無意識シグナルを開通されているムイトモの皆様、こんにちは~!
(まだ開通されていない方はこちらで開通方法を公開中です。)
いつも記事をお読みいただき、ありがとうございます。
そろそろ、あの季節がやってきましたね。。。
そう、アレです。
5月病・・・
会社に行こうと思うのに、体がダルい。
学校に行こうと思うのに、頭が痛い。
準備して玄関まで行くと、お腹が痛い。
むりやり頑張って行くと、めまいがする。
緊張して、体が震える。
不安が押しよせてきて、パニックになる。
モヤがかかったみたいに、何もかもがぼんやりしている。
気持ちがあせるのに、頭が働かない。考えられない。
人の目が気になるのに、言われたことができない。
そのうち、朝がつらくなる。
起きられない。体が鉛のように重くて動かない。
ご飯がおいしく感じられない。
ふと気がつくと、涙が流れてくる。
そして、何より、
このしんどさを、誰もわかってくれない。
・
・
・
アタマと体がちぐはぐになって、心がはりさけそうなんですよね。
まぁ、何でこういった言葉がスラスラ出てくるのか?というと
私自身が、ウツをやったことがあるからです。
今日のテーマ:うつの人に「明けない夜はない」って言いがち問題について
テレビを捨てて14年…
なので、私は、
ネット上にある視聴者の声から、どんな番組が放送されたのかを
逆算でキャッチしているのですが…はい。めんどくさい人です
最近、話題となっていたのが、こちらの番組。
NHKスペシャル 山口一郎 "うつ"と生きる
~サカナクション 復活への日々~
サカナクション・山口一郎がうつ病を抱えながら、再起を期す姿を見つめる
うつと闘うのではなく、ともに生きるという覚悟で臨んだ
感動的なライブの舞台裏のドラマに密着
山口さんは、2年にわたって、うつ病と格闘・・・
最初は信じられず薬を飲まなかった時期があり・・・
ここは誰もが大体通る道。
最初は認めたくないし、軽く考えますよね。
そして、治療開始が遅れます。
次第に、どうにもならなくなり、
「うつと肩組んで生きていくしかないな」って境地に至り…
そして、
うつと闘うのではなく、ともに生きるという覚悟で臨んだライブ。
「この病気の難しさ、苦しさを少しでも多くの人にわかってもらいたい」
という思いで、この番組に出演。
・・・と、まぁ、こういう一連の流れがあった上で、
番組の最後にアナウンサーが締めに放った言葉が
![真顔](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/622.png)
ネット上の声を見ると、
このアナウンサーの言葉への反応が2極化していまして。
うん。そうよね・・・
感動して泣いた・・・
私も回復を祈る・・・
と好意的な方がいる一方で、
は?山口さんの話、聞いてた?
と興ざめした方も多かったようです。
いや、あの・・・・
わかりますかね?この微妙なニュアンス。。。
うつの時って、出口が見えなくて苦しくて
夜がもう明けるか、まだか…
やっとラクになってきた、でも、まだか…
もう、ずっとこれの繰り返しなんですよね。
本人は、希望と失望の繰り返しで疲弊するんです。
そして、絶望するんですよね…
山口さんだって、
2年間ずっと、苦しんで、でもまだ明けないし、、、まだ苦しい。
だからこそ、
「明けた姿」ではなく、「ともにある姿」をあえて世にさらして、
「そういう人もいるんだよ」と世の中に伝えたかったんじゃないかな。
「なかなか明けないよね。でも、明けなくても、ここにいるよね」と。
なので、今、うつの真っ只中にいて、
山口さんの姿に勇気をもらった人ほど
「明けない夜はない」という締めは、非常に場違いな感じがして鼻白む。
あぁ、結局、こんな絵がほしいんだよね、
夜の私たちはいないことにしたいんだよね、と。
この「明けない夜はない」で番組を締めたかった人は、
視聴者に「希望」をもたせたかったのでしょう。
とても良心的に、善意で。
でも、
うつの経験が無いか、本当の意味での理解がない
目の前でうつ真っ只中の苦しんでいる人よりも、うつを抜けた後のことに目をそらしている
うつのどん底に生きるという「希望がない」状態を自分と共有するのが耐えられない
・・・ために、取ってつけたような、
一見きれいな「まとめ」をしちゃったのかもしれませんね。
そして、うつの人たちに
「あぁ、だから結局、わかってもらえないのよね…」と思わせてしまった。
むしろ、
絶望感の上塗りをしちゃった、
みたいなリスキーさ、暴力性が潜んでいる。
うつの時って、そういうとこにはすごく敏感だし、
まぁ、「わかってる」人から見たら、
放送事故みたいなことになっていたようです。
「うつのありのままの姿を伝える」という勇気ある番組全体に流れる
「いい番組だったなぁ…」「心に迫るものがあった…」という情感を
最後の最後に、あるあるな軽薄な言葉を付けちゃって、
余韻が吹っ飛んだ…というお話。
これぞ、蛇足という感じで、残念さを感じた人が多かったようです。
うつの時って、
本当に知りたいのは、夜の時期をどうやり過ごすか?
なんですよ。
来るかどうかわからない先の希望よりも、今が苦しいんで。
なので、知らせてほしいのは、
多くの人が、夜の世界でもちゃんと生きていて、
小さな星明かりに、心を震わせていること。
・・・だったんじゃないかな?
要するに、うつのときに励ましのつもりで言われる
「明けない夜はない」って、まぁまぁウザいよね、って話です。
私も、うつの時にこう言われたし、
何なら、そういう題名の本までもらいました。
心配して言ってくれている…
その気持ちだけ受け取って、あとはスルーしてましたね。
うつの人に「がんばれ」って言っちゃいけない、
もう十分すぎるぐらい頑張っているのだから
という知識は、常識としてわりと広がってて、
それでも、まだ何か言いたい人が使う、
「がんばれ」の亜種みたいなもの、というか。
「がんばれ」って言われて、
がんばれない自分を責めて落ち込むのと同じように、
「明けない夜はない」って言われて、
「はいはい。今『夜』である私を認める気はないのね」って思って、
よけいに落ち込んじゃったりするんで。
だから、「明けない夜はない」って言葉が残酷に聞こえる時は、
…まぁ、聞き流していいっすよ、それ。
そもそも、「明けない夜はない」っつったって、
「沈まない太陽もない」わけで。
ほな、また夜がくるだけやん。
だーかーらー、
夜も朝も昼も夕方も全部いいよね、って意味で使うのはいいけど、
夜を悪者っぽく言うのはナンセンスなのよ。
「嵐は必ず過ぎる」って言葉の方がちょっとマシかな?
まぁ、もちろん、
そういう言葉が支えになる人がいたら、大事にしてほしいです。
アートって、人間の精神性の発露だから、
アーティストの方は、限界ギリギリまで攻めやすい。
本物のアーティストほど、
安易に「心の安全圏」に戻ってこない。
そんな傾向があるのではないでしょうか。
意識が拡張されるからこそ、生まれるのがアートなので。
アートがうまれる時というのは
胸が張り裂けそうな、
そんな切ない気持ちを表現する…
というような
人間の存在の根っこに下りていくようなところがありますよね。
周りの人からすれば、無理しないでほしいんだけど。
・・・・と、ここまで書いてきて、
それでもやっぱり、私も最後に、小さな声で
このアナウンサーと同じようなことを言ってしまおうと思う。
うつから抜ける方法はあるよ、と。
うつから抜けたい、という衝動がある限り、
人間は、何千年もかけて様々な探求をしてきたのですから。
どの方法が合っているかは人それぞれ違うし、
自分に合う方法に出会えるかどうかも違うし、
「必ず」とは言えない。(言っちゃいけない。)
でも、私たちは今、
多くの情報にアクセスできる、恵まれた時代に生きているから。
あなたにとっての本物の情報に出会ってほしいと願っています。
うつが抜けてから、「うつあるある」の話をしましょう。
とはいえ、うつの時って、こういう話をきいても、
「はいはい。あなたは抜けてよかったね。でも、私とは関係ないから」
というふうに思ってしまいがちなんですけど、ね。
でも、どうか
「うつと肩組んで生きていくしかないな」っていう言葉が
自己暗示になってしまわないように…
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