在りし日の大谷トンネル (石川県珠洲市若山町宇都山~大谷町) | 穴と橋とあれやらこれやら

穴と橋とあれやらこれやら

初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 

この度の令和6年能登半島地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。また、悔しくもお亡くなりになった方々に、心より哀悼の意を表します。

 

 

 

報道で言われているとおり、今回の地震で道路もまた半島全域で大きな損傷を被っており、救助・救援活動や救援物資の配送に大きな支障をきたしているという。よって、半島の背骨となる最重要路線から緊急復旧し、そこから枝を伸ばすように沿岸部へ達するルートを増やしていくいわゆる「くしの歯作戦」が進められているようだ。

 

 

わたくしは過去に二回能登半島へ遠征しているが、確かにその最重要路線…すなわちのと里山海道とそこから接続する県道…通称珠洲道路は立派な快走路なんだが、沿岸部をぐるっと巡る国道249号は地形的に脆弱、という印象だった。

 

実際に過去の地震でもこの国道は都度被害を受けて寸断されてきたようで、八世乃洞門なんかはその生き証人だったりしたわけだが、今回は大谷トンネルが圧壊するという被害が出ているようだ(もちろん他にも多くのインフラ構造物に被害が出ているだろうが)

 

 

 

 

これはネットで拾った資料だが(作成元不明だが、公的なものと思われる)

右端に写真が出ているのがそれで、無惨な姿になっている。実際のトンネル位置はここ

 

 

 

 

 

二度の遠征で半島のトンネル・隧道は(少なくとも現役は)ほとんど網羅したはずだったが、大谷トンネルという名前には記憶がなかった。

 

どんなんだっけ?と写真を再確認してみたら…それもそのはず。

2015年4月29日、最初の能登遠征初日の夜に、道の駅狼煙への移動中に通りすがっただけのトンネルだった。これは南側(珠洲市街側)坑口。

 

ちなみにこの日のネタで記事にしているのは、津々良隧道農免隧道女子口バス停大平隧道此ノ木隧道河崎のディープインパクト無名橋豊川隧道穴水隧道旧・七海第二隧道旧・七海第三隧道。これらも無傷ではないかもしれない。

 

 

 

 

 

一応最低限の写真だけは撮っていた。

扁額写真は、大幅に明度を上げて掲載。

 

 

 

 

 

銘板。

平成9年12月完成。満26歳直後での被災となってしまった。

 

 

 

 

 

撮ってた洞内は、

相応に新しく見える。そりゃそうだ、この訪問時点ではまだ満17歳に過ぎなかったわけなので。

 

ちなみに上の写真、わたくし的に極めて珍しくカメラを傾けている。「意味なく」こういう斜め構図で写真を撮るセンスが大嫌いなわたくしなので(笑)、なにかの意味を見出してこの構図にしたと思うんだが、今となってはさっぱりわからん。

 

 

 

 

 

そしてこちら、

北側(輪島側)坑口。

 

 

 

あれだけ圧壊してしまったトンネルって再生復旧できるものだろうか。もしかしたら八世乃洞門と同様に大谷トンネルは放棄され、より安全な長大トンネルが新たに掘られるのかもしれない。いずれにせよ、国道249号が半島を横断する重要な位置なので、早期の復旧が待たれるところだ。

 

 

 

 

被災された方々が、まずは落ち着いた環境を取り戻されることを、そして復興を目指す段階に一刻も早く進展することを願っています。