社員と顧客と経営者の幸福 -14ページ目

SFAのステップ

こんにちは。 心のソムリエ 橋本文隆です。


昨日は、「ソリューション・トーク」についてお話しました。

あまりいろいろ考えずに、

ソリューション(解決像やリソース、上手くいっているところ)

に焦点を当てて話しをしていれば、それでいいと

いうものでした。


それはそうなのですが、ソリューション・フォーカス・アプローチは、もともとセラピーの分野で生まれたものなので、一応、面談のステップみたいなものもあります。


参考までに、今回は、カウンセリングやセラピーで使われるステップをご紹介します。


面接ステップ


1.クライアントとセラピストの関係の査定(アセスメント)

2.ゴール(解決イメージ)の対話

3.ソリューション(解決)に向けた質問

4.介入

5.ゴール・メンテナンス



1.クライアントとセラピストの関係の査定(アセスメント)

というのは、対話をする二人は、どんな関係にあるのか

見極めるということです。


好きな人から言われたらうれしいことでも、

嫌いな相手からだと、うっとうしいかったりしますね。


関係によって関わり方を変えるのが基本になります。


2.ゴール(解決イメージ)の対話 は、

どういう姿になれば理想的なのかを明らかにするもの。


3.ソリューション(解決)に向けた質問 は、

上手くいっているところや、リソース(能力、魅力など)を

見つける質問をします。



4.介入 は、

上手くいっていることを拡大させたり、

解決に近づく行動を決めたり、

解決イメージとリソースを結びつけたりします。


5.ゴール・メンテナンス は、

2回目以降の面談で、良くなった状態を

維持・拡大していくものです。



実際には、クライアントさんに合わせて話を進めますので

ステップ通りにきれいに話が進むわけではありませんが、

マニュアル的に書くと、こんな感じになります。


【参考記事】

ソリューション・トーク



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経営品質賞の審査で も~大変

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

しばらくブログお休みしておりましたが、日本経営品質賞の審査がなかなか進まず、そちらに注力しておりました。

「審査」といっても何をやるのかピンと来ない人が多いと思いますが、100時間くらいかけて、申請企業のレポートを作成するので、かなり大変なのです。


審査プロセスを少しお教えしますと

1.申請書熟読
企業から提出された申請書(50ページ)をじっくり読みます。
申請書には、
組織プロフィール 8つのカテゴリー の活動内容が書いてあります。

内容がメチャクチャ濃いので、かなり時間がかかります。


2.重要成功要因設定
その企業が成功するための鍵となることを考案します。

3.トップインタビュー
企業のトップとお話をさせていただき、想いやビジョンなどをお聞きします。

4.重要成功要因会議
審査メンバー(5~6名)で、インタビューを踏まえた重要成功要因の確認、修正などを行ないます。


5.審査レポート作成
8つのカテゴリー(20のサブカテゴリー)ごとに、強み、弱み(改善点)、組織の成熟度などを判断します。

成熟度は、AAAからDの間でレベル判定します。
B、Cレベルだと、弱み(改善点)はすぐ考えつきますが、
Aレベル以上だと、改善点を考えるのも、かなり苦労します。

知らない業界の企業だと、業界情報の調査も入ってくるので、かなり
時間かかります。


6.合議審査(2日間)
審査メンバーのレポートを持ち寄り、強み、改善点、成熟度の合議をします。

7.現地審査(2日間)
申請書の内容や、審査チームの考えが正しいのか、企業を訪問して確認します。

申請書には良いことが書いてあるけど、現場に浸透していないようなことは、ここで見つけます。


8.審査レポート完成(2日間)
現地審査を踏まえて審査レポートを修正し、完成させます。

企業全体の成熟度も決定し、一定レベル以上であれば、
受賞レベル企業として推薦します。


9.フィードバック・ミーティング
これは必須ではありませんが、申請企業から希望があれば、審査レポートの説明と質疑応答などを行ないます。

フィードバック・ミーティングを、社員教育や意識改革の場としている企業もあります。


コンサルティングの場合は、その企業の変革に必要なことだけをやればいいのですが、
賞の審査の場合は、全項目をまんべんなく行なうので、時間がかかります。

それだけに、審査する我々にとっても、大変勉強になる機会となっています。

ソリューション・トーク

こんにちは。 心のソムリエ 橋本文隆です。


ソリューション・カフェ」は、私の所属するNPO

日本ソリューショントーク協会のというプロジェクトとして

開始するものです。


ソリューション・トーク」というのは「解決に関わる会話

とでもいうような意味になります。


具板的には、


・どういう状態になっていたら快適なのか?

・今と違う何が起こればうれしいのか?

・理想的な状態は何か?

・上手くいったことは何か?

・良い状態だったときはいつか?

・どんな時に良い状態になるのか?

・何があれば今より良い状況になるのか?


など、ソリューションやリソースに関する話になります。


ソリューション・フォーカス・アプローチの進め方や

ステップのようなものもありますが、


あまり細かいことは考えないで、ソリューションの会話

ソリューション・トークをしていれば、


それだけで人は力づけられたり、解決策を自分で

見いだしたりします。



会話のなかに、ソリューション・トークをたくさん

盛り込むようにしてみてください。


それだけで、気持ちも考え方も変わってきます。



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知らない立場

こんにちは。 心のソムリエ 橋本文隆です。


知っている立場」から話しをするのではなく、

知らない立場」から話をする、それが

ソリューション・フォーカス・アプローチです。


ただし、「知らない立場」というのは、

何も知らない ただのアホとは違います。



カウンセラーならカウンセラーとして知っておくことがあり、

コンサルタントにはコンサルタントとして知ること、

上司には上司として知っておくことがあります。


知らない立場」というのは、相手(クライアント)が

抱える問題の解決(法)を知らないということです。


解決(法)を知っていると、アドバイスしたくなります。

それでは、自分の枠のなかの答えしか出てきません。


自発的、創造的な解決は、本人の中から出てくるもので

誰かから教えられるものではありません。


知らない立場」は、相手から力を引き出していきます。


ブログ クライアントがエキスパートである



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クレド<3つの原則と4つの前提> 

こんにちは。 心のソムリエ 橋本文隆です。


ここまで、ソリューション・フォーカス・アプローチ

3つの原則> と <4つの前提> をひと通り

ご紹介しましたので、ここにまとめてみます。


3つの原則(ルール)

4つの前提

前提1 

変化は絶えず起こっており、そして必然である

前提2 

小さな変化は、大きな変化を生み出す

前提3 

解決について知る方が、問題と原因を把握することよりも有用である

前提4

クライアントは、彼らの問題解決のためのリソース(資源・資質)を持っている。

クライアントが、自身の問題を解決するエキスパート(専門家)である。



この原則と前提は、まさにソリューション・フォーカス・アプローチの精神を現しているものです。


最近、信条や指針を短く現したクレド>を持つ企業が増えてきました。

ザ・リッツ・カールトン・ホテルのクレドは有名です。


私が経営コンサルティングで取り組んでいる<日本経営品質賞>に取り組む企業のなかにも<クレド>を持つところが数多くあります。



3つの原則>と4つの前提>は、まさに<クレド>です。

クレド>は、あらゆる行動、思考の指針となるもので、

カードなどにして、肌身離さず持ち歩くようにしている

企業が多いようです。


3つの原則>と4つの前提>も、カードにしてパウチして持ち歩いている人がいます。


クレド>(確固たる指針)を持つことが、コミュニケーションを一段と優れたものに引きあげてくれます。



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クライアントがエキスパートである

こんにちは。心のソムリエ 橋本文隆です。


ソリューション・フォーカス・アプローチ4つの前提

今日は、その4番目です。



第4番目は、


クライアントは、彼らの問題解決のための

 リソース(資源・資質)を持っている。


 クライアントが、自身の問題を解決する

 エキスパート(専門家)である。


というものです。



セラピーやカウンセリングを想定して前提は書かれて

あるので、クライアントという表現をしていますが、

一般的には、対話の相手と考えてください。



ここで大切なことは、こちらがよく知っている人間として

解決策を教えてあげるのではなく、自分の問題に関しては

本人が一番よく知っているという立場で、話をするのです。



この「知らない立場(not knowing)」からの会話を

苦手とする人は多いようです


コーチや講師にも、「教えたがり」がいますし、一方的に

上から教えるだけの上司や親もいます。



知っている立場」で一方的に教えることは、効率的な

情報伝達には向いていますが、人を育てることや、

心を開発することには、必ずしも向いていません。



相手の中に、必ずその問題を解決に導くリソースあり、

その人は、必ず、解決する力を持っていると信じて、

その信念をもって対話をしていると、相手は

自分のリソースを見つけ、自ら解決に向かっていきます。



その信念が揺らぐと、「知らない立場」から「知っている

立場」に変わり、「この人は、私が教えてあげなければ

ダメなんだ」と思うようになります。


そうなると、ソリューション・フォーカス・アプローチ

対話から、離れていってしまいます。



ソリューション・フォーカス・アプローチ4つの前提


前提1 変化は絶えず起こっており、そして必然である

前提2 小さな変化は、大きな変化を生み出す

前提3 解決について知る方が、問題と原因を把握することよりも有用である




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4つの前提への質問

こんにちは。心のソムリエ 橋本文隆です。


ソリューション・フォーカス・アプローチ4つの前提

その、第3番目は、


解決について知る方が、

問題と原因を把握することよりも有用である。


というものです。


これに対して、問題の原因を解明することが必要なときも

あるのではないか?、という質問がありました。


トヨタさんなどは、「なぜを5回繰り返す」というくらい

問題の原因を徹底的に明確にしますね。


当然、個々のケースを見れば、問題の原因を

明らかにすることが大切なこともあるわけです。



4つの前提というのは、個々のケースでのやり方を

示しているのではなく、コミュニケーションを取る際の、

前提となる考え方、いわば、心のあり方示しているものです。


この前提となる心のあり方ができていないと、迷いが出ます。


迷いがあると、うまくいかないときに、

「このケースは、ソリューション・フォーカス・アプローチに

 向いていないな。」と すぐに諦めてしまいます。


心のあり方、考え方というのは、コミュニケーションに

大きな影響を与えます。


少なくとも、ソリューション・フォーカス・アプローチを

使おうとするときには、このような前提をもっている方が、

望ましいといえるでしょう。


ソリューション・フォーカス・アプローチ4つの前提


前提1 変化は絶えず起こっており、そして必然である

前提2 小さな変化は、大きな変化を生み出す

前提3 解決について知る方が、問題と原因を把握することよりも有用である



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自信がない人へのコーチング その2

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

自信がない人へのコーチング 2回目です。
1回目はこちら>>

自信がない人には、否定的な言葉ではなく
肯定的な言葉を使うことが効果的です。


「そんなこともできないようではダメだよ」


ではなく

「これができるとOKだね」


という風な言い方をします。


ほとんどの人は、小さなころから否定的な言葉のなかで
生きています。

「こんなこともできないの?」

「そんなことは無理だよ」
「なんでサッサとできないんだ」


というような言葉を、たくさんインプットされています。

これでは、自分の力を発揮できるようになりません。


ある実験によれば、「この子はすごく出来る子だ」と思って先生が生徒に接すると、成績の悪かった生徒が、すごく成長しました。


肯定的に接すると、自信を持ち大きく成長します。

否定的に接すると、自信をなくし成長が難しくなります。



今回は

「否定的な言葉を使わないようにしよう」


というメッセージではなく

「肯定的な言葉を使おう」

というメッセージでした。

自信がない人へのコーチング その1

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

自信過剰でメチャクチャな人も困りますが、
自信がまったくない人も困ります。

自信のなさが、上達や成長を阻害します。


自信のない人へのコーチングにも、いろいろな方法があります。
最も代表的なやり方は「ほめる」ことでしょう。

上手くほめることで、人は自分に自信を持ち積極的になります。

しかし、下手なほめ方は、効果がないだけではなく、
成長の邪魔になることがあります。

「すごいねー」とほめても、「そんなの普通でしょ、
バカじゃないの」
と思われたら台無しです。


そこで、基本的な無難なほめ方からお伝えしたいと思います。


どうほめたら良いのかよくわからないときは、何か少しでもできているところを見つけて、「~はできていますね」と事実を指摘するようにします。

どんな小さなことでも、「できていることはできていると認める」
これが出発点になります。

ほめられるのが苦手な人でも、事実は否定できないので、
受け入れやすくなります。


さらにプラスしてほめるには、
「~ができているのは、私は素晴らしいと思う」
という風に肯定的な感想をつけ加えます。

ただ「素晴らしい」とほめると、「そんなことありません」
拒否反応が出る人がいます。
「私は、思う」という感想にすることで、拒否反応を防ぎます。


この時、「どんな小さなことでも、できていることは素晴らしい」と、本当に思っていることが必要です。

思ってもいないのに、言葉だけ「素晴らしい」と言っても
ウソくさくなります。

小さなことでも、相手を素晴らしいと思う心があれば、
コーチングはとても上手く進みます。

事業承継の強い味方 経営品質

こんにちは 心のソムリエ 橋本文隆です。

経営品質に取り組む中小企業の多くが、
事業承継の問題を抱えています。

中小企業の社長は、みなさんとても個性的です。

会社はその個性の表現であり、社長そのものと言えます。

社長の個性が発揮され、社員に浸透することが、
強い組織をつくる力となっています。

しかしそのことは、事業を承継するときに、
逆に大きな問題となります。

カリスマ性のある先代と同じ経営を実行することは、
次期社長には困難だからです。


しかし「経営品質向上プログラム」に取り組むことで、
事業承継がやりやすくなります。

今の経営の何が上手くいっており、どこに問題があるのか、
自分たちには分からないものです。

経営品質に取り組むことで、マネジメントの状況を把握し、
全社的な改革へと進み、変革を継続しながら次期社長へ
引き継ぐ体制をつくることができるようになります。


事業承継を考えている企業は、どのように移行させるのか、
早めに検討されることをお勧めします。


関連ページ

スティーブ・ジョブズ辞任から考える企業の承継問題