公会計の動向 -151ページ目

財務省が随意契約について25日に通達

 26日付け日本経済新聞朝刊5面に「随意契約の監視強化、来年度から、政府、「丸投げ」に承認制」の記事。
 記事は、財務省が25日に各省庁と出先機関を対象に随意契約の見直し内容を通知し、4月の契約から新制度を適用すると報じる。受注業者が再委託を予定しているかどうかの事前確認を省庁に義務づけるほか、業者が契約後に再委託に方針変更する場合は、省庁の承認を必要とする仕組みに改めるとのこと。記事は、再委託は随意契約で行うケースが多く、発注省庁が実際に受託している業者を把握していない場合も少なくないとして、昨年の通常国会で野党議員が経済産業省の情報技術関連委託事業を取り上げたことを引く。何度も再委託されており、同省が末端の受注先を把握できていない実態が判明して批判を受け、同省は昨年7月に同事業に承認制などを採用、改善に努めているとのこと。財務省は「再委託が繰り返されれば中間マージンばかり生じて契約額が高止まりしかねない」と懸念し、全省庁と出先機関に対し、受注業者が下請け・孫請けに出す予定の有無を、事前に確認することを義務付ける。契約後に予定外の再委託をする場合は省庁の承認を必要とし、再委託先がさらに委託するなら届け出る制度を導入すると記事は伝える。開示を義務づける範囲も大幅に広げ、現行は1600万円以上の高額案件に限って開示しているが、下限を160万円以上に引き下げることとし、これにより、中央省庁と出先機関で約1万件にすぎなかった対象が10倍以上に増える見通しとか。受注者、決定日や物品名、契約額などを契約日から72日以内にホームページ上に公開するとか。日経は、さらに、用語解説で、随意契約について、各省庁が専門性などを理由に、入札を行わずに特定の業者を選ぶ仕組みとし、競争入札が無いため、契約の内容や金額などを基本的に開示していないとして、会計検査院が、不透明で効率性も損ねている点を指摘していると伝える。

不良債権率引き下げのために交付税特会借入金に応札多数

 24日付け日本経済新聞朝刊18面に「交付税特会借入過去最低0.001%」の記事。
 記事は、財務省が23日実施した地方交付税特別会計の借入金入札で、最高落札金利は0.001%と前回(16日、0.002%)から低下し、過去最低を更新したと報じる。平均落札金利は0.001%で前回と変わらずとのこと。9650億円の予定額に対し、3兆9459億円の応札があり、落札額は9650億百万円だったとか。記事は、交付税特会に対する応札意欲が高まっている背景には、借入金入札の落札金額が財務諸表で貸出金に計上されるため、多く落札するほど3月末時点の不良債権比率の引き下げにつながることがあるとみられると評する。

26日に「財政研究会」構想が表面化

 日経の26日20:54配信「自民「財政改革研究会」、28日に初会合」によると、自民党の柳沢伯夫政調会長代理が26日の都内での講演で、抜本的な財政再建を検討する党の「財政改革研究会」の初会合を28日に開くことを明らかにしたとのこと。
<blockquote> 研究会は会長に与謝野馨政調会長、座長に柳沢氏が就き、青木幹雄参院議員会長ら10人の顧問、中堅の岸田文雄氏ら20人の委員で構成。今秋にも中間報告する方針だ。</blockquote>
 「今秋」ということは18年度予算編成にらみ、ということかな。

生活保護が増えている

 朝日は17日に「生活保護、100万世帯超す 高齢化響き10年で6割増」を配信。
 記事は、生活保護を受けている世帯が、昨年10月時点で約100万2000世帯となり、昭和25年の制度発足以来初めて、100万世帯を超えたことが厚生労働省のまとめでわかったと報じる。不況に加え高齢化の影響で、人口に占める受給者の割合(保護率)が過去最低だった平成7年度と比べて6割以上も増えており、受給者数でも約142万8000人となって、月間の速報値とはいえ、第2次石油危機後の不況期の水準(80年度平均約142万7000人)と肩を並べたとのこと。生活保護受給世帯・受給者は、石油危機後の80年代半ばから減り続けていたが、世帯数では4年度の58万6000世帯、受給者数では7年度の88万2000人で底を打って、その後は急増し、15年度平均では世帯数が過去最多の94万1000世帯に、受給者数も134万4000人となり、その後も増え続け、世帯数では10年間で1.68倍になったとか。完全失業率の低下など雇用情勢が改善傾向にあることから、受給者数の増加は15年度中に比べてやや鈍化しているものの、16年度も10月まで前年同月比5~7%台の伸びを記録しているとか。保護率は昨年10月時点で1.12%と、7年度の0.70%から大幅に増えているとの由。世帯の内訳で最も多いのは高齢者世帯で、7年度は25万4000世帯だった高齢者世帯は、昨年10月で46万7000世帯(46.7%)になり、過去最高となったとか。このうち9割近くが一人暮らしで、単身世帯は全体でも7割を占めるとか。

 不正抑止因子の減少に起因していなければ良いのだが。

雇用・能力開発機構の施設の処分状況

 毎日は18日に「雇用・能力開発機構:2063施設「投げ売り」収入、建設費の2.7%--厚労省」〔吉田啓志〕を配信。
 記事は、厚生労働省所管の独立行政法人、雇用・能力開発機構が売却・廃止を進めている2070の勤労者福祉施設のうち、2063施設の処分のメドがついたと報じる。1月末現在で90施設を廃止、1954施設を売却し、19施設は処分手続き中とのこと。これらの施設は労働(雇用)保険料で建てており、総建設費は4498億円だが、これまで得た売却収入は計122億4000万円で、建設費の2・7%にとどまっていると記事は報じる。体育館や宿泊施設など同機構の福祉施設の処分は8年の行革方針で決まったものの、売却が進まないため約800施設を自治体などに1万500円以下で譲渡し「投げ売り」との批判を浴びた経緯がある。その後は時価での買い取りを求めるなどしたが、売却を終えた1954施設の時価総額は682億6000万円で、時価に対する売却収入の割合も約18%と低いと記事は伝える。

【仏】大臣公邸の借料の基準がなかった

 毎日は18日に「フランス:ゲマール財務相のマンション家賃を国が負担」〔パリ福島良典〕を配信。
 記事は、フランスの有力政治家ゲマール財務相の暮らす豪華マンションの月額200万円近い家賃を国が負担していることが明るみに出て批判を浴びたことから、閣僚住宅に関する内規が変更され、今後は(1)家賃の国庫負担は原則80平方メートル分に限る(2)ただし、子供1人につき20平方メートル分を国が追加負担する、ことになったと報じる。これに伴い、新しい内規以上の広いマンションに暮らしている閣僚のうち1人は引っ越しを決意、2人は超過分を自己負担すると述べたとのこと。フランスでは省庁敷地内に適当な公邸が見当たらない場合には、家賃を国が負担する仕組みになっているが、財務相一家(夫人と子供8人)が2月1日から暮らしているシャンゼリゼ通り近くのマンション(600平方メートル)に、国庫から月額1万4000ユーロ(約193万円)の家賃が支出されていると報じられたことから、財政健全化が任務の財務相だけに度を越えた豪邸暮らしには野党だけでなく、与党からも「行き過ぎ」と批判の声が上がったとか。

北海道警が不適正経理額を国庫へ返還

 19日付け日本経済新聞北海道朝刊38面に「道警、6億5000万円返還、裏金問題で国に、追加分の発生も」の記事。
 記事は、裏金が問題となっている北海道警が18日、内部調査で捜査目的外の不適正支出と認定した捜査費(国費)に、利子を加えた約6億5100万円を国に返還したと報じる。道警は昨年12月末、捜査用報償費など道費分の不適正支出約2億5600万円(利子を含む)を道に返還しており、道警が自ら不適正支出とした総額約9億700万円の返還が完了したとのこと。記事は、道監査委員の確認監査や会計検査院による検査の結果次第では、道や国への最終的な返還額が膨らむ可能性があるとも伝える。

公用財産の民間利用容認の方向

 17日付け日本経済新聞朝刊5面に「国有財産を民間賃貸、施設を有効利用――財務省、2006年度にも解禁」の記事。
 記事は、財務省が18年度にも、国が国有財産として保有しているビルなどの民間への賃貸を解禁すると報じる。民間の不動産業者に貸し付けたり、行政サービスを受託した業者が施設内で業務をできるようにしたりするとのこと。国有財産の有効活用の一環とか。国が持つ施設は都心部に多く、民間の利用を掘り起こせれば、国の財政の改善にも役立つとみていると記事は伝える。この記事の根拠は、16日に開催された財政制度等審議会の国有財産分科会で検討課題とされた「公用財産」の民間利用。国有財産の有効利用をめざし、1年程度かけて具体策を協議する方向を確認したとか。早ければ来年の通常国会に国有財産法などの改正案を提出する意向と記事は伝える。

 国有財産分科会は、財政制度分科会に比べてサイトへの資料掲出が遅い。

参考:国有財産法
第三条  国有財産は、これを行政財産と普通財産とに分類する。
2  行政財産とは、次に掲げる種類の財産をいう。
一  公用財産 国において国の事務、事業又はその職員(国家公務員宿舎法 (昭和二十四年法律第百十七号)第二条第二号 の職員をいう。)の住居の用に供し、又は供するものと決定したもの
二  公共用財産 国において直接公共の用に供し、又は供するものと決定したもの
三  皇室用財産 国において皇室の用に供し、又は供するものと決定したもの
四  企業用財産 国において国の企業又はその企業に従事する職員の住居の用に供し、又は供するものと決定したもの
3  普通財産とは、行政財産以外の一切の国有財産をいう。
4  第二項第四号の国の企業については、政令でこれを定める。

第十八条  行政財産は、これを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、信託し、若しくは出資の目的とし、又はこれに私権を設定することができない。ただし、行政財産である土地について、その用途又は目的を妨げない限度において、国が地方公共団体若しくは政令で定める法人と一棟の建物を区分して所有するためこれらの者に当該土地を貸し付け、又は地方公共団体若しくは政令で定める法人がその経営する鉄道、道路その他政令で定める施設の用に供する場合においてこれらの者のために当該土地に地上権を設定するときは、この限りでない。
2  前項の規定に違反する行為は、無効とする。
3  行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度において、その使用又は収益を許可することができる
4  地方公共団体、特別の法律により設立された法人のうち政令で定めるもの又は地方道路公社が行政財産を道路、水道又は下水道の用に供する必要がある場合において、第一項ただし書の地上権の設定又は前項の許可をするときは、これらの者に当該行政財産を無償で使用させ、又は収益させることができる。
5  第三項の規定による許可を受けてする行政財産の使用又は収益については、借地借家法 (平成三年法律第九十号)の規定は、適用しない。

法人税収が13%増

 16日付け日本経済新聞朝刊5面に「国・地方とも、法人税収が財政下支え――業績好調、13%増」の記事。
 記事は、好調な企業業績を反映し、企業が納める法人関係税収が国と地方の厳しい財政を下支えしていると報じる。昨年12月末時点での今年度徴収実績は国の法人税が13.3%増、県庁所在市など主要49都市の法人住民税(法人税割)も13.8%増と、ともに好調に推移しており、当初計画を上回る勢いとのこと。特に地方は個人が所得に応じて納める税目に低迷が際立ち、「企業依存」の色彩が濃くなっているとか。総務省は県庁所在市と政令指定都市、東京23区(1団体と集計)の主要49都市の税収見込み額を集計しており、総額は前年同期比0.1%増の8兆2500億円で、国の法人税に基づいて納める法人住民税が7990億円(13.8%増)と好調だったとか。財務省によると、国の法人税は4―12月の累計で、前年比13.3%増の4兆5402億円で、企業業績の改善がけん引し、所得税(1.2%増)や消費税(6.6%増)の伸びを大きく上回っているとの由。

山一がらみで日銀に内部留保の増額を認める方向

 毎日は13日に「山一証券:日銀特融焦げ付き 政府、60億円を補てん」〔〕を配信。
 記事は、9年に経営破たんした山一証券に対する日銀の無担保特別融資(日銀特融)に焦げ付きが発生した問題で、政府と日銀が、回収不能額(1111億円)の5~6%にあたる約60億円を政府が日銀に事実上損失補てんする方向で最終調整に入ったと報じる。回収不能額が全額、国民負担となることは変わらないが、政府は金融危機に歯止めをかけるために特融を実施した経緯を踏まえ、日銀の財務健全化に配慮する形で処理することにしたとか。具体的には、日銀の05年3月期決算で、本来政府に納めるべき国庫納付金から約60億円を差し引き、法定準備金など内部留保に回すことを認め、日銀は1129億円の山一向け貸し倒れ引当金から1111億円分を取り崩して損失を処理すると記事は伝える。