特別会計議論の背景 | 公会計の動向

特別会計議論の背景

 毎日は10月19日に「<特別会計改革>労働保険など議論 「無駄多い」指摘も」〔吉田慎一〕を配信。

 記事は、多額の使い残しや無駄な支出の批判が多い、国の特別会計を改革しようという議論が勢いを増していると報じる。財務相の諮問機関である財政制度等審議会の特別会計小委員会(委員長・富田俊基中大教授)が18日に、特別会計のうち労働保険特別会計と産業投資特別会計について議論したところ、「無駄が多い」「分かりにくい」などの指摘が相次いだとのこと。自民党の政務調査会に設置されたプロジェクトチームでも議論が進んでおり、11月中に意見書や改革案などが相次いで出される模様と記事は伝える。財務省が査定し、予算案が国会で審議される一般会計と違い、特別会計は国民の監視が届きにくく、無駄が多いとの指摘が多いと記事は解説するが、これは誤り。特別会計予算も国会の審議に供されている。塩川正十郎前財務相が15年に衆院財務金融委員会で「母屋(一般会計)ではおかゆ食って節約しているのに、離れ(特別会計)で子供がすき焼き食っている」と説明し、見直しの議論がスタートした経緯があると記事は伝える。特別会計は、財源となる税金が特定されており、例えば道路建設のための道路整備特別会計は、ガソリンにかかる揮発油税などで構成される道路特定財源でまかなわれ、発電所の建設促進などを目的にした電源開発促進対策特別会計(電特)は、電気代にかかる電源開発促進税が支えるというように、使い道が限定されているため、無駄遣いや金余りにつながるとの批判が強まっているとのこと。例えば電特は、原子力発電所の建設を促進するのが大きな狙いだが、反対運動が高まり、建設は進んでいないのに、財源の方は、電気の使用量に応じて自動的に入ってくるが、本来の目的に使われず余ったとしても、一般予算に繰り入れることはできないというもの。民主党の前原誠司代表は先月の衆院予算委員会で「電特で運営しているホームページの15年度の運営予算は3億4300万円。経産省の予算は130万円だ」と無駄を指摘したが、それでも電特には15年度934億円、16年度875億円の純剰余金が出たいるが、剰余金は国の借金返済には充てられず、特別会計が抱えたままになっている。