#75 十手10
今回、収集品の中から紹介するのは「十手」です。十手の紹介も今回で10回目となりました。この十手の特徴は鈎の形状が独特で小ぶりながらも実戦的で武骨な造りだという事です。全長:30.5㎝ 重量:415g 総鍛鉄製棒身形状は丸ですが、先端より5㎝の所から徐々に細くなっています。棒身径:1.5㎝ 先端径:1.3㎝鉤は棒身先端から18㎝の所に取付けられています。先端に向かって厚さが薄くなる「靴べら」の様な形をしていて、火消しが使用する手鈎(鳶口)の帯留め金具にとても似ています。鈎立ち上がり長さ:9㎝ 幅:1.1㎝〜1.5㎝厚さ:1㎜〜5㎜ 棒身と鈎の間隔:9㎜鈎の脚は四角に作られていて棒身を貫いてカシメ止めされています。紐付け環は1つの部材から円盤と両端に棒を打ち出し、棒身にカシメ止めしてから猪目(ハート❤️)に折り曲げて付き合わせにしています。もちろん自在に回転します。この尖端部で敵の急所を極めて制する事も出来ます。紐付け環高さ:2.5㎝ 幅:2.8㎝ 円盤径:1.7㎝線径:5㎜この十手は手にした時のバランスもとても良く、ずっしりとした重量感もあるので使い易かったのではないかと思われます。保存状態も鉄味も良好なのでお気に入りの1本です。