公会計の動向 -6ページ目

京都府市町村の社会保障関係経費が歳出総額の4分の1を超えた

 京都新聞サイトが11月28日に掲出した「21市町村で財政硬直進む 11年度、京都府内決算 」は、京都府が28日、府内市町村(京都市除く25市町村)の23年度普通会計決算の概要をまとめ、これによると、地方交付税の減少などで歳入が減る一方、社会保障関連経費が増え、数値が高いほど財政の硬直化を表す経常収支比率が21市町村で悪化したと報じる。歳入総額は前年度比1・8%減の4643億9900万円で、4年ぶりに減少しており、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税が0・7%減の1279億1100万円、国の緊急経済対策の終了による国庫支出金が9・6%減の584億4700円にとどまったことが影響したとの由。歳出のうち高齢化などに伴って増加している医療や介護、生活保護などの社会保障関連経費が歳出全体の26・3%を占めていて初めて歳入の4分の1を超えており、歳出総額が4532億1700万円で1・6%減であるのに対して5%増の1192億8700万円となっているとか。こうした現状から市町村の経常収支比率の単純平均が3・2ポイント悪化の92・1となっており、最悪は井手町の108・2(前年度73・6)で、笠置町が106・9(同101・1)と続いているとか。府自治振興課は「社会保障関連経費のさらなる増大などで地方財政の先行きは不透明だ。予断を許さない」と話していると記事は伝える。


大分県は個人住民税の特別徴収拡大を図る

 大分合同新聞サイトが11月29日に掲出した「県と市町村、住民税の徴収率向上プラン策定 」は、大分県と18市町村が共同で個人住民税(市町村民税と県民税)の徴収率向上を目指すプランを策定したと報じる。給与所得者について、個人が納入する普通徴収は納め忘れや滞納の割合が高いことを踏まえて、給与から天引きする特別徴収の対象となる事業者を定めた法令を厳格に運用し、特別徴収の対象者を増やして税収増につなげるとの由。11月から事業主や税理士などへの協力要請を始め、事業者の指定を経て26年度に実施する方針と記事は伝える。23年度の個人住民税徴収率(推計)は特別徴収の99.8%に対し、普通徴収は94.0%にとどまっており、特別徴収された給与所得者は全体の68.2%(27万5千人)で、全国平均(71.9%)を下回っているとのこと。個人住民税の特別徴収は本来、所得税の源泉徴収義務がある事業主(従業員3人以上・県内計約7万事業者)全てが対象だが、振込先になる従業員の住む自治体が複数にまたがるといった事務作業の煩雑さを嫌う事業者からの申し入れを受け、普通徴収で対応している場合も多いとか。プラン実施後に増える事業者数は今後精査するが、県税務課は「現在より万単位で増えることになる」としているとのこと。仮に全ての給与所得者が特別徴収に移行した場合、滞納の未然防止などで計7億8千万円(市町村民税4億7千万円、県民税3億1千万円)の増収効果が見込めると試算しているとか。県と市町村は26年度からの実施に向け、▽広報強化月間の設定(25年10~11月)、▽特別徴収未実施の事業者に指定予告通知を送付(同11月)、▽指定通知の送付(26年5月)、といった手順で特別徴収事業者の適正化を図ると記事は伝える。

長野県は電力事業の譲渡を中止

 日経サイト関東・甲信越ページが11月16日に掲出した「長野県、水力発電事業の公営を継続 」は、長野県が16日、県営水力発電所を中部電力に譲渡する計画を取りやめ、公営企業として継続することを決めたと報じる。電力販売単価の上昇や培ったノウハウを生かし自然エネルギーの普及拡大を進めるためで、6月に譲渡交渉を白紙撤回し、検討を進めていた経緯があるとか。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度により売電単価が上昇する発電所があるなど、安定した経営が確保される見通しとなっており、また、自然エネルギーを普及させる一環として、中小規模の水力発電所を新規開発する際、県の技術を活用できると判断したとの由。ただ国の電力システム改革により公営電気事業の経営環境が大きく変わる可能性もあるため、経営形態を含め柔軟に対応するとしているとか。民営化は15年に計画し、19年に中部電力へ県から譲渡交渉を申し入れていたが、交渉は進んでいなかったとの由。


参考:長野県は発電事業の売却方針を再検討

青森県の分収林対策

 河北新報サイトが11月20日に掲出した「青い森公社破綻 公益重視収益にも配慮を 検討委 」は、青森県出資の青い森農林振興公社が経営破綻した問題で、同県の有識者でつくる県民環境林経営検討委員会が19日、県への事業移管後の森林経営に関する提言書をまとめたと報じる。森林の公益的機能を重視しつつ、命名権(ネーミングライツ)の導入など収益性への配慮を求めたと記事は伝える。公益的機能では「長伐期施業」の導入が柱となっており、森林が地球温暖化防止や防災の役割を十分発揮できるよう、契約者との契約期間を現状の2倍程度の80~90年に延長するべきだとしたとの由。間伐を施して資源を維持し、針葉樹と広葉樹の混交林化を進める必要性を説いているとのこと。収益向上策としては、環境省のオフセット・クレジット制度(J-VER)への参加を盛り込んでおり、間伐で森林が吸収した二酸化炭素量を、販売可能なクレジットとして発行する制度を活用し、命名権などから得た対価を含め、森林整備資金に充てるとしているとか。公社が抱える負債約367億円については、第三セクター等改革推進債の活用による利子負担の圧縮や、契約者との分収割合の見直しの推進を挙げているとも。県への事業移管は来年4月であり、公社が分収造林事業で経営してきた森林約1万ヘクタールを「県民環境林」として引き継ぐが、杉が8割を占め、平均林齢は28年で多くは育成段階にあるとのこと。


公表資料:「県民環境林経営検討委員会」からの報告について [林政課]


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 iJAMP配信が24年12月25日に配信した「債権227億円放棄、林業公社を解散へ=青森県」は、青森県が、県が半額、残りを県内市町村や農業関係団体が出資している社団法人「青い森農林振興公社」を、民事再生手続きにより来年4月上旬ころに解散すると報じる。同公社は主に分収造林事業を営んできたが、今年6月の資産評価の結果、350億円超の債務超過に陥っていることが判明し、収支改善の見通しが立たないと判断したとの由。公社の県からの借入金235億円については、森林資産による代物弁済などの残額227億円を債権放棄し、公社は日本政策金融公庫からこれまでに132億円を借り入れ、県が損失補償をしていることから、裁判所による来年の再生計画認可後、第三セクター等改革推進債(三セク債)を発行して一括返済するとのこと。先の定例議会で関連議案が可決されており、解散により分収林と造林事業は県が引き継ぎ、公社職員のうち県から派遣の2人は県に戻り、プロパー3人は退職とか。償還に特別交付税措置を伴う三セク債の活用により、支払利息は43億円圧縮できると試算しているとのこと。同公社の前身は昭和45年に設立され、これに先立つ33年、分収造林特別措置法が制定され、国は戦後復興や経済発展による木材需要拡大を見込んで、ブナなどの広葉樹を成長の早いスギなど針葉樹に植え替える「拡大造林政策」を打ち出しており、各都道府県はこれにのっとり、森林所有者に代わって林業公社が資金と労力を調達して50年程度かけて造林に取り組み、木材販売後の収益を分け合うスキームの分収造林事業を展開された経緯がある。しかし、以降の労賃の上昇、外国産材輸入拡大に伴う国産材価格の低迷により、現状ではほぼ例外なく経営危機に陥り、法的整理に踏み切るケースも出ている状況で、青森県では平成15年に新規造林を中止しており、給与カットなど公社リストラにも取り組む傍ら、国策事業と位置付けられてきたことから国に支援策を要望してきたとのこと。しかし、国と関係県による林業公社経営対策等検討会は21年、「引き続き、連携して取り組むこととする」などとする報告書を発表し、一方で、(1)国の公益法人制度改革に伴い、従来の公益法人は13年11月30日までに公益社団、財団法人または一般社団、財団法人に移行申請しなければ解散となる、(2)改正地方財政法による三セク債の発行期限が21年度から25年度までとなっている、ことを踏まえ、今回、県民負担のこれ以上の拡大を防ぐため解散を決断したとの由。事業の県移管後は、所有者との契約期間を長期化し、自然植生を誘導しながら複層林化・針広混交林化を進めて水源涵養や環境面、防災面などでの森林の公益的機能の増進を図り、また、利用間伐の推進や森林管理・整備への民間公募型プロポーザル方式を導入して収益性もアップさせる方針と記事は伝える。


旭川市も土地開発公社を解散する方向

 北海道新聞サイトが11月13日に掲出した「旭川市土地開発公社解散へ 来秋めど、地価低下など重荷に 」〔旭川〕は、旭川市が25年秋にも、第三セクター市土地開発公社を解散する方針を固めたと報じる。保有する土地の実勢価格の低下や金利負担の増加で含み損が膨らむ中、解散処理費用に充当できる第三セクター等改革推進債(三セク債)を発行期限の25年度末までに駆け込み活用するためで、市は、解散により財政負担の軽減を目指すものの、土地の含み損は債務保証する市の負担となるだけに、市は少しでも土地を売却しようと懸命と記事は伝える。


政務活動費への拡大

 中日新聞サイト北陸ページが11月13日に掲出した「政務活動費の範囲に 県改正案 かすむ調査目的 」〔室木泰彦、田嶋豊〕は、全国の地方議員が調査研究に使う政務調査費が地方自治法改正で来春から「政務活動費」に変わるのを前に、石川県議の政務活動費の使用範囲を定める条例改正案が12日、県議会改革推進会議の会合で示され、新たに要請・陳情活動費や、有権者を含む住民との相談会費などが認められる見通しで、調査研究という当初の目的がかすむような使用例が増える懸念が現実味を帯びると報じる。県議会の条例改正案は、全国都道府県議会議長会のモデル改正案を基に作成され、有権者を含む住民との意見交換の場への参加費、陳情参加費なども認められるもようで、さらに「等」の表記も多く、実際の線引きは困難で、政務調査費より実質的な政治活動に範囲が広がる恐れも出ているとか。現在は、資料作成や購入、事務費、人件費なども会派の「調査研究」に限る規定があるが、改正で「活動」に変わることで、これまで目的外使用で違法とされた事例も合法化する可能性が高いと記事は伝える。県議会は各会派で意見を集約し26日の次回会合で協議するが、ほとんどの議員が了承するとみられ、改正案は30日開会の県議会12月定例会に提出されるとの由。可決すれば来年4月から交付される見通しで、その後、さらに細かい運用規定を定めたマニュアルも改めるとのこと。同じく12月定例会に条例改正案提出を目指す金沢市議会も12日、政務活動費検討会の初会合を開催しており、全国市議会議長会のモデル条例を基に住民相談や要請・陳情、各種会議の参加費も認める方向で検討する見通しとか。

一部事務組合で経営改善した公営病院もある

 朝日新聞サイト北海道ページが11月10日に掲出した「紋別病院が収益向上 」〔小林直子〕は、赤字体質を理由に昨年度、地元5市町村でつくる一部事務組合が道から経営を引き継いだ広域紋別病院(紋別市)の収益が増えていると報じる。道立だった22年度に比べ、23年度の患者数が入院、外来ともに5千人ずつ増加し、診療科の新設や医師の確保の効果が出たかたちとなったと記事は伝える。8日の道議会決算特別委員会で、高橋亨氏(民主)の質問に道側が答えたもので、道立だった紋別病院は昨年4月、道の支援を条件に、紋別市や興部町など5市町村でつくる一部事務組合「広域紋別病院企業団」に経営を移管し、経営改善策として、医師の報酬を前年度の5割増しにして人材を集めやすくしたほか、風邪や腹痛の患者も気軽にかかれる「総合診療科」を新設したとのこと。今年10月現在、医師の数は経営移管前より3人増の14人、看護師は8人増の70人となり、診療態勢が充実し、23年度決算でみると、入院患者は1万9748人と5551人増え、外来患者も6万9670人と5189人の増加となっていて、入院・外来患者による収益は12億9500万円となり、前年度より3億2200万円増えたとの由。病院担当者は、総合診療科の新設やスタッフの充実の効果により、「結果として病院が住民にとってかかりやすく身近な存在になったことが、収益アップにつながった」と分析しているとか。一方、病院の23年度の赤字額は前年度より約2億円減ったものの、8億4900万円で、22~26年度までは、道が分割で支払う補助金収入(総額98億円)が入るため、23年度の赤字はこの補助金で穴埋めするかたちとなっており、27年度以降の対策として、病院は補助金の一部を基金として積み立てながら、赤字対策の検討を進めているとのこと。道内全域でみると、道立病院事業の昨年度決算の単年度赤字額は26億円で、一般会計からの繰入金を除くと赤字額は86億円、累積赤字は計710億円までふくれあがっているとか。道立7病院については、一部事務組合への移管や独立行政法人化など経営形態の見直しを検討中だが、赤字体質の病院を引き受ける地元自治体の理解も必要であり、紋別病院の経営移管の際、道は同病院の累積赤字100億円を引き受けるかたちをとったため、他の7道立病院の累積赤字まで引き受けることは難しい状況とか。道の道立病院室の担当者は、紋別病院の取り組みについて「様々な努力で赤字額が減っている成功事例」と評価しながらも、「他の病院での適用は簡単ではない。ただ、経営難で医師が減れば患者も来なくなり、収益も減る悪循環となる」と話しているとか。


11月分交付税支払延期への対応

 朝日新聞サイト鳥取ページが11月7日に掲出した「県、自治体に融資 」〔佐藤常敬〕は、赤字国債を発行するための特例公債法案の成立が遅れ、同国債を財源とする政府の地方交付税の11月分の交付が見合わされたことを受け、鳥取県が資金繰りに苦しむ県内の自治体に対し、「県市町村資金貸付基金」から一時的に資金を支援することを決め、平井伸治知事が6日、定例の記者会見で明らかにしたと報じる。県財政課によると、基金から最大約80億円の枠で、希望する自治体に低利で貸し付けるとのこと。今回、県は市場金利よりも低利な年利0・3%程度で融資することを予定しているとか。年4回に分けて支払われる交付税のうち、11月の予定額は県分が約340億円、市町村分が約214億円で、県は保有する現金に余力があるため、年内は資金繰りの心配はないとのこと。しかし、市町村の中には、手持ちの現金の不足などから既に、金融機関からの一時借り入れに踏み切ったところもあり、米子市は10月末に約10億円を金融機関から借りていて、同市財政課の担当者は「市民生活に影響を出さないための措置だが、本来的には発生しない金利負担のことを考えると憤りを感じる」と話しているとか。平井知事は会見で、「国のごたごたを自治体の財源の蛇口を止めることで処理しようとしている。財源を保障する立場の国家がすべきことではない」と批判したとのこと。


公表資料:知事定例記者会見(2012年11月6日)


 読売オンライン兵庫ページが11月7日に掲出した「県内市町、悩む資金繰り 特例公債法案成立遅れ 」は、赤字国債発行に必要な特例公債法案の成立が遅れている影響で、国から自治体への地方交付税交付金の支払いが滞り、県内の市町でも資金繰りに追われていると報じる。読売新聞が県内41市町に尋ねたアンケートでは、32市町が財政調整基金などで一時的に立て替える「繰り替え」を行うなど資金調達を余儀なくされており、財政担当者からは「国政の混乱を地方に持ち込まないでほしい」と憤りの声が上がっていると記事は伝える。地方交付税交付金は、自治体間の財政の均衡を図るために人口などに応じて国が配分するもので、交付は4、6、9、11月の年4回だが、今月2日に支払われるはずだった11月分は、道府県分、市町村分とも延期されたままとか。県財政課などによると、今月の交付予定額は県が765億円、市町は718億円で、交付額が予算の49%を占める香美町を最大に、市町平均で12・7%を占める重要財源であり、担当者は穴埋め策に奔走しているとのこと。読売新聞が各市町に、交付遅延に伴う資金不足の補填策を複数回答可で尋ねたところ、▽財政調整基金などの繰り替え(27市町)、▽金融機関からの借り入れ(6市町)、▽地方債発行(3市)、などが挙がっているとのこと。約6億円が不足する神河町は基金繰り替えに加え、金融機関から4億円を借り入れ、宝塚市は基金繰り替えと来年3月予定の地方債発行を年内に前倒しする意向とか。6億円が交付されていない小野市は、遅延が続けば12月10日の職員ボーナス支給を年明けに先送りする方針を表明しており、12月分の職員給与などと合わせた5億円が不足する見込みの猪名川町は、定期預金を取り崩して不足分を賄うといい、自治体は「しなくてもいい苦労で翻弄されている」と政府への不満を募らせていると記事は伝える。一方、財源にゆとりがあり、当面の対策を見送った自治体も、神戸、明石各市など5市町あったとか。現時点で、交付金遅延による事業への影響は出ていないが、「基金の残高が過去最低水準になる」(豊岡市)との声や、複数の自治体から基金繰り替えで利子が逸失されるなど財政悪化を懸念する声も出ているとのこと。県財政課の担当者は「いつになれば、いくら交付金が入るかも分からず、最悪の事態を想定しようにも不確定要素が多すぎる」と頭を抱えていると記事は伝える。


知事の説明を求める各市長

 毎日jp滋賀ページが11月3日に掲出した「下水道公社:解散、採決持ち越しに “随契”に各市長異議 /滋賀 」〔姜弘修〕は、滋賀県の方針で県直営に移行することになった県下水道公社の理事会が2日、草津市の同公社であり、今年度末での公社解散の議案を審議したものの、理事の各市長から解散後の委託契約などに異論が相次ぎ、採決が持ち越されたと報じる。5日に嘉田由紀子知事から説明を受けた上で、改めて理事会を開くことにしたとの由。下水道公社は21年度に県が策定した外郭団体の見直し計画で廃止とされ、解散に向けて準備を進めており、最大の課題だった公社職員の雇用確保は、残る水質監視の技術職員3人が淡海環境保全財団に移ることで見通しがつき、理事会に解散を諮ったとのこと。理事会では、理事の山仲善彰・野洲市長が「職員が移る淡海環境保全財団に業務が随意契約(随契)で委託されると聞いたが、認められない」と口火を切り、近江八幡市の冨士谷英正市長らも「随契だと官製談合ではないか」とただしたとか。県や公社側は「3人が移ることで財団が技術を持つことになる。そこに水質監視業務を委託するしかない」と随契の可能性を認めつつ、「まだ随契と決まったわけではない」とも説明したとか。県と市町の協議会設置など、解散後の下水道運営や業務委託の姿が不明確という意見が大勢で、5日の市長会との会合で嘉田知事に説明を求めた上で再度審議することを申し合わせたと記事は伝える。


公表資料:外郭団体および公の施設見直し計画 平成21 年12 月



 京都新聞サイトが11月5日に掲出した「県と市、議論平行線 行政会議・下水道公社解散問題など 」は、滋賀県の嘉田由紀子知事と県内市長による「県市行政会議」が5日、大津市内で開かれ、県下水道公社の解散問題や重度心身障害者を支える仕組みについて話し合ったが、いずれも議論は平行線のままだったと報じる。県下水道公社は2日の同公社理事会で本年度に解散する議案を提案しているが、水質監視など公社の業務を県の外郭団体・淡海環境保全財団に委託するとの公社側の案に対し、「競争入札によらない随意契約になる」と理事会メンバーの市長から異論が出ていたとの由。県市行政会議で嘉田知事は「琵琶湖の監督責任を負っていただく場合はプロポーザル(企画提案型)方式もある。随意契約の場合はこれまでも透明性を持って説明してきた」と強調していたが、これに対して市長らからは「大規模事業に随意契約を認めることになる。そもそも安易な解散に無理がある」などの批判が出たとか。


青森市文化スポーツ振興公社が元幹部と和解

 毎日jp青森ページが11月3日に掲出した「青森市の公社元主幹着服:損賠訴訟 元主幹上司らと和解 900万円支払いへ /青森 」〔高橋真志〕は、青森市文化スポーツ振興公社 の元主幹=業務上横領罪などで服役中=による公金横領事件で、公社が2日、元主幹の上司ら3人に計約9300万円の損害賠償を求めた訴訟で和解したことを明らかにしたと報じる。3人が公社に計約900万円を支払うとのこと。個別の金額は明らかにしていないとか。公社幹部がこの日、同市内で記者会見して和解内容を説明したもので、対馬忠雄理事長は和解金額について「過去の事例を参考に弁護士と協議した」と述べたとの由。不足分は元主幹に支払いを求める方針とか。この問題は18年に発覚し、元主幹は22年に民事訴訟で約9300万円の支払いを命じる判決を受けたが、元主幹の資産が4811円しかなかったため、公社は当時の上司ら4人の監督責任を追及し、賠償金324万円を支払った元理事長を除く元事務局長ら3人を提訴していたとのこと。


参考:青森市文化スポーツ振興公社の使途不明金問題について市が調査報告