公会計の動向 -127ページ目

財務省は校長先生の給与が次官並みなのは気に入らないらしい

 10月21日付け日本経済新聞朝刊5面に「公立の小中学校、校長の年金、次官並み――財務省が見直し提起、「優遇しすぎ」」の記事。

 記事は、公立小中学校の校長経験者の年金が中央省庁の次官経験者と同水準、として財務省が20日の財政制度等審議会で、小中学校の教員給与制度の見直しを提起したと報じる。全国で約70万人いる公立小中学校の教員の基本給は平均で月39万6千円で、都道府県職員と比べ11%高く、退職金や年金は基本給ベースで算定するため、財務省は「優遇措置が生涯続く構造を見直さないといけない」と指摘したとか。退職年金の平均支給月額は教員OBで24万3千円で、財務省の調べでは1941年生まれの校長経験者(勤続38年)の年金額は26万3千円と、次官経験者(勤続35年、24万6千円)よりも高いとか。教員給与の優遇措置は昭和49年施行の人材確保法が根拠で、基本給の4%相当額を「教職調整額」として上乗せする仕組みもあるとか。


 次官と同じで構わない、という見方もありそうだが。

本四高速がパック割引

 毎日は10月19日に「<本四高速>瀬戸大橋など3ルートの通行料値下げ検討」〔田畑知之〕を配信。

 記事は、10月に本州四国連絡橋公団から民営化した本州四国連絡高速道路(本四高速、神戸市)が、瀬戸大橋(瀬戸中央自動車道)など本四架橋3ルートの通行料金値下げを検討していると報じる。観光目的の宿泊費やゴルフ場代などとパック料金にすることを想定し、今月中にJR西日本や同四国、沿線の各府県観光協会などと協議に入るとのこと。民営化された新会社が値下げ方針を打ち出すのは初めてとか。旧本四公団はこれまで、四国や中国地方のゴルフ場や温泉などとのパック割引を模索したが、新規需要開拓にはつながらないと見送っていたとのこと。しかし、民営化をきっかけにサービス向上を図ろうと、集客のノウハウを持つJRや観光協会、ホテル業界などと提携し、大型観光企画に乗り出すことにしたと記事は伝える。値下げの額や区間などは未定とか。本四高速の堀切民喜社長は「増収策の一環として新規需要の開拓に積極的に取り組みたい」と話しているとのこと。

外務省在外職員の住居手当が問題となっているらしい

 共同は10月18日に「首相「適切か検討を」 外務省在外職員の住居手当」を配信。

 記事は、小泉純一郎首相が18日夜、官邸で記者団に答えた形で、高額との批判がある外務省在外職員の住居手当について「適切かどうかよく検討した方がいい」と述べたと報じる。官房長官も同日の記者会見で「精査してみる必要はある。過大な予算であれば削らなければならない」と、見直しも視野に検討する意向を表明したとのこと。17年度予算の同住居手当について政府は、鈴木宗男衆院議員の質問主意書に対して17日の閣議で決定した答弁書で、総額約81億円、1人当たり年額約290万円と明らかにしているとか。

特別会計議論の背景

 毎日は10月19日に「<特別会計改革>労働保険など議論 「無駄多い」指摘も」〔吉田慎一〕を配信。

 記事は、多額の使い残しや無駄な支出の批判が多い、国の特別会計を改革しようという議論が勢いを増していると報じる。財務相の諮問機関である財政制度等審議会の特別会計小委員会(委員長・富田俊基中大教授)が18日に、特別会計のうち労働保険特別会計と産業投資特別会計について議論したところ、「無駄が多い」「分かりにくい」などの指摘が相次いだとのこと。自民党の政務調査会に設置されたプロジェクトチームでも議論が進んでおり、11月中に意見書や改革案などが相次いで出される模様と記事は伝える。財務省が査定し、予算案が国会で審議される一般会計と違い、特別会計は国民の監視が届きにくく、無駄が多いとの指摘が多いと記事は解説するが、これは誤り。特別会計予算も国会の審議に供されている。塩川正十郎前財務相が15年に衆院財務金融委員会で「母屋(一般会計)ではおかゆ食って節約しているのに、離れ(特別会計)で子供がすき焼き食っている」と説明し、見直しの議論がスタートした経緯があると記事は伝える。特別会計は、財源となる税金が特定されており、例えば道路建設のための道路整備特別会計は、ガソリンにかかる揮発油税などで構成される道路特定財源でまかなわれ、発電所の建設促進などを目的にした電源開発促進対策特別会計(電特)は、電気代にかかる電源開発促進税が支えるというように、使い道が限定されているため、無駄遣いや金余りにつながるとの批判が強まっているとのこと。例えば電特は、原子力発電所の建設を促進するのが大きな狙いだが、反対運動が高まり、建設は進んでいないのに、財源の方は、電気の使用量に応じて自動的に入ってくるが、本来の目的に使われず余ったとしても、一般予算に繰り入れることはできないというもの。民主党の前原誠司代表は先月の衆院予算委員会で「電特で運営しているホームページの15年度の運営予算は3億4300万円。経産省の予算は130万円だ」と無駄を指摘したが、それでも電特には15年度934億円、16年度875億円の純剰余金が出たいるが、剰余金は国の借金返済には充てられず、特別会計が抱えたままになっている。

過払いとなった生活保護費の回収

 朝日は10月18日に「生活保護費の不適切支給 回収断念、2年で20億円」を配信。

 記事は、全国の市や都道府県の福祉事務所が扱う生活保護費で、支給が不適切として回収することになった金額について、15年度までの2年間でそれ以前の発生分も含めて約20億円の回収を断念していたことがわかったと報じる。そのうち約9億円を会計検査院が調べたところ、約9割は、督促を怠って時効にしてしまうなど回収の努力が不十分だったとのこと。断念した額の75%はその後、国が補填(ほてん)しており、努力不足が国庫を圧迫している格好と記事は評する。厚生労働省によると、行き倒れなどで緊急に支給した人に資産があることがわかったり、不正受給がわかったりして、回収する必要が出た生活保護費は、15年度までの2年間で358億円に達しており、一方、それ以前に発生した分も含めて、同期間中に約20億円の回収が断念されたとか。検査院がそのうち約9億円(26都道府県の140の実施機関)を調べたところ、回収する相手に文書で督促すれば経過年月をゼロに戻せて5年の時効を防げたのに、それを怠っていて時効にしてしまった分が約4億円あり、また、相手が姿を消した際、住民票で転出先を調べるなどせずにあきらめたケースや、死亡したときに返還義務を継いだ人がいないかを探していないケースが、それぞれ約2億円、約1億5000万円あったとのこと。こうした努力不足の合計は、断念した額のおよそ9割の約8億円に上ったとか。国は生活保護費の75%を負担しており、回収すべき不適切な支給が判明すると、その75%が次の国の負担金から引かれるが、断念に至った場合は、断念分の75%が次の負担金に上乗せされ、仮に全く回収できずに断念に至っても、多くは国庫から補填(ほてん)されることになるとの由。このため、検査院は厚労省に対し、回収する責任がある市や福祉事務所に対し、事務を徹底させるよう求め、同省は9月、文書で通知したと記事は伝える。

自賠責特会でバス利用促進対策事業

 読売は10月18日午前3時1分に「地方のバス利用促進に134億円…自賠責“横道”支出」を配信。
 記事は、「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」の“横道”支出問題で、国土交通省が10年度以降、同保険とは直接関係のない地方都市のバス利用促進対策にも、毎年約14~19億円ずつ計約134億円を使っていることが読売新聞の調べでわかったと報じる。同省は「バス利用が増えてマイカーが減れば、事故防止につながる」との理由で、同保険からの支出は「適正」としているが、識者らは「まるで『風が吹けば桶(おけ)屋が儲(もう)かる』式の言い分だ」と批判しているとのこと。問題のバス利用促進対策は、「オムニバスタウン整備総合対策」「交通システム対策」など計4事業で、10年度から始まり、自賠責保険の保険料などを財源とした「自動車損害賠償保障事業特別会計」から毎年度、費用の一部を捻出(ねんしゅつ)していて、予算額で見ると、最も少ない10年度は約14億100万円、最も多かった13年度は19億3400万円、今年度は約16億9000万円が計上されているとのこと。自動車損害賠償保障法では、交通事故防止に役立つ事業は、自賠責保険料を財源に行ってもよい事業の一つとされており、同省自動車交通局総務課は、「バスが利用しやすくなってマイカー利用者が減ると、交通渋滞が解消され、事故の減少につながる」と説明しているとか。これに対し、財務相の諮問機関である財政制度等審議会委員の一人は「そんな理屈が通るなら、あらゆる交通関連事業を自賠責保険料で行える」としたうえで、「雇用保険での箱モノ建設と同じで、だれのチェックも受けないまま、役人が独断で仕事の幅を広げてしまっているのが問題だ」と批判しており、特別会計に詳しい新潟青陵大の吉田堯躬(たかみ)講師も「剰余金があるのなら、まずは保険料率の引き下げに努めるべきだ。特別会計は各省庁が握っていてチェックしにくいので、一般会計でやるべき事業まで特会で行っている」と、問題点を指摘していると記事は伝える。

郵政公社で配達のアルバイト化でオートバイが余っている

 共同は10月13日に「配達バイク7千台余る 郵政公社、職員削減で」を配信。

 記事は、日本郵政公社で、常勤職員が配達に使う排気量90ccのオートバイが大量に余っていることが会計検査院の調べで分かったと報じる。郵政公社が調査したところ、余剰分は2004年度末で約7000台に上り、1台の購入費は約15万円で、余剰分は単純計算で約10億5000万円になるとのこと。配達コストを削減するため職員を減らし、50cc以下のミニバイクを使うアルバイトを増やした結果、職員用のオートバイに余剰が出たとか。郵政公社によると、14年度から「新集配システム」を導入し、ポストに入れるだけの郵便物の配達はアルバイトが受け持ち、職員は書留など客と対面する配達を行い、約7万4000人いた配達担当の職員を16年度末までに約6600人減らしており、このためミニバイクは約7000台増え、オートバイが余ってしまったとの由。郵政公社は13年度以降、オートバイを買っておらず、17年度からは更新時期がきても替わりは余剰分を充てることにしており「一時的には余るが、無駄になることはない」(経営管理部)としているとか。全国の郵便局の配達用バイクは16年度末現在、約8万9000台で、うちオートバイが約6万4000台、ミニバイクは約2万5000台で、いずれも8年以上使うか、5年以上で走行距離が7万キロ以上になると新車に買い替えることになっていると記事は伝える。

自民党が特別会計見直しのPTを設置

 毎日は10月11日に「<自民党>特定財源や特別会計見直しでPTを設置」を配信。

 記事は、自民党が11日、特定財源や国の特別会計の見直しを検討するプロジェクトチーム(PT、座長・石原伸晃前国土交通相)を設置し、週内に初会合を開くことを決めたと報じる。小泉純一郎首相が特別会計の見直しについて、年内に基本方針を策定する意向を表明しており、PTには国土交通や財務金融など党の関係部会長らが出席するとのこと。

林業公社の経営難

 共同は10月14日に「林業公社の借入金1兆円 国産材低迷、解散の事例も」を配信。

 記事は、林野庁が14日、都道府県などが出資し、造林事業を行う林業公社などの長期借入金残高(今年3月末現在)の現状をまとめたと報じる。借入金残高は40公社で、総額は1兆801億円に上ったとのこと。国産材の価格低迷で造林収益が見込めず、大半の公社が自力で借入金を返済するめどが立たない状況で、公社の解散を決めたケースもあるほか、多くの公社が組織や経営の見直しを進めているとか。林野庁が都道府県を通じて全国42公社を対象に、返済期間が1年を超える借入金の残高を調べたところ、残高が最も多いのは「おかやまの森整備公社」の705億円、次いで「びわ湖造林公社」(大津市)の637億円、「石川県林業公社」(金沢市)の563億円などだったとか。北海道と島根の2公社は借入金がゼロとか。解散が決まっているのは岩手、大分両県の公社で、長野県も解散の方針を打ち出しているとか。岩手、大分両県は公社林を引き継いだ上、国土保全などを目的とした県有林として一括管理する方針を決めているとのこと。一方、岡山の公社の場合は今年3月、県が公社が抱える山林面積が広い上、県営林の管理も公社に委託している事情などを考慮し、金融機関からの借入金を全額肩代わりして返済し、存続させたとか。また、福島県の公社は解散も検討したが県が存続を決めたとか。借入先は政府系金融機関の農林漁業金融公庫と都道府県が大半で、林野庁は来年度予算の概算要求に、同公庫の公社への資金貸し付けの償還期限延長を盛り込んでいると記事は伝える。

NHKの受信料徴収について会計検査院が何かを言うらしい

 毎日は10月15日に「<NHK受信料>徴収徹底を要求へ 会計検査院」〔斎藤良太〕を配信。

 記事は、NHK受信料の支払い拒否・不払いの件数が増加している問題を巡り、会計検査院がNHKに対し、受信料徴収を徹底するなどの対応を求める方針を固めたと報じる。検査院がこうした指摘をするのは初めてで、不払いの増加による減収で、公共放送の運営に支障が出ることを懸念したとみられると記事は伝える。NHKによると、不祥事が発覚した昨年7月以降の受信料の支払い拒否・保留件数は、先月末現在で約126万6000件で、料金未納や以前からの滞納分などを含めると、放送法で支払い義務のある世帯や事業所の約3割が、何らかの形で受信料を支払っていないことになるとのこと。今年度上半期の事業収入見込み3362億円の96%を受信料収入でまかなう予定だったが、当初見込みより約237億円下回っており、NHKは人員削減などの経費節減と営業活動の強化を行う一方、簡易裁判所を通した督促など法的措置も検討していると記事は伝える。