公会計の動向 -3ページ目

太陽光発電所敷地として遊休地を活用する自治体

 高知新聞サイトが5月6日に掲出した「塩漬け土地太陽光で活路 7自治体発電所誘致」は、高知県内の自治体で活用や売却のめどが立たず塩漬け状態になっていた公有地が、太陽光発電所の建設用地として息を吹き返してきていると報じる。東日本大震災後の新エネルギー事業の拡大を追い風にした新たな土地利用策で、自治体には「渡りに船」の好機が到来した格好と記事は評する。税収など新たな収益を見込める上、クリーンな施設として周辺住民らの理解も得やすく、自治体関係者は「地域の活性化につなげたい」と期待を膨らませているとか。

米子市土地開発公社が解散へ

 読売オンライン鳥取ページが4月26日に掲出した「米子市、土地公社解散へ 3セク債10億円発行」は、今年1月に米子市土地開発公社の抜本改革検討委員会を組織し、対応策を協議していた米子市が、財務内容が悪化した公社を今年度内に解散する方針を決め、25日、市議会に説明したと報じる。公社は、崎津地区の企業用地「がいなタウン」の売却が進まないため債務が膨らみ、市は19年に34億8400万円を無利子で貸し付けているが、公社は銀行債務12億円と市の貸付金2億円の計14億円の借金を依然抱えており、検討委は、今後も経営環境は改善せず、今年度末が発行の期限となっている「第3セクター改革推進債」を活用して整理する方が市の負担軽減になると結論づけたとか。計画では、市が3セク債を10億円発行し、公社の自己資金2億円と合わせて銀行債務を完済させ、市は公社の土地計7ヘクタール(時価9億円)を譲り受け、差し引き3億円となる債権は放棄するとのこと。市は「取得する土地の民間への売却を積極的に進めたい」としていると記事は伝える。

宮崎県議会が政務調査費マニュアルを決定

 毎日jp宮崎ページが4月14日に掲出した「政務活動費:使途、親族雇用に一定制約 地方自治法改正で県議会 /宮崎」〔門田陽介、百武信幸〕は、宮崎県議会が、地方自治法改正に伴い政務調査費から改称した「政務活動費」の具体的な使途を例示したマニュアルを改定したと報じる。燃料代を含む交通費などの基準を緩和しているが、これまで政務調査活動の補助職員として認めていた親族の雇用については「特別な理由」がある場合と条件を明記し、一定の制約をかけたと記事は伝える。昨年12月の定例会で政調費を政務活動費とする改正条例が可決されたことを受け、県議会主要4会派が幹事長会議で使途を協議し、先月21日に決定したもので、活動費は四半期ごとに交付されるが、マニュアルは4月交付分から適用されるとのこと。交通費は、これまで自家用車の走行距離1キロ17円か燃料代の4分の1と定めていたが、活動費では燃料代の上限を2分の1まで引き上げており、また、通信費も自宅の固定電話と、携帯電話の料金補助は、上限を4分の1から2分の1に拡大したとの由。一方、親族の雇用以外に厳格化したのは宿泊費で、夕食代を2000円までと新たに定め「アルコール飲料を除く」と明確に制限したとのこと。交付金の額はこれまでと同じで、会派1人当たり月10万円、議員個人月20万円で、幹事長会議座長の中野一則副議長(自民)は「使途を拡大解釈しないよう、九州・沖縄各県を調査し、厳しい基準に合わせた。トータルでは厳しくなった」と話しているとか。

三セク問題を検討している総務省の研究会

 朝日サイトが7月31日に掲出した「三セクなど196法人、自治体破綻させる可能性 総務省」は、総務省が31日、第三セクターなどのあり方を考える有識者による研究会を開き、自治体を財政破綻に追い込む可能性がある三セク・地方公社が全国で196法人にのぼることを明らかにしたと報じる。同省は研究会が年内にも取りまとめる指針を受け、支援策の延長を検討すると記事は伝える。同省が自治体から財政支援を受ける計1923法人を調査したところ、リスクがあると判断された196法人のうち、基金の積み立てなどで財政リスクに対応できると答えたのは約4割の70法人にとどまっているとの由。同省では経営難の三セクの負債を早期に処理して財政破綻を防ぐため、損失補償の支払経費などを地方債で賄う「第三セクター等改革推進債」を21年度に導入しているが、制度は今年度で終わるため、研究会がまとめる指針を踏まえて三セク債の延長の是非を検討するとのこと。

公表資料:第三セクター等のあり方に関する研究会

XPサポート終了への対応

 読売オンラインが5月27日に掲出した「XP更新悩む自治体…財政難「使い続けるしか」」は、マイクロソフトの基本ソフトウエア(OS)「ウィンドウズXP」のサポート期間が残り1年となり、北海道内の自治体が更新作業に追われていると報じる。後継OSの「ビスタ」以降に更新しないと、サイバー攻撃にさらされた場合、住民の個人情報が漏えいしかねないが、XPを多く導入している自治体では、切り替えに多額の費用がかかり、期間内の更新が間に合わないという声も出ていると記事は伝える。道南地方のある自治体の担当者は「ウイルス感染の危険が高まるといっても、使い続けるしかない」と語っており、職場のパソコンのうち、半数以上がXPを使っているが、パソコンの買い替えやOSの更新には多額の費用がかかるため、更新は「できる範囲で進めていくしかないが、具体的に何も決まっていない」と語っているとか。XPのサポート期間は2014年4月9日に終わり、以降、最新のウイルス対策ソフトを入れていても、サイバー攻撃に対処できなくなるが、自治体には住民の個人情報などがあり、事態はより深刻と記事は伝える。道庁では24年度末から、職員用パソコンの約6割を占めるXPのパソコン1万1000台の切り替えを進めており、全てを買い替えると、単純計算で約10億円の費用がかかるため、5月現在、全パソコンのうち約700台は切り替えの対象から外したとのこと。札幌市IT推進課によると、市役所などで使うパソコン1万3550台のうち、約半数にあたる6767台がXPであり、22年9月から各部署に更新を呼びかけているが、思うように進まず、今月にアンケート調査を実施して、更新の進み具合をチェックするとのこと。「何とか乗り切れそうだ」と胸をなで下ろすのは岩見沢市で、リース契約のパソコンがちょうど更新時期を迎え、XPから「ビスタ」「ウィンドウズ7」に順次切り替えられるメドがついたとか。同様に全台の更新が間に合いそうな室蘭市の担当職員は「財政難の折、メーカーの都合で機器を入れ替えるのは文句を言いたい気持ちにもなる」としながら、「その分、人手を減らすことにも貢献してくれているので、功罪相半ばかもしれない」と話したとも。

産業育成措置に交付税

 日経サイトが5月13日に掲出した「総務省、産業育成に交付税 成果自治体に増額」は、総務省が26年度から、産業育成で成果を上げた地方自治体に通常より多くの地方交付税を配分すると報じる。企業誘致やベンチャー育成などに取り組むインセンティブを与え、低迷する地方経済の立て直しにつなげるとのこと。政府が16日に開く経済財政諮問会議で、新藤義孝総務相が表明すると記事は伝える。事業所数や製造品出荷額、農業産出額などを増やした自治体に交付税を上乗せして配る案が有力で、19~21年度に類似の制度があり、5年ぶりに復活するとの由。現在は公務員給与の減額や人員削減などが進んだ自治体に交付税を追加で配っているとも。

経済財政諮問会議5月16日資料5-2:個性を活かし自立した地方をつくるために(新藤議員提出資料)(PDF形式:312KB)

宮城県が林業公社の存続をこれから検討

 河北新報社サイトが4月21日に掲出した「林業公社を抜本見直し 宮城県、廃止含め在り方検討へ 」は、宮城県が本年度、多額の累積債務を抱える県林業公社の在り方を抜本的に見直す作業に入ると報じる。将来的な県民負担を軽減する観点から、公社の廃止も含めて検討する方向とか。見直す場合の選択肢として、(1)公社自らが経営を改善し存続、(2)公社を廃止し、県が森林経営を直営、(3)法的手続きを経て、公社自らが経営を改善、などが挙がっているとのこと。県は、経営悪化した第三セクターなどの債務を肩代わりするために発行できる「第三セクター等改革推進債(三セク債)」の活用も視野に入れるとか。見直し着手の方針は、山田義輝農林水産部長が19日の県議会環境生活農林水産委員会で明らかにしたもので、山田部長は「現在の債務は168億円で抜本的改革が必要。関係機関と調整し、本年度中に実行する」と述べたとの由。林業公社をめぐっては、県議会の県出資団体等調査特別委員会が22年度、「自立的経営は不可能」などとして廃止を県に提言しており、東日本大震災後の23年秋、村井嘉浩知事が「震災で果たすべき大きな役割がある」として当面、存続させる方針を表明していた経緯がある。


三セク鉄道が車両命名権を売り出す

 朝日新聞デジタルが4月12日に掲出した「長崎の三セク「車両の命名権売ります」 ヘッドマークも 」〔上田輔〕は、長崎県佐世保市と佐賀県有田町の93・8キロを結ぶ第三セクターの松浦鉄道(本社・佐世保市)が列車の命名権を売り出していると報じる。乗客の減少を受けた増収策で、契約終了後は、名付けた列車名の入ったヘッドマークがもらえるとのこと。売り出しているのは、21両ある同社の主力車両「MR600形」の命名権で、1両あたり3カ月15万円、6カ月20万円、1年間で25万円としており、法人は1年契約に限るとか。契約期間中、列車名を記した直径60センチのヘッドマークを車両の前後に取り付けて走ることになる。名前のほか、写真やイラストも掲載できる。


年度末契約の新年度単価適用の特例措置

 建設通信新聞が4月15日に掲出した「新労務単価/水機構が特例措置決定/独法、高速道路会社も検討 」は、国土交通省が各地方整備局などに通知し、都道府県・政令市に適切な運用を要請した25年度公共工事設計労務単価の特例措置について、同省所管の高速道路会社や独立行政法人などの多くが今後の対応を検討していることが分かったと報じる。3月中に入札し契約が4月1日以降になる案件を対象に大幅に上昇した新単価で契約変更するもので、現時点では水資源機構がいち早く適用を決定しているが、それ以外の機関は態度を保留しており、今後、内部検討を進め、適用の可否を決める方針とか。水資源機構は「特例措置を踏まえ、全事業所を対象に調査を実施した。該当する案件が維持管理工事を中心に10件あり、いずれも特例措置を適用する」としているとのこと。従来から国交省の契約制度に準拠しており、今回もそれに準じた決定で、適用理由には、デフレ対策としての意味合いもあるとか。請負金額については、新単価を使って積算し直した予定価格に当初契約の落札率を掛けて算出するとのこと。地方自治体から工事などを受託して事業を実施している日本下水道事業団(JS)は「特例措置の部分については、国交省と内容について調整・確認を進めている」としており、高速道路会社の状況を見ると、東日本高速道路と中日本高速道路は「適用するかどうかを含めて検討中」と回答しており、東日本高速道路関東支社では、3月に開札したWTO(世界貿易機関)対象の3件が未契約で、これらの案件への適用可能性が今後注目されると記事は伝える。同様に首都高速道路も「情報が入ったばかりで現時点で方針は決まっていないが、適用の可否について、これから検討に入る」とか。阪神高速道路も「正式な要請は来ていないが、特例措置については、その適用の可否を含めて既に検討している」と回答しており、一方、西日本高速道路は「国からの要請があって初めて検討に入る。現時点では要請がないため、検討に入るとは答えられず、未定としか言えない」と話しているとか。都市再生機構は、「特例措置の詳細を11日に知ったところで、現在は検討段階である」と回答し、成田国際空港と鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、入札した工事すべての契約を24年度中に終えていたことから、特例措置の該当案件はなかったとか。東京地下鉄は入札・契約制度にかかわる部分であることを理由に「回答することを控える」としているとか。25年度の労務単価は前年度に比べ全職種単純平均で15.1%増と大幅に上昇しており、予定価格で見ると、おおむね5%程度の上昇になる見込みで、国交省直轄工事における特例措置は、変更後の請負金額について発注者が新単価で予定価格を再び積算し、その金額に当初契約した際の落札率を掛けて算出するとのこと。受注者から変更協議を申し出てもらい、発注者が応じる形をとるもので、自治体や各地方整備局などには早期の対応を通知・要請しているが、受注者からの変更協議の請求期限は各発注者に委ねているとのこと。国交省所管の独立行政法人などにはこの内容を参考通知として周知済みで、自治体と同様に適用の可否は各機関の判断に任せており、自立的な経営が求められているこれらの機関では、適用による財政への影響もあり、慎重になることが予想されるが、デフレスパイラルを断ち切る効果も期待できる措置だけに、大幅な事業予算を確保した経済対策の効果を一層高める観点からも適切な運用が求められると記事は業界を代弁する。


豊岡市は土地開発公社を存続させる

 神戸新聞サイト但馬ページが3月29日に掲出した「豊岡市が土地開発公社存続 土地取得ルール見直し 」〔若林幹夫〕は、兵庫県豊岡市が25年度以降も市土地開発公社を存続させる方針を決め、利用計画の見通しがない土地は取得しないなどのルールを作ったと報じる。公社が債務超過でなく、北近畿豊岡自動車道などの用地買収が残っていることを存続理由としており、今後、3年ごとにあり方を見直すとのこと。土地開発公社については、地価が安定した現在、債務超過に陥るところが増えており、総務省は21年、全国の地方自治体に対し、廃止を含めてあり方を見直すよう通知していて、兵庫県内では神戸市と伊丹市がすでに解散したほか、姫路市など8団体が解散を予定しているとのこと。豊岡市の公社は100%市の出資で昭和48年に設立され、役員全員を市幹部が兼務していて、市は公社存続の理由について、北近畿豊岡自動車道用地などを例に「先行取得すれば、買い戻すときに補助、起債の対象になり、メリットが大きい」と説明しているとか。現在の保有資産約10億円に対して、債務は約6億5千万円で、24年度は、開発計画が頓挫して塩漬けになっていた但馬空港周辺約202ヘクタールを市が約18億円で買い戻したとのこと。存続に当たり、市と公社は2月下旬、取得の際は公社によるか、市の一般財源を活用するかを検討し、明確な開発目的がないと購入しないなどの運用方針を決めており、これは安易な土地の取得を防ぐことが目的としているが、従来と何が変わったのかは明確でない。