■『アンビリーバブル・トゥルース』
☆☆☆☆★★［90］
1989年／アメリカ映画／97分
監督：ハル・ハートリー
出演：エイドリアン・シェリー／クリス・クック／ロバート・ジョン・バーク／ポール・シュルツ／デヴィッド・ヒーリー／マット・マロイ／イーディ・ファルコ／ビル・セイジ／ジュリア・マクニール
■2014年 劇場公開作品 52本目
■第3稿 2020年 6月25日 版
『ディーバ』『グラン・ブルー グレート・ブルー完全版』『ベティ・ブルー インテグラル完全版』『髪結いの亭主』『ポンヌフの恋人』『愛人 ラマン』などが公開された「ネオ・ヌーベルバーグ」全盛期時代、「ジム・ジャームッシュ監督」の『ストレンジャー・ザン・パラダイス』に始まった「単館ミニシアター」ブームも「絶頂期」に到達した。「流行」の波に乗って、アメリカの「インディーズ映画」で世に出た「ハル・ハートリー監督」の『シンプルメン』『トラスト・ミー』が公開されたのも、まさにこの時だった。
「ジム・ジャームッシュ監督」だけですでに「精神状態ギリギリ」だったのに、さらにアメリカの「インディーズ映画」と聞いて「鶏」は、「完全無意識スルー」しかないと思った。
だがやがて『シンプルメン』『トラスト・ミー』は確実に「超話題作」となり、淀川長治先生も『シンプルメン』を「大絶賛」した。「不安」「恐怖」「苦悶」に追い込まれ「完全無意識スルー」で逃げられなくなった。「滝に撃たれる」「荒行」に挑む覚悟で見る以外選択肢はなくなった。
『シンプルメン』は始まって「数分」で「超熟睡」。もはや「何一つ殆ど砂粒ほども何も覚えてない」。以来「今」も、「2回目」は見てない。だが信じられないことに、『トラスト・ミー』で「号泣」した。
『シンプルメン』は褒めてたが、『トラスト・ミー』を淀川先生が褒めてた記録を一度も見たことない。『愛を止めないで』のように「LD」が欲しかったがとうとう発売されなかった。以来『トラスト・ミー』も「2回目」を見てないので、もし「今」見直したら、「号泣」は僕の勘違いとなるかもしれない。
『トラスト・ミー』での「うっすら」覚えてる当時の「号泣」の記憶は、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「エイドリアン・シェリー」に「時間が止まった」からだった。そして「男は絶対見たくなかった」僕が、相手役の「マーティン・ドノヴァン」を「カッコいい」と思ってしまったのは、実は「マーティン・ドノヴァン」が、高校生の時僕に恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「野田幹子」を吹き込んだ「S君」に「くりそつ」だったからだった。
どうして「2014年」に「ハル・ハートリー監督特集」が行われたかは知らないが、今まで「日本未公開」でビデオ発売されてた長編映画デビュー作『アンビリーバブル・トゥルース』が、日本で「劇場初公開」されたと知った。「鶏」だった頃の思い出が甦り、『アンビリーバブル・トゥルース』を見てしまった。
恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「エイドリアン・シェリー」を「約25年間」ぶりに見て、「鶏の頃」を思い出すしかなす術はなかった。
『シンプルメン』を「何一つ殆ど砂粒ほども覚えてない」ので、殺人で「刑務所」から出てきたばかりの超イケメン「ロバート・ジョン・バーク」を見て「知らなかった」ことに「反省」「懺悔」「償い」。「ぶっ飛び少女」「エイドリアン・シェリー」と「相思相愛」になるが、父親「クリス・クック」が許さない。
青春の「悩み」「葛藤」に揺れる「エイドリアン・シェリー」を思い、最期は幸せを願い「ロバート・ジョン・バーグ」を許す父親の「かなり」「泣かし」。実は恋人の父親を殺してなかった「さわやか」な「ハッピーエンド」「恋愛映画」を見て、「あの頃」を思い出すしかなす術はなかった。
恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” が「エイドリアン・シェリー」の他、「ジュリア・マクニール」「イーディ・ファルコ」と、「3人」もの恐るべき「極限の美」を見て、「約25年間」の時を超え「ハル・ハートリー監督」に「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」した。
■［Previous］
■日記「今日見た映画 2014」51『HUNGER ハンガー』
■日記「今日見た映画 2014」52『アンビリーバブル・トゥ…』
■日記「今日見た映画 2014」53『ホドロフスキーのDUNE』
■日記「今日見た映画 2014」54『リアリティのダンス』
■日記「今日見た映画 2014」55『ニンフォマニアック Vol.1』
■日記「今日見た映画 2014」56『ニンフォマニアック Vol.2』
■日記「今日見た映画 2014」57『新しき世界』
■日記「今日見た映画 2014」58『大脱出』
■日記「今日見た映画 2014」59『TOKYO TRIBE トーキョ…』
■日記「今日見た映画 2014」60『レッド・ファミリー』
■［Next］
画像 2017年 8月