袴姿について、少しネットで調べたので紹介します。

女性の袴姿は今では卒業式でよく見かけますね。見ていてホント素敵ですよね。日本人の男性としては、着物姿とセーラー服と並び、女性らしさを激しくそそられるファッションのひとつと言えます。

実は、この女性袴には意外な誕生物語があります。

 女性の袴姿は明治の中頃からスタートしました。女性が学校に通うようになって、制服として用いられました。

 明治維新とともに、女性にも進学の道が開かれますが、学校に通えるのはごく一部の裕福な女子でした。当時女学生はまだ約一万人ほど。机、椅子で勉強するのに着物では裾の乱れが気になる。そこで、明治の初期、彼女たちはなんと男性用の袴を履いていました。ところが、その姿は「醜くあらあらしい」と世間の批判を浴びました。男袴は男性の権威の象徴みたいなところがありますからね。明治16年、女性に対し男袴の着用を禁止した。

 そこで、一人の女性が立ち上がった。当時創設されたばかりの華族女学校に教授として迎えられた下田歌子は、やっと女性が社会へ出ていける時代になったのに着物姿に戻っては逆戻りと考えた。そこで、歌子は、宮内省で皇后に使えていた経験を活かし、女学生のための「海老茶袴」を考案する。宮中の袴を参考に、ブリーッを入れてスカート状にし、より動きやすくした。色も、宮中の未婚女性が身につける色に基づき「海老茶色」にした。

 かわいらしい着物の上に、りりしい袴を履くというコーディネート。

 中の着物は通所の場合よりも短く着付ける。そのため、足を活発に動かすことができる。そして、最大の特徴は、足が左右に分かれておらず、スカート状になっている事。

 若々しい華やかさと清らかさが同居する袴姿。人々の支持を集め、全国へと広がっていきました。

 私には、袴の女性というと人気漫画「はいからさんが通る」がすぐにイメージされる。時は大正。主人公の花村紅緒は、袴をはいて颯爽と自転車に乗り、男勝りに竹刀を振り回す。自由で闊達な紅緒は西洋気取りの「はいからさん」。当時はやりの「女学生」でした。

 大正時代、これまで家庭を守ってきた女性達が外で働きだす。女学生の数は大正末期になると30万人まで増えた。女学生が増えることによって、おしゃれの関心も高まる。彼女たちに圧倒的な人気を集めたのが少女雑誌。着物の組み合わせの参考にした。当時の女性達も大胆な組み合わせで個性的なおしゃれを楽しんでいた。これが「大正ロマン」なんですね。有名な竹久夢二などの画家が雑誌の表紙の絵をたくさん描いています。

 女性の社会進出を契機に、この頃は恋愛観もかなり自由になってきます。こうした時代の動きを背景に、女学生のハイカラファッションには夢が詰め込まれているのですね。最近、大正ロマンに憧れる女性が多いのはよく理解できます。

 

 

平成31年5月                       渋谷道頓堀劇場にて

 

 

 

 

 

『みなみんが通る』 

~MINAMIさんの第3作「ハイカラさん」を記念して~

 

 

恋せよ みなみん♪

 はいからさんが通ると思ったら みなみんだったよー

 みなみんが すてきな袴姿で颯爽と通る

 

恋せよ みなみん♪

  みなみんは  いろんな音楽を聴いて踊るのが大好き!

 洋楽も 邦楽も アニメソングも・・

 

恋せよ みなみん♪

 みなみんは  パンチラで男の人が喜ぶのも大好き

 実は大きなお尻が自慢なの・・・

 そうしたら  いつの間にかストリップのお仕事をしていた

 

恋せよ みなみん♪ 

 ステージの上は華やかだった

そこには光があり音がある

 そこには愛があり夢がある

 

恋せよ みなみん♪

 ストリップには 出会いと別れがある

 踊り子さん 従業員さん そして沢山のお客さん

 みんな一期一会

 

恋せよ みなみん♪

 ストリップは空蝉の世界

 辛いこと 悲しいこと 虚しいことが たくさんある

 でも そこが生きる場所

 

 命短し恋せよ みなみん♪

 

 

                                   おしまい