Son SealsことFrank "Son" SealsはArkansas州はMississippi川沿いに位置するOsceola生まれのBlues Guitarist/Singer/Drummerで、最初はRobert NighthawkのバンドでDrumsを担当していた。The Rabbit Foot Minstrelsの一員でもあった父親がDipsy Doodle Clubと呼ばれる小さなJuke Jointを経営していて、子供の頃からドップリBluesに浸り続けてきて13歳でプロとしての演奏を開始している。18歳の時にギタリストに転向するが、地元の高級Club T-99で義理の兄弟Walter "Little Walter" Jeffersonらと16歳の時から演奏を始めた。そこでAlbert King,やRufus Thomas、Bobby Bland、Junior Parker、Rosco Gordonといった大物Blues Musicianと演奏し多大な影響を受けたと同時にJimmy GrubbsからCountry-Western Musicを紹介され、GrubbsのバンドでDrumsやGuitarを演奏するようになったという。60年代に突入すると、Sealsは自分のバンドSon Seals and the Upsettersを結成している。一方でEarl HookerのバンドでGuitarを弾き、Albert KingのバンドではDrummerとして参加して、71年になるとChicagoに移住してJunior WellsやJames Cotton、Buddy Guy、Hound Dog TaylorらとJam Sessionしたりして腕を磨いていく。同年にAlligator RecordsからリリースされたHound Dog TaylorのDebut Albumがヒットすると、SealsはChicagoのSouth SideにあるThe Expressway LoungeでTourに出るHound Dog Taylorの代わりに毎週末のRegularの座を譲り受けた。そしてSealsもAlligatorのBruce Iglauerの目に留まり、73年に『The Son Seals Blues Band』をリリースしている。本作はそれに続いてAlligatorから76年にリリースされたアルバムで、こちらはバンド名義ではなくSon Seals名義となっている。Horn隊も加わり、引き締まったバンドの演奏と貫録を増したSealsのVocalが段違いに素晴らしい作品に仕上がっている。
『Midnight Son』はSon Sealsが76年にAlligator Recordsからリリースsたアルバム。ピアノにThe James Cotton Blues Band~SantanaのAlberto Gianquinto、ベースにHarry "Snapper" Mitchum、ドラムスに Bert "Top Hat" Robinson、 TromboneにChicago Soulの名脇役Bill McFarland、TrumpetにKenneth Cooper、Tenor SaxにReggie Allmon、Rhythm Guitarに Steve Plairというメンツの演奏陣も素晴らしい。
アルバム1発目は“I Believe (You're Trying To Make A Fool Out Of Me)”。粘っこいギターとHoran隊によるイントロから期待を持たせ、SealsのVocalも前作とは比較にならない貫禄と迫力を感じさせる。
“No, No Baby”は激カッコイイDrum Breakで始まるご機嫌なFunky Blues。Horn隊もギター・ソロもVocalも実にイイ感じ。
軽快にぶっ飛ばすノリノリのBlues“Four Full Seasons Of Love”。
“Telephone Angel”も唸りを上げるギターと熱いSealsのVocalがご機嫌である。
“Don't Bother Me”はビシッとキマッたHorn隊が高らかに鳴り響くイントロからグイノリのBlues。
これまたイントロのドラムのFillから最高にご機嫌なFunky Blues“On My Knees”。この手をやらせたらSealsは怖いものなしですな。粘っこいギター・ソロと軽快なHorn隊の掛け合いも絶品。
“Don't Fool With My Baby”もイントロのギターがカッコイイ勢いのあるJumpで、躍動感に満ちたリズム隊にのってSealsの歌いっぷりもギターもイイ感じ。
“Strung Out Woman”はTempoを上げHorn隊が軽やかに鳴るノリノリのBlues Rock。
アルバム最後をシメるのは男泣きのSlow Blues“Going Back Home”。Horn隊をバックにむせび泣くギターがたまりまへん。
◎On My Knees/Son Seals
(Hit-C Fiore)









