公会計の動向 -4ページ目

年度末契約の新年度単価適用の特例措置

 建設通信新聞が4月15日に掲出した「新労務単価/水機構が特例措置決定/独法、高速道路会社も検討 」は、国土交通省が各地方整備局などに通知し、都道府県・政令市に適切な運用を要請した25年度公共工事設計労務単価の特例措置について、同省所管の高速道路会社や独立行政法人などの多くが今後の対応を検討していることが分かったと報じる。3月中に入札し契約が4月1日以降になる案件を対象に大幅に上昇した新単価で契約変更するもので、現時点では水資源機構がいち早く適用を決定しているが、それ以外の機関は態度を保留しており、今後、内部検討を進め、適用の可否を決める方針とか。水資源機構は「特例措置を踏まえ、全事業所を対象に調査を実施した。該当する案件が維持管理工事を中心に10件あり、いずれも特例措置を適用する」としているとのこと。従来から国交省の契約制度に準拠しており、今回もそれに準じた決定で、適用理由には、デフレ対策としての意味合いもあるとか。請負金額については、新単価を使って積算し直した予定価格に当初契約の落札率を掛けて算出するとのこと。地方自治体から工事などを受託して事業を実施している日本下水道事業団(JS)は「特例措置の部分については、国交省と内容について調整・確認を進めている」としており、高速道路会社の状況を見ると、東日本高速道路と中日本高速道路は「適用するかどうかを含めて検討中」と回答しており、東日本高速道路関東支社では、3月に開札したWTO(世界貿易機関)対象の3件が未契約で、これらの案件への適用可能性が今後注目されると記事は伝える。同様に首都高速道路も「情報が入ったばかりで現時点で方針は決まっていないが、適用の可否について、これから検討に入る」とか。阪神高速道路も「正式な要請は来ていないが、特例措置については、その適用の可否を含めて既に検討している」と回答しており、一方、西日本高速道路は「国からの要請があって初めて検討に入る。現時点では要請がないため、検討に入るとは答えられず、未定としか言えない」と話しているとか。都市再生機構は、「特例措置の詳細を11日に知ったところで、現在は検討段階である」と回答し、成田国際空港と鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、入札した工事すべての契約を24年度中に終えていたことから、特例措置の該当案件はなかったとか。東京地下鉄は入札・契約制度にかかわる部分であることを理由に「回答することを控える」としているとか。25年度の労務単価は前年度に比べ全職種単純平均で15.1%増と大幅に上昇しており、予定価格で見ると、おおむね5%程度の上昇になる見込みで、国交省直轄工事における特例措置は、変更後の請負金額について発注者が新単価で予定価格を再び積算し、その金額に当初契約した際の落札率を掛けて算出するとのこと。受注者から変更協議を申し出てもらい、発注者が応じる形をとるもので、自治体や各地方整備局などには早期の対応を通知・要請しているが、受注者からの変更協議の請求期限は各発注者に委ねているとのこと。国交省所管の独立行政法人などにはこの内容を参考通知として周知済みで、自治体と同様に適用の可否は各機関の判断に任せており、自立的な経営が求められているこれらの機関では、適用による財政への影響もあり、慎重になることが予想されるが、デフレスパイラルを断ち切る効果も期待できる措置だけに、大幅な事業予算を確保した経済対策の効果を一層高める観点からも適切な運用が求められると記事は業界を代弁する。


豊岡市は土地開発公社を存続させる

 神戸新聞サイト但馬ページが3月29日に掲出した「豊岡市が土地開発公社存続 土地取得ルール見直し 」〔若林幹夫〕は、兵庫県豊岡市が25年度以降も市土地開発公社を存続させる方針を決め、利用計画の見通しがない土地は取得しないなどのルールを作ったと報じる。公社が債務超過でなく、北近畿豊岡自動車道などの用地買収が残っていることを存続理由としており、今後、3年ごとにあり方を見直すとのこと。土地開発公社については、地価が安定した現在、債務超過に陥るところが増えており、総務省は21年、全国の地方自治体に対し、廃止を含めてあり方を見直すよう通知していて、兵庫県内では神戸市と伊丹市がすでに解散したほか、姫路市など8団体が解散を予定しているとのこと。豊岡市の公社は100%市の出資で昭和48年に設立され、役員全員を市幹部が兼務していて、市は公社存続の理由について、北近畿豊岡自動車道用地などを例に「先行取得すれば、買い戻すときに補助、起債の対象になり、メリットが大きい」と説明しているとか。現在の保有資産約10億円に対して、債務は約6億5千万円で、24年度は、開発計画が頓挫して塩漬けになっていた但馬空港周辺約202ヘクタールを市が約18億円で買い戻したとのこと。存続に当たり、市と公社は2月下旬、取得の際は公社によるか、市の一般財源を活用するかを検討し、明確な開発目的がないと購入しないなどの運用方針を決めており、これは安易な土地の取得を防ぐことが目的としているが、従来と何が変わったのかは明確でない。


上越市は観光関係3セクを持ち株会社の下にまとめとトップに民間の人材を充てる

 上越タウンジャーナルが3月28日に掲出した「公募の三セク持株会社社長に伊藤利彦氏(67) 」は、新潟県上越市が3月28日、公募していた第3セクターの持株会社の社長候補に、同市出身で元JCBトラベル副社長の伊藤利彦氏(67)=東京都小金井市在住=を選任したと発表したと報じる。この日、記者会見した伊藤氏は「魅力ある体制を作りたい」と抱負を語ったとか。昨年10月、同市は50%以上を出資する観光関係の三セク7社で持株会社設立準備会を設置しており、会社の名前を仮称「J─ホールディングス」と決めていて、昨年末から持ち株会社の社長候補を昨年末から公募したところ、23人の応募があったとか。書類審査、面接審査を経て選ばれた伊藤氏は現在の上越市本町1丁目の出身で、県立高田高校、東京大学経済学部を経て三和銀行に入行し、支店長などを歴任して8年には旅行会社、JCBトラベルの代表取締役副社長に就任しており、退任後はJCB北海道の監査役などを歴任したとのこと。市は選定理由を豊富なマネジメント経験と幅広い人脈のほか、出向先の企業で経営改革に取り組んだ実績があること、上越市出身の伊藤氏が故郷の発展に寄与したいとの強い意欲や熱意があることとしているとか。伊藤氏は記者会見で「上越の役に立ちたいと思った。経営は厳しいかもしれないが7社が知恵を出しあって黒字体制を確立し、上越の魅力を高める存在にしたい」と意欲を語り、村山市長は「選考の中でも評価が高かった。これまでの経験からその手腕やリーダーシップを期待したい」と話したとか。持株会社は同市の第3セクターの整理統合策として今年8月に設立される予定で、伊藤氏は設立と同時に社長に就任するとのこと。


キリンからメルシャン軽井沢美術館を地元の町が取得

 信濃毎日新聞サイトが3月29日に掲出した「閉館のメルシャン美術館跡地 御代田町土地開発公社が取得 」は、北佐久郡御代田町は28日、23年11月に閉館したメルシャン軽井沢美術館などがあった同町馬瀬口の土地2万8677平方メートルを、町土地開発公社(理事長・茂木祐司町長)がメルシャン(東京)から1億820万円で取得したと発表したと報じる。町役場で会見した内堀豊彦副町長は「明確な使い道は決まっていないが、軽井沢町に続く幹線道路沿いでもあり、活用価値が高い(と判断した)」と説明したとのこと。美術館はウイスキー蒸留所の敷地に、たる貯蔵庫群を改修して7年に開館され、ピーク時は年間延べ約10万人が訪れたが、収益環境が厳しいとして閉館したとの由。メルシャンの親会社キリン(東京)の広報によると、同蒸留所ではウイスキー「軽井沢」を2000年まで蒸留しており、その後も貯蔵酒を出荷していたが、蒸留所は昨年3月で閉じたとのこと。敷地内の美術館や蒸留所だった建物など18棟(計延べ約5900平方メートル)はそのままで土地を取得し、建物の所有権を公社に移したとのこと。敷地は、町道を挟んで町立博物館「浅間縄文ミュージアム」の北東側にあり、町役場にも近く、内堀副町長は、活用の可能性として、工業用地、築40年以上で建て替えを検討中の役場新庁舎用地、地場産品直売所を挙げたが、検討の手法も含め未定とか。町によると、美術館の継承先をメルシャンに探してもらっていたが、見つからず、同社から昨年11月、町側に取得希望の打診があり、町議会にも相談して取得を決めたとのこと。町企画財政課によると、建物を取り壊す場合の費用は概算で1億円で、取得費と合わせても「更地で購入した場合の相場より大幅に安い」としているとか。


減税の河村名古屋市長が継続

 日経サイト東海・北陸ページが3月29日に掲出した「「河村減税」何変えた 名古屋市長選4月7日告示 」は、河村たかし市長(64)の任期満了に伴う名古屋市長選が4月7日、告示され、21日に投開票されるが、2期目を目指す河村氏に、自民、民主の地方組織と共産党がそれぞれ擁立する2候補が挑む三つどもえの構図ではあるものの、事実上は河村市政に対する「信任投票」の色合いが濃いと報じる。観光PRや中央への発言力で効果を上げた河村氏だが、市議会との対立が続いた4年間を伝える。市が25年度予算案に盛り込んだ保育料の値上げを巡っては、5.1%値上げして4億3000万円強を増収する市の方針に対して、自民や民主が「市民サービスを低下させて減税の原資にするのは許さない」と反対したとのこと。市長選では目立った争点が少ないこともあり、減税政策の是非が浮上しており、立候補を表明した元自民党市議で自民、民主両党の愛知県連が推薦、支持する藤沢忠将氏(43)は「減税政策は名古屋の経済活性化につながっていない」と批判し、公約では中小企業支援などの成長戦略を強調したとのこと。共産が擁立する元愛知教育大非常勤講師の柴田民雄氏(48)も「減税の恩恵が及ぶのは大企業や富裕層だけ」と話しているとか。また、地方自治体による独自の減税は事実上18年の地方財政法の改正で認められているが、減税をする自治体が同時に起債をするには総務省の許可が必要であり、これまで独自に減税をした自治体が起債を許可されなかったケースはなく、22~24年度は名古屋市の起債を許可してきた総務省だが「25年度については、名古屋市から許可の申請が来てから精査する」(地方債課)と明言を避けているとか。河村氏は減税とともに、議員報酬の半減にも手をつけ、年間約6億円の費用削減に成功しており、また、23年からは市民らが市の事業を評価する「事業仕分け」を始め、子育て支援手当などが「廃止」、高年齢者が割安で公共交通機関を利用可能な「敬老パス」などが「見直し」と判断されており、こうした一連の改革を「行政のスリム化につながった」として評価する声はあるが、河村氏が主張する減税の経済効果を認める専門家は少ないとか。市財政に与えるマイナスも無視できず、市の見通しでは、歳入から歳出を差し引いた財源不足(赤字)額が26年度に108億円、27年度で114億円、28年度は161億円と拡大する見通しで、「河村さんが市長でなくなれば、すぐにでも減税をやめる検討に入るだろう」と語る幹部もいるとか。


 朝日新聞デジタルが4月21日に掲出した「河村氏、3度目の当選確実 」は、名古屋市長選市民税減税の是非が最大の争点となった名古屋市長選が21日投開票され、現職の河村たかし氏(64)が新顔2氏を破り、出直し選を含め3回目の当選を決めたと報じる。昨年度から始まった市民税5%減税は当面、継続する方向が固まったと記事は伝える。減税のほか、市長給与削減や議員報酬半減など、河村氏は自ら掲げた改革路線を2期目も続けていく構えとか。投票率は39・35%で、前回より14・79ポイント下がったとのこと。河村氏は21日夜、市内で記者団に対し、「明確な民意が出た。政策の選択を市民がしたということで、これは実現させないといけない」と、2期目の市政運営に向けた意欲を語ったと記事は伝える。選挙戦は、現職の河村氏と、共産推薦の元愛知教育大非常勤講師の新顔、柴田民雄氏(48)、自民、民主の県連から支援を受けた前自民党名古屋市議の新顔、藤沢忠将氏(43)による三つどもえの構図で、減税継続を唱える河村氏に対して、新顔2氏は減税廃止を主張したとのこと。


青森県の分収造林事業も直営へ

 河北新報サイト青森ページが3月27日に掲出した「青森県・農林公社 来月8日解散 」は、民事再生手続き中の青い森農林振興公社(青森市)が26日、青森市で通常総会を開き、4月8日に解散することを決めたと報じる。債権者の青森県と日本政策金融公庫に対する弁済が同日終了するためで、県と公益社団法人あおもり農林業支援センターに、事業を引き継ぐとのこと。公社は、1月に認可された民事再生計画に基づき、分収造林事業を4月1日付で県に譲渡しており、同時に、整備した森林による代物弁済などで7億円を県に返済し、8日には公庫に現金4億円を返し、計11億円の弁済を終えるとの由。公社の債務額は367億円で、残りの356億円は、県の債権放棄などにより弁済が免除されるとのこと。解散方針は、公社に出資する市町村や農林団体関係者50人が総会で了承され、解散後は清算法人に移行し、9月末に清算手続きを完了させるとのこと。債権放棄で生じた巨額の損失について県は、「第三セクター等改革推進債」の活用で圧縮を図るとか。整備した森林の販売収入を地権者の契約者と分け合う分収造林事業でも、県側の収入割合を高めて利益を確保する方針で、割合見直しは契約者側の減収につながるが、26日現在で契約者1034人のうち877人(85%)が同意しているとのこと。


神戸市が退職金を3年間で16%削減

 iJAMPが3月22日に配信した「退職金、3年間で16%削減=神戸市」は、神戸市が25年度から、職員の退職金を3年間で16.3%削減するとともに、市長ら特別職の退職金も追加削減する方針を決めたとか。関係条例の改正案を市議会に提出し、成立後4月からの施行を目指すとのこと。市給与課によると、職員1人当たりの退職金は23年度で平均2575万円だが、改正案では25年4月から平均で140万円、26年4月から280万円、27年4月以降400万円削減するとのこと。削減効果額は3年間で約41億円とか。特別職の退職金の追加削減は行財政改革の一環で、今任期中の退職金について矢田立郎市長は30%、副市長3人は15%削減しているが、さらに5%削減し、矢田市長の改正後の退職金は2727万円(本則は4196万円)とか。常勤監査委員も新たに20%削減するとのこと。矢田市長は「職員全体に退職手当を減らしていただく中、幹部がそれに準じた対応をすることは重要」と話していると記事は伝える。

税外債権の延滞金率を上げることが未収金の縮減に効果があると判断した例

 iJAMPが3月22日に配信した「税外未収延滞金率を2倍に=静岡県」は、静岡県が、税外未収金の縮減を目指す一環で、税外収入督促条例を改正すると報じる。納期限から1カ月たった未収金のうち使用料や手数料などの延滞金率を現在の年7.3%から14.6%に引き上げるとのこと。4月1日に施行し、同日以降に納期限が来る債権から適用するとの由。改正案の対象となるのは、公債権のうち個別法(民法や道路法など)で延滞金の徴収方法が決められているもの以外の債権で、財政課は具体例として、産廃の原状回復代執行費用返納金や児童措置費納付金などを対象に挙げており、こうした公債権の延滞金率はこれまで期間に関係なく年7.3%だったが、県議会から「低いのではないか」などと指摘されていたとのこと。改正案では、県税の延滞金率と同じ計算方法を適用し、納期限の翌日から1カ月間は、年7.3%を上限に毎年の特例基準割合(25年は年4.3%)を使うが、期限を過ぎたものは年14.6%にするとのこと。同県の23年度の税外未収金は、公債権と私債権合わせて35億9500万円で、県は各部の担当課長を集めた「税外収入債権管理調整会議」を設置して対策に力を入れていると記事は伝える。

群馬県が病院管理者を廃止

 読売サイトが3月19日に掲出した「群馬県立病院の「管理者」廃止 」は、群馬県が新年度、県立4病院の経営責任者である病院管理者のポストを廃止する方針を決めたと報じる。経営改善に一定の成果があったことや、組織のスリム化を図ることなどが主な理由で、今後は、各病院長の経営管理力を強化することで専門病院としての機能を高め、現場目線で医師確保や地域の医療機関との連携にあたるとか。大沢知事が18日の県議会議会運営委員会の追加議案説明で明らかにしたもので、総務省によると、病院経営の責任明確化や柔軟な運営を可能とするため、地方公営企業法を全部適用して人事や組織、財務などの権限を知事部局から独立させているのは、23年度末現在で群馬を含め26都道府県に上るが、いずれも管理者を置いており、ポストを廃止するのは「極めて異例」(総務省公営企業課)とのこと。県は15年度、心臓血管、がん、精神医療、小児医療の4センターの経営責任者として病院管理者を設け、初代には心臓血管センターの元院長が就任して、現在は2代目を元県健康福祉部長が務めており、この間、病院の基盤整備などを進め、医業収益は15年度の134億円から、23年度には197億円に増加しており、最大約25億円(19年度)に上った赤字も約6億円(23年度)と改善傾向にあるとのこと。今後は、大沢知事が管理者の権限を執行するとの由。

福井林業公社は公庫債務114億円、県融資分344億円

 中日新聞サイト福井ページが3月8日に掲出した「繰り上げ償還要望へ 旧林業公社県営化問題」〔県議会取材班〕は、福井県議会が7日、総務教育、産業の両常任委員会を開き、総務教育委では「ふくい農林水産支援センター林業部門(旧林業公社)」の県営化問題で、森阪輝次総務部長が、日本政策金融公庫からの債務について、公庫や国に対して繰り上げ償還などを認めるよう求める考えを示したと報じる。県営化した場合、公庫からの債務約114億円(24年度末見込み)は県が引き受けるが、原則繰り上げ償還ができない仕組みであり、現状では70年度まで掛け、将来発生する利息分を含めて約143億円を支払わなくてはならず、利息分の低減などに向け、森阪部長は「国策でやってきたことであり、繰り上げ償還や利率引き下げを求めていきたい」と述べたとか。また、県が貸し付けた約344億円の債権放棄などには県議会の議決が必要で、森阪部長は「なるべく早くしたいが、25年度の2月定例県議会までに議案を提出したい」との見通しを示した。