配当課税による税収が過去最高に
9月2日付け日本経済新聞朝刊5面に「配当課税の税収最高――7月、28%増、バブル崩壊前の1.6倍」の記事。
記事は、財務省が1日発表した7月の税収実績で、企業の株式配当への課税による税収額が前年同月比28%増の5300億円だったと報じる。7月の配当課税の税収には、3月期決算企業が株主に支払った配当金にかかる所得税が反映されるが、2年連続で過去最高で、バブル崩壊前の1.6倍になったとか。バブル時は配当の20%を源泉徴収していたが、15年4月以降、配当金に適用される税率は段階的に引き下げられていて、現在は7%を所得税(住民税と合計で10%)として源泉徴収されており、税率が下がっているにもかかわらず、配当総額が膨らんだことで、過去最高の税収額となったとのこと。配当総額が増えたのは上場企業が最高益を記録し利益を株主に還元する傾向が強まったためで、ライブドアによるニッポン放送買収問題が浮上して、増配で株保有の魅力を高め敵対的買収を防止しようとする動きも広がったとか。
執行結果を反映しない予算計上の調査結果
9月3日付け日本経済新聞朝刊5面に「13府省庁昨年度、過大計上・流用など、予算のムダ110億円、財務省、査定厳格化へ」の記事。
記事は、財務省が18年度予算編成に向けて、各省庁の過去の予算の使い方を厳しくチェックすると報じる。昨年度の予算で当初の要求通りに予算が使われなかった各省庁の事務・事業が2日時点で104件、金額では110億円に上ることがわかり、何年間も使われていないのに予算だけが付いている例もあったとのこと。財務省は今年6月から各省庁に対し、概算要求に当たって、(1)何年間も執行実績がない、(2)必要以上の予算が計上されている「過大計上」、(3)名目と異なる使い方をしている「流用」、の3要件に当てはまる事務・事業を洗い出すように指示しており、2日に13府省庁すべての調査結果が出そろったとのこと。2日に調査結果を公表した総務省では、16年度の一般会計予算に約3900万円を計上した「公的規制等データベース整備費」は、実際には約1700万円しか使われておらず、特別会計では、経産省の石油・エネルギー需給構造高度化対策特会の「国際エネルギー使用合理化等対策事業費」で、約56億円の予算に対し執行実績は4800万円だったとか。
官業の民営 化による国の収入は30兆円を超えたとか
9月3日付け日本経済新聞朝刊1面に「NTT・JR・JTなど、民営化で国の収入31兆円――20年間で、株売却や税収」の記事。
記事は、旧日本電信電話公社など「官業」の民営化によって国が得た収入が、17年3月末までの20年間で累計約31兆円になったことがわかったと報じる。政府保有株の売却収入が20兆円近くになったうえ、法人税などの税収が10兆円に達し、16年度に初めて30兆円を突破したとのこと。国の財政が悪化するなか、官業の民営化が一定の貢献を果たしてきた形と記事は評する。財務省の集計などをもとに昭和60年度から昨年度までのNTT、日本たばこ産業(JT)、JR三社(東日本、東海、西日本)、日本航空(JAL)、Jパワー(電源開発)など10社の株式売却収入、配当、法人税を合計したところ、国の収入は約31兆円で、政府が大半を負担した旧国鉄の長期債務28兆円を上回り、新規国債の年間発行額(17年度で34兆円)に匹敵するとか。最も大きいのは政府保有株の売却収入で、約14兆円のNTT株売却収入など合計では19兆4千億円程度で全体の6割を占め、ほかに、毎年の配当収入が20年の累計で約1兆5千億円になっており、また、法人税など租税収入が約10兆4千億円で、16年度では約6千億円とか。