本日は、バーベルスクワットの際、初めの動作となるバーの担ぎ位置とその担ぎ方について、お話していきたいと思います。
「担ぎ方には2種類あり、ハイバースクワットとローバースクワットがある。」と言われています。
なんですが•••
ハイバー、ローバーに関係なく、まずはバーベルスクワットにおけるセオリーとなる基本の担ぎ方について説明します。
※ハイバー、ローバーは基本を押さえてからの応用なので、別記事で説明します。
〜スクワットでのバーの正しい担ぎ位置とは？〜
正しいバーの担ぎ位置はこれです。
基本的には、僧帽筋と三角筋後部の間のくぼんだ場所に、バーをカチッとはめ込むイメージです。
恐らくですが、ジムでスクワットをやっている方をみていると、大抵の方がバーを首の上にチョコンと乗せるだけの担ぎ方になってしまっています。
ポイントとしては、
・バーからの重みを全身で受け止め、きちんと力を伝えるために、バーと身体を一体化させる。
・全身の連動性を上手く出す為に、高すぎる位置に担がない。
・バーを乗っけるのではなく、上半身にも力を込めて、全身で受け止める。
私が冒頭、ハイバーとローバーの話を別にしたいと申し上げたのは正にこの事が理由で、担ぎ位置が高すぎることに対して、「私はハイバーでやってるから」と言う方がいらっしゃると思ったからです。
そもそも、首の上にチョコンと乗っけるだけの場合、その場所はハイバーより高いですし、チョコンと乗っけるだけだと、上半身に力を込められず、結果として上半身が下半身に連動せず、良いトレーニングにはなりません。
以下は、以前に運動する際には全身を連動させる事の重要性について書いた投稿ですので、参考にしてください。
〜テコの原理との関係〜
テコの原理を考えると、重量UPしたい方が同じ重量を軽く感じるには、バーの位置は低い方が良いですが•••無理して低すぎる位置に担いで（例えば、肩甲骨より更に下あたり）、それがネックになり、身体が窮屈になり、全身をうまく使えなかったり、力を込められなかったり、軸がぶれたりすると良いパフォーマンスは出せません。
担ぎ方で最も大事なのは、どこに担いだ時に1番フォームが安定するか？です。
とはいえ、大抵の方はご自身で思ってらっしゃるより、高すぎる位置で担いでいる、しかも上半身に力が入っていない事が多いと思ってください。
〜なぜバーが左右どちらかに傾いたり揺れるか？〜
人によっては担いだ後にバーが左右どちらかに傾いたり揺れたりする事があるかもしれません。実際に私もジムでそういう方を見かけますし、担ぎ位置と担ぎ方を分かっていなかった以前の私自身そのような事はありました。
それは左右のバランスが取れてないこと以上に、バーを首の上にチョコンと乗せるだけだと、左右のバランスを掴めない事、更に乗せられてるだけのバーが安定しない事が原因です。
〜僧帽筋と三角筋後部の間のくぼんだ場所にはどうやってはめ込むの？〜
今までスクワットでは、バーを首にチョコンと乗っけてただけの方であれば、当然出てくる質問でしょう。
パワーリフター渋谷さんの説明によればこうです。
1️⃣両腕の肘を後ろに向けることにより、肩甲骨を起こし、僧帽筋と肩甲骨の間にバーをカチッとはめる。この時点ではかける重量はまだ一部。
但し、肩の柔軟性を考慮し、肘が窮屈にならない角度にする。肩が固い場合、グリップ幅を広くする。
※肩関節は女性の方が柔らかい方が多く、スクワットにおける手のグリップ幅は自然に狭くなりやすい。
2️⃣肘を張ったまま、肩甲骨を下におろすことで、バーのはめ込みを安定させる。
3️⃣バーの重みを利用して更に肩甲骨を起こし、バーを僧帽筋と肩甲骨の間に重みを利用してはめ込む。この時点でも重み全てを受けない。
4️⃣仕上げに、みぞおちに息を吸い込み、背中を少しだけ張ることで、更に肩甲骨を起こし、僧帽筋と肩甲骨の間に自然にはめる。
5️⃣4️⃣までできた時点で、初めてバーの重量すべてを肩甲骨で受け止めてラックアップ。
となります。
バーの担ぎ位置が正しくなると、全身が連動し、結果として、今迄より、下半身や尻にきちんと効かせる事ができるようになります。
ペットぷちおうじ〜筋肉マニア〜@petpuchiouji
ラックアップ前のストレッチが独特ですが、良いと思いました。素晴らしいラックアップです。自分も取り入れてみます。さすがパワーリフターさん。#スクワット#ラックアップ#もこすけ日記#パワーリフターhttps://t.co/q9v5GzfDFc
2019年08月06日 08:07
女性パワーリフターさんによるラックアップ前のルーティンと思われる背中のストレッチ、実は肩甲骨を起こす為に大きな意味と効果があると思われます。
バーベルに巻くチクワ状のカバーですが、担ぎ位置を正しくし、肩甲骨にカチッとはめる為の微調整を行うにあたり、カバーがついていてはその微調整を行いにくいので、外した方が良いです。
正しい位置で正しいやり方でバーを担ぐ事ができれば、担いだ位置の身体部位は痛くなりません。始めは軽い重量もしくはプレート無しのバーだけ、カバー無しの状態に慣れてください。
以上スクワットにおけるバーの担ぎ位置と担ぎ方についてでしたが、スクワットにおけるセオリー中のセオリーです。
