福井県も分収造林撤退へ
読売オンライン福井ページが3月2日に掲出した「負債505億円旧林業公社 県が事業引き継ぎへ 」〔。(酒本友紀子、原典子〕は、福井県の外郭団体・旧県林業公社(現ふくい農林水産支援センター)が約500億円の負債を抱え、経営が行き詰まっているとして、県が、公社が植林と伐採を行い土地所有者と収益を分け合う分収造林事業の部門を25年度末をめどにセンターから切り離し、県が直轄で事業を引き継ぐ方針を決めたと報じる。それにより、県が貸し付けてきた344億円の債権の大半を放棄し、残りの借金も肩代わりすることになるとのこと。公社は、県が高度経済成長に伴う木材需要の急増を当て込んだ国の造林政策に呼応し、昭和31年に設立され、民間が手を付けない奥地を中心に平成10年まで植林を続けて、現在は県内の人工林の13%にあたる約1万5000ヘクタールを管理しているが、植林から45~80年後にしか木材として販売できず、植林や保育にかかる人件費などは、国や県の補助金に加え、県や金融機関からの借入でまかなってきており、一方、木材価格はピークの昭和55年から3分の1以下に続落していて、収支計画は大きく狂い、事業は完全に行き詰まったとのこと。県によると、今年度末の債務残高は505億円で、そのうち、県が貸し付けた344億円は、数億円程度とみられる立ち木の現在価格を差し引き、事業を引き継ぐと同時に放棄するとの由。残る161億円は日本政策金融公庫や民間金融機関からの借金で、県が金融機関分は繰り上げ返済して将来の利子を7億円分節約するが、公庫が繰り上げ返済に応じないため、29億円の利子が発生するとのこと。こうした負債は、同様の公社のある全国の自治体で深刻な問題になっており、全国的な議論の高まりを受け、県は平成22年9月に公社の存廃などを検討する第三者委員会を設置し、委員会は「信用力や組織力が安定した県が事業を継ぐことが適切」とする報告書をまとめ、先月27日に県に提出したとの由。1日の県議会で、県の森阪輝次総務部長は「今、改革に着手することが最善で、県民の皆様に丁寧に説明をしながら進めて参りたい」と述べ、理解を求めたとか。
鹿児島県も土地開発公社を解散へ
読売オンライン鹿児島ページが2月21日に掲出した「県土地開発公社解散へ 来年度中 」は、鹿児島県が、県土地開発公社を来年度中に解散させることを決めたと報じる。県議会定例会に関連議案を提案するとのこと。公社は7年に設立され、公共事業の土地の先行取得などを行ってきたが、最近は大型事業の減少、地価の下落などで先行取得の意義が薄れていたとの由。県によると、公社は約46億円(昨年3月末現在)の長期借入金を抱えており、未分譲の土地も多く、県は国が創設した「第3セクター等改革推進債」などを活用して弁済する方針で、公社は所有する土地で県に清算するとのこと。県は、起債するための議案も県議会に提案する方針とか。
大阪府下水道事業 の統合ルール
日経サイトが1月26日に掲出した「水道統合へ共通ルール 大阪府内の自治体 」は、大阪市を除く府内42市町村でつくる大阪広域水道企業団(企業長・竹山修身堺市長)が25日に首長会議を開き、府内の水道一元化に向けて、各自治体の水道部門を統合する際の共通ルールを決めたと報じる。大阪市もこのルールを受け入れており、一元化の議論が一歩進んだと記事は伝える。各自治体が持つ浄水場などの資産は企業団が無償で承継し、承継後に廃止する場合はもともと所有していた自治体が跡地活用を主導するなどの内容としたとのこと。企業団と大阪市水道局が水道一元化に向けて協議を進めており、共通ルールづくりは大阪市が提案したもので、42市町村に同意を求めていたとの由。
山口県下市町村の土地開発公社の状況
読売オンライン山口ページが1月22日に掲出した「開発公社土地85%「塩漬け」 県内市町昨年度末289億円分、5年以上保有 」〔高橋宏平〕は、23年度末現在で、県内市町の16土地開発公社(現在は14公社)が所有する土地の8割以上が、取得後5年以上経過し「塩漬け」状態となっていると報じる。事業の頓挫や工業団地などの買い手が付かないためで、売れない土地を自治体が購入して公社を解散させるケースも出ていると記事は伝える。土地開発公社は、自治体の要請を受けて公共事業用地などを先行取得したり、工業団地の取得、造成をしたりしており、県市町課によると、県内の16公社のうち12公社が土地を保有していて、取得費用に経費を上乗せするなどした金額は計338億6300万円にのぼっているが、このうち、85・6%にあたる計289億8300万円分の土地が5年以上塩漬け状態となっていたとのこと。さらに77・0%の260億6600万円が10年以上の長期保有で、過去5年間も、5年以上保有している土地は全体の8~9割で推移しており、売却が進まない状態が続いているとのこと。金額ベースで5年以上の保有地が最も多いのは宇部市土地開発公社で、全土地97億1000万円分(36・8ヘクタール)を10年以上保有しており、約4割は県との共同所有で一部を賃貸するなど活用しているが、工業用地や住宅用地などの買い手が付かないとのこと。山口市土地開発公社は25年度末までの解散を目指し、土地の売却を進めているが、残っている43億8100万円分(18・7ヘクタール)が全て5年以上塩漬けになっており、17年3月に購入した同市小郡上郷の土地約4400平方メートルは、公民館などの建設用地だったが、建設計画が頓挫して、民間への売却を模索しているが、今も売れておらず、同公社は「このまま売れなければ、市が買い取ることになる」としているとか。下関市土地開発公社でも44億1400万円分(16・8ヘクタール)が5年以上塩漬けの土地だとか。自治体が公社から土地を買い取る際には、取得のための借入金の利息などを上乗せするため、購入時期が遅れるほど市町の財政負担が大きくなり、また、かつては公社が土地を先行取得することで、地価高騰の影響を避けられるメリットもあったが、バブル崩壊後は地価下落が続いており、その効果も薄れてきているとのこと。こうした理由から、公社を解散させるケースが増えており、最近では昨年1月に田布施町、同3月に周南市の公社が解散しており、22年4月現在の17公社から、昨年4月は14公社に減っていて、今後も美祢、宇部、山口、岩国市が解散させる予定とか。県市町課は「財政難で事業が進まなかったり、景気悪化で買い上げが滞ったりしていることが(塩漬けの)要因。各市町には事業見通しも踏まえ、公社の存廃を含めた抜本的改革を求めたい」としていると記事は伝える。
小城市が市民病院を公営企業全部適用へ
佐賀新聞サイトが1月8日に掲出した「小城市民病院 採用、機器購入など独自に 」は、経営改善に取り組んでいる小城市民病院(尾形徹院長)が4月から、地方公営企業法の一部適用から全部適用に移行すると報じる。病院経営に企業的手法を導入することで効率化を徹底し、できるだけ早期の黒字化を目指すと記事は伝える。同病院は、20年度に改革プランを作成し、21年度から3年計画で黒字化に取り組んできたが、赤字経営が続いており、赤字額は21年度9800万円、22年度9600万円、23年度5500万円で、さらなる経営改善を目指すため、全部適用を決めたとの由。一部適用では同法の財務規定しか適用されず、職員採用や1千万円を超える機器購入などの権限は江里口秀次市長が持っており、職員の給与体系も市職員に準じていたが、全部適用になると、院内に専任の病院事業管理者を設け、現場に人事権や予算執行権が移り、職員給与や待遇なども独自に決めることができると記事は説く。産婦人科をはじめとした医師の確保や医師同士の連携強化、高額医療機器の稼働件数の低迷、地域病院との連携など同病院が抱える課題は多いが、同病院は「全部適用になることで、病院事業管理者を中心に組織力を強化し、さまざまな事態に迅速に対応できる体制を確立できる」としているとか。小城市は病院管理事業者の人選を進めており、早期に選任したい考えで、江里口市長は「これまでは市が後ろ盾になっている状況だったが、4月からは一つの企業のようになる。職員の意識改革を行い、民間病院以上の経営努力をしてほしい」と期待したとのこと。全部適用になると、病院事業管理者に人事権や予算権が移るほか、プロパーの事務職が増え、専門性が高まるなどメリットがあり、経営が悪化した場合、人件費を独自に削減することも可能になるとか。佐賀県内では藤津郡太良町の町立太良病院、西松浦郡有田町の伊万里有田共立病院で導入されているとのこと。
長野県は林業公社の決断が未だできない
読売オンライン長野ページが24年12月28日に掲出した「林業公社廃止の是非、来年度の検討求める 」は、長野県が27日、県の外郭団体の運営方法などを見直す検討委員会がまとめた最終報告を発表したと報じる。11月の中間報告どおり、重点的に検証した6団体のうち、林業公社の廃止の是非については25年度中に調査委員会を設置し、検討を始めるべきだとしたとのこと。6団体は、林業公社と農業開発公社、住宅供給公社、観光協会、文化振興事業団、松本空港ターミナルビルで、有識者でつくる検討委が5~11月、計7回にわたって検討し、森林整備を手掛ける林業公社については、「県民負担で存続するか、100億円超のコストをかけて廃止するかの二者択一しかない」と指摘し、他の5団体に対しても運営の改善を求めたとか。
ひたちなか市は土地開発公社を解散するが坂東市は新設した
読売オンライン茨城ページが24年12月21日に掲出した「ひたちなか市 土地開発公社を解散 」は、ひたちなか市議会が20日、12月定例会を開き、約40年にわたり公共用地を先行取得してきた市土地開発公社を解散する議案を全会一致で可決したと報じる。来年3月に解散し、約15億円の負債は市が国の「第三セクター等改革推進債」を使い清算するとのこと。同公社は昭和48年3月に合併前の勝田市が設立したもので、地価が上がり続ける中、小中学校や幹線道路などの建設・整備のため用地を先行取得してきており、総取得面積は市面積の約1%にのぼるとか。だが、バブル崩壊後、市が公社から予定通りに土地の購入ができなくなり、塩漬けの土地計約7万3000平方メートル(時価約6億700万円)と、約15億円の負債を抱えてしまったいて、本間源基市長は「この10年新たな土地取得はなく、地価も下がる一方。役割を終えた」と話したとのこと。土地開発公社は、県が現在の44市町村体制になった平成18年4月時点で25市町にあったが、その後、神栖、常陸大宮、古河、鉾田の4市が「先行取得の意義がなくなった」として公社を解散しており、一方、坂東市は24年8月、圏央道のインターチェンジ予定地近くでの工業団地整備に向け、「地価が最安値の時期にあり、企業進出も見込める」などとして公社を新設しているとのこと。
安芸高田市土地開発公社は土地売却済みで解散へ
中国新聞サイトが24年12月13日に掲出した「市事業減り土地開発公社解散
」は、安芸高田市が、市土地開発公社を本年度末で解散すると報じる。市の事業が減り、用地を先行取得しておく必要性が薄れたためで、市は「役割を終えた」としているとか。市土地開発公社は旧向原町土地開発公社が前身で、甲田町土地開発公社を吸収合併した後、16年の高田郡6町合併で市土地開発公社となった経緯がある。発足時、住宅団地や公園の用地など事業用地は10カ所、計1万5350平方メートルあったが、住宅地やJR駅の駐車場用地などに売却し、本年度初めの時点で、上甲立住宅団地(甲田町)と親水公園整備事業用地(向原町)の2カ所が残っており、公社はそれぞれ親水公園と住宅用地として6月に市へ売却していて、5300万円あった借入金を完済しており、市議会は現在開会中の定例会で、公社の解散を可決したとの由。広島県の許可を得て正式に解散が決まるとか。県市町行財政課によると、平成の大合併が終了した18年度には23市町の うち19市町に土地開発公社があったが、その後、6市町で解散しており、24年4月現在、13市町で存続しているとのこと。
広島市が土地開発公社を解散へ
三セク債は最終25年度には4千億円超え
MSN産経ニュースが24年12月10日に掲出した「三セク債、13年度は4千億円超 横浜市の土地開発公社処理など案件増へ 」は、第三セクターや地方公社の抜本改革には多額の資金が必要となるため、21年度から5年間に限って特例的な借金「三セク債」で経費を賄うことが認められているが、最終25年度の発行総額は過去最大の4千億円超となる見通しと報じる。活用事例で多いのは、自治体が三セク債発行で資金を調達して三セクや公社が抱える金融機関からの借金を一括して肩代わり返済し、法人を解散や廃止にするケースで、自治体は新たな借金を背負うことになるが、10年以上の分割払いが可能であり、三セクより信用力が高いため、金利を抑えられるメリットもあるとのこと。21年度の許可総額は約400億円だったが、本年度は約2千億円まで膨らむ見通しで、来年度は、横浜市が土地開発公社の処理で1300億円分を 発行することもあり、少なくとも4千億円を超えるのが確実と記事は伝える。