農林水産省の若手官僚が展開している動画「BUZZMAFF」は面白くてタメになるシリーズでおすすめなのですが、
動画「UMAMIのある話」もてっきりそのシリーズかと思って観ていたら、吉本興業が制作しておりました。
なんでMCが白石くん(農水省若手官僚)じゃなくて銀シャリなのかな?と思ったんですが(銀シャリ、好きですから大歓迎です)
この動画に登場する「酢飯屋」の岡田大介くんはお寿司屋さんで修行時代にご縁がありました。
江戸前の一流の寿司屋で修業しながら従来の寿司屋とは違う寿司を握りたいという25歳の青年に
「寿司ではなくて、お酢を極めるべき」とアドバイスをして「酢飯屋」という屋号を命名したことから、
なんだか田舎のお母さんのような気持ち。どんどん成長してまぶしいくらいに成長していく息子のような気持ち。
なのですが、岡田くんの話はさておいて。
同じく登場されていた工藤詩織さん。
豆腐に魅せられて大学院を辞めて、豆腐一筋の道を選んだ豆腐マイスターだそうです。
「豆腐マイスター」というのは、一般社団法人日本豆腐マイスター協会が定めた資格で、
「豆腐を通じて豊かな食を未来に継承すること」
魚肉類は食べないが、卵と乳製品は食べない派、
魚肉類も卵も乳製品も食べないけれど、サプリはがっつり摂取(サプリは野菜の一部だから)派など、
さまざまな食のこだわり方がありましたが、
彼らがたんぱく源として注目したものに豆腐がありました。
「ベジタリアン・TOFU クッキング」という料理本がベストセラーになっていたり、
日本とは違うさまざまな食べ方をしていたのに驚いたものです。
たとえば、
豆腐にフルーツソースをかけて食べるとか(これは香港あたりでもありますね)
フリーザーに入れてから加工するとか(当時のアメリカでは「高野豆腐」は簡単には手に入らなかったのかも)
水分をきってから肉の代用にするメニューはいろいろありました。
いまでこそ日本では大豆ミートなどがポピュラーになっていますが、
1970年代の日本では「豆腐」は冷ややっこや煮物、味噌汁の具などが定番でした。
坂本九さんが司会をする「キッチンパトロール」という番組で
「アメリカの豆腐料理」を紹介しました。
家庭用ビデオデッキがなくて録画できなかったということを考えると、
1980年くらいだったかもしれません。
生放送ではなかったけれど、スルーで取り直しなしの1発勝負。
15分番組で、私は「豆腐ハンバーグ」ともうひとつなにかを作ったように思います。
九ちゃんはとてもフレンドリーで、素敵な方でした。
その後、豆の総合問屋のコンサル事業をさせていただくことになり、
大豆を使ったマーガリンやチーズ、マヨネーズなど
太陽油脂の研究者の方々に研究開発していただきました。
そのとき「牛乳がなくても乳製品ができる」ということが非常に不思議な気がしました。
太陽油脂の方にはいろいろな合成添加物についても教えていただき、
加工食品の裏話なども学びました。
思いかえすと、
若いころにやっていたことや出会ったこと、学んだことなど、
そのときそのときは目の前に出てきたものをやみくもに手にしていると思っていましたが、
あとから振り返ると全部がつながっていることに驚きます。
高校生のころに読んだ「複合汚染」
高校時代の物理化学部で行っていた「水質調査」
アメリカの食文化の発見と日本食の再発見
食糧庁から農水省
人生に目的を持つことが必要だという説もありますが、
目的などなく、自然に流されていれば、
おのずとよい流れにのることができるものです。
話は戻り、豆腐です。
豆腐マイスターの工藤さんは、美味しいお豆腐に出会って大学院を辞めてしまったわけですが、
私も一時期、自家製の豆腐や納豆を作っていたことがあります。
自家製の場合は豆をゆでるところから始めるので、大変ですが、楽しい。
とはいえ、しょっちゅう作るのもやはり面倒。
なので最近は買うばかりです。
毎月第2水曜日のランチタイムに開催している「十二所マルシェ」
移動販売の染野屋さん。
国産の大豆を使ったお豆腐、湯葉、納豆など、どれも絶品です。
いろいろなお料理にアレンジするのも美味しいけれど、
本当に美味しいものはシンプルがベストだなあとも思います^^
美味しいお豆腐は、お醤油なしでも食べられますよねえ。
そんなこんなな思い出やらなにやらでした。